「羽生結弦の今季フリー」について考えてみる
今シーズンのプログラムについての記事がでてますので、あげときます。
まず、2017年6月20日付けのSportivaの記事から。文は折山淑美さん。
羽生結弦は新SPを連発。アイスショーから見るスケーターたちの来季
6月16日から3日間にわたって行なわれた新潟公演で、今年の全日程が終了したアイスショー、『ファンタジー・オン・アイス』。全公演を通じて来シーズンのショートプログラム(SP)『バラード第1番ト短調』を演じた羽生結弦は、最初の幕張公演の最終日以来、なかなかノーミスの演技ができていなかった。
気合い十分で臨んだ新潟公演は、初日のオープニングで登場直後に軸がしっかりした4回転トーループを決めるなど、幸先のいいスタートを切った。しかし2日目の演技では、最初の4回転ループは着氷を少し乱すだけにとどめ、後半に入ってからのトリプルアクセルもきれいに決めたものの、その後の連続ジャンプでセカンドの3回転トーループ着氷時に転倒。演技後に苦笑いを浮かべながら両手を合わせ、観客に謝る仕草を見せた。
だが、そこで終わらないのが羽生結弦。最終日は演技前から観客を大いに沸かせた。これまで、場内アナウンスと共に薄暗いリンクに登場する際には3回転ループを跳んでいたところを、この日はいきなり4回転ループを決めたのだ。その瞬間、彼の登場に拍手を送っていた観客からは悲鳴のような歓声が上がった。
曲がかかった本番では、最初のループこそパンクして2回転になってしまったが、その後のスピンから気持ちを入れ直してトリプルアクセルを大きくフワッと決め、2日目に失敗した4回転ループからの連続ジャンプもきれいに着氷。感情のこもったステップシークエンスは、昨シーズンのSP『レッツゴー・クレイジー』を彷彿とさせるような鋭さと力があり、最後はスピードのあるコンビネーションスピンで締めて、納得の表情で演技を終えた。
羽生は、2014年ソチ五輪の翌シーズンから2シーズン使っていた、バラード第1番を再びSPに選んだ理由を、「この3年間があった今だからこそできる、バラード第1番をやりたいなと考えたんです。僕は、歌手のライブのように1回1回違う演技ができるタイプだと思うので、そういう違いを大事にする演技をしたい」と明かしている。
昨シーズン、『レッツゴー・クレイジー』では一度もノーミスの演技ができず、シーズン最後の世界国別対抗戦では、「完全に苦手意識が生まれ始めていると思う」と話していた。昨シーズンのSPは夏場の練習であらかた完成したこともあり、自分の理想の演技と実際の演技とのギャップに苦しむ1年になってしまったのかもしれない。
そのため、新シーズンのSP『バラード第1番ト短調』は、昨シーズンのフリー『ホープ&レガシー』のように、あえてコンセプトを作らず「その時の自分が思うがまま、感じるがままの演技をしたい」と羽生は語る。目の前にある要素に集中して演技を重ねることで、自分の感情をあるがままに出し切れるような滑りを目指していくようだ。
ファンタジー・オン・アイスでは、会場ごとにリンクのサイズや氷のコンディションを見て跳ぶ位置を選んでいたジャンプも、これから競技サイズの広いリンクでの練習を積み重ねることで、ショーバージョンから競技バージョンへと進化させていくだろう。アイスショーでの演技は、羽生のさらなる飛躍を大いに期待させるものだった。
こちらは、2017年6月20日付けのベースボールマガジン社の記事です。文は山口真一さん。
注目集まる、羽生結弦の今季フリー。トロントでの公開練習が待ちきれない!
開幕が約8カ月後に迫った韓国・平昌オリンピック。日本代表候補選手が続々と今季のプログラムを発表している中、依然としてベールに包まれているのが羽生結弦の「フリー」だ。
ショートプログラム(SP)については、5月26日にスタートしたアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」の初日、幕張公演で『バラード第1番』を披露。2014-2015シーズン、さらには翌2015-2016シーズンにおいて羽生自身が使用したピアノ曲で、15年12月のGPファイナルで110.96点の世界最高をマークした、羽生結弦史の中でも輝かしい位置づけにある「相棒」だ。
しかも、単なるリバイバルではなく、今回は冒頭に4回転ループを持ってきた。後半にはトリプルアクセル、さらに4-3の連続トーループ。110.95点をマークした時は4回転サルコー、4-3のトーループ、トリプルアクセルの順だったから、難易度はより増している。幕張公演初日はループでパンクしたが、やはり冒頭のジャンプがカギを握りそうだ。
ANA城田憲監督いわく、オリンピックシーズンの今季は「4年間で一番いい作品をやるべき」。となると、フリーはヘルシンキで世界記録を書き換えた『ホープ&レガシー』なのか…と妄想してしまうが、6月19日現在、詳細は明らかになっていない。
ここで楽屋話をすると、「ファンタジー・オン・アイス」初日の時点で、報道陣の間では「神戸公演で新しいフリーがお披露目されるのでは」という未確認情報が流れていた。アイスショーのほとんどは、報道公開される公演はただ1度。しかも、その多くは公演初日の第1回公演(昼夜公演の場合は昼の部)というのが相場になっており、そのためアイスショーの事務局には「神戸公演を取材させてほしい」という報道陣からの希望が伝えられていた。結局、それはかなわなかったが、神戸、新潟と続いた公演で、羽生は結局、フリーを公開することはなかった。
7月7~9日の「ドリーム・オン・アイス」(新横浜)は、6月19日時点で羽生の出演はアナウンスされていない。こうなると、俄然注目度が増すのが、8月上旬に予定されているカナダ・トロントでの公開練習だ。私たち「フィギュアスケート・マガジン」編集部も取材の準備を進めているが、クリケットのリンクに今季のフリーの曲が流れてくる瞬間を想像しただけで胸が高鳴ってくる(曲かけがあるかどうかは今の時点でわからないが)。
早く見たい、知りたいという欲求は確かにあるものの、頭の中であれこれ空想するのもスケートファンの喜びであり、特権。ファンの間では「今季のフリーはこの曲がいい」という幸福な議論も展開されているようだ。ともあれ、羽生が与えてくれたワクワクとともに、8月の取材を指折り数えることにしよう。
フリーはどうするか。城田さんの「4年間で一番いい作品をやるべき」がフリーでも・・・となると、ホプレガよりSEIMEIのような気もします。6月4日に晴明神社にお参りに行ったのは、もしかして・・・という感じも(笑) 過去プロの復活なら、シェイリーンで、ウィルソンという噂はガセということになりますが、プログラムの再演については、こんな記事も過去にありました。
羽生異例の再演誓う 思い入れあるプログラム(2015.3.30 日刊スポーツ)
【上海(中国)29日=阿部健吾】ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20=ANA)が異例の「再演」を誓った。銀メダルを獲得した世界選手権の会場で行われたエキシビションに参加。ショートプログラム(SP)がショパン「バラード第1番」、フリーは「オペラ座の怪人」を演じたが、度重なるケガの影響で難易度を落とさざるを得なかった。思い入れのあるプログラムへの心残りに、「いつかまたやりたい」と口にした。
苦難のシーズンで、踊り続けたプログラムのことを聞かれた時だった。羽生は内に秘めた思いを明かした。「(来季の)可能性はいまのところは少ないかなと思うんですけど、いつかまたやりたい」。2季連続ではなく、あえて「いつか」。あまり前例がない、時間を置いてからの再挑戦に意欲をみせた。
どちらも思い入れたっぷりの演目だった。SPは、挑戦したことがなかったクラシックのピアノ曲。五輪王者で迎える新シーズンに新境地を開くため、リクエストした。3拍子で強弱を付けた滑りが難解だったが、向上心をうずかせた。
フリーは本来はソチ五輪シーズンで使用したかった「オペラ座の怪人」。王道すぎて振付師の同意が得られずに断念したが、ボーカル曲が解禁された今季、満を持して投入した。もともとミュージカル曲を滑るのは得意で、自分に合う自信もあったのだろう。
ところが、11月の中国杯の激突事故に始まり、昨年末には腹部の手術、1月末には右足首の重度の捻挫を負った。シーズンを通し、体調に合わせてレベルを落とすしかなかった。もともと4回転をSPでは後半に、フリーでは3本を組み込む高難度の演目だったが、「このコンディションで何ができるかを常に考えて、考えて」過ごさないといけなかった。
「宿題ですね」。完成形を滑りきれば、どちらも間違いなく世界最高点が出る。その潜在力を知り、こだわりがあるからこそ、これで終わりにできない。実際、初の世界選手権で3位となりメダルを獲得した11~12年シーズンのフリー「ロミオとジュリエット」を、ソチ五輪シーズンに再び使用。演技構成のレベルを上げた内容で、金メダルをつかみ取った経験がある。
「(後半の4回転には)挑戦したい。楽しみにしながら頑張りたい。今季の経験を踏まえて、また1歩進化できるのではないかな」。もしかしたら、18年平昌五輪シーズンに再演なんてことがあるかもしれない。
ここで、結弦くんは、「バラード一番」と「オペラ座の怪人」は思い入れのあるプログラムなので、「またいつかやりたい」と答えています。「バラード一番」は、2015-2016シーズンも続行となりましたが、今回、1シーズンをおいて再演となりました。このときの気持ちが変わっていなければ、「オペラ座の怪人」復活の可能性もあるのかなと思ったりします。その場合は、必ずしもシェイリーンとは限らず、ウィルソンの可能性もあるかもしれません。元々、クリケットにきたとき、ウィルソンに「オペラ座の怪人をやりたい」と希望したが、ウィルソンが「先シーズンにチャンがやってるからダメ。まだ早い」と却下されたといういきさつがあります。万が一、「オペラ座の怪人」ならば・・・「そのときは幻となったウィルソンプロ」を見てみたい気もします(笑)
ソチ五輪で金メダルをとったとき、「ロミオとジュリエットはとても思い入れのあるプログラムなので、いつかまたやりたい」と言っていたような気がしますが、年齢的にはロミオよりファントムの方がいいのかな。もっとも、ビジュアル的には今もロミオの方が近いかもしれませんが。
結弦くんは、自分のプログラムのテーマをとても大事にするスケーターです。ソチ五輪の「ロミオとジュリエット」は、2011-2012シーズンの「ロミオとジュリエット」とは音源も振付も全く違いましたが、同じモチーフを選んだ。さらに、「白鳥」というテーマも、彼にとっては特別なもの。2010-2011シーズンのショートプログラムで、2016-2017シーズンのEXプログラムで使用しました。
「バラード一番」は言うまでもありません。ならば、フリーも、過去プロの再演、あるいは、音源や振付を変えて同じテーマのものをもってくる可能性はけっこう高いような気がしてます。そして、ここ数年、公開練習のときに、新プロが「ジャジャーン!」と発表されています。
トップシークレットでしょうが、フリープログラムはもう決まってますよね。ということで、城田さんの「4年間で一番いい作品をやるべき」という方針と、結弦くんの「いつかまたやりたい」という言葉から、勝手に予測。まあ、当たらないだろうけど(笑)
1. SEIMEI(シェイリーン) 40%
2. オペラ座の怪人(シェイリーンかウィルソン) 40%
3. 全くの新プロ(シェイリーンかウィルソン) 20%
で、その発表時期ですが、過去の公開練習と新プロの発表時期はこんな感じ。
2017年 8月上旬トロント(予定)
2016年 現地時間9/13(火)に公開練習で日本時間9/14(水)に第一報
(深夜2:42にWorld Figure Skating の速報ツイ)
クリケットクラブに来ています。羽生結弦選手がSP「Let's Go Crazy」、FS「Hope&Legacy」(久石譲)を発表。WFS「2016-2017シーズンガイド」に掲載です!https://t.co/22lAZYxqFQ pic.twitter.com/XgQcm2JvkJ
— World Figure Skating (@WFS_JP) 2016年9月13日
2015年 現地時間8/6(木)に公開練習で日本時間8/7に第一報
2014年 現地時間8/7(木)に公開練習で日本時間8/8に第一報
2013年 仙台で8/30に公開練習ソチフリーのロミジュリ披露
情報は、宙さんのツイより。
https://twitter.com/tyugaeri/status/877290544421978112
https://twitter.com/tyugaeri/status/877290584519565313

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2017/06/21 10:40 | クリケット・プログラム・CS(2016-2017) | COMMENT(4) | TRACKBACK(0) TOP