羽生結弦が世界のアスリート名声トップ100入り!

昨日から今朝にかけて、ゆづファンの間では、こちらのニュースが話題になってますね。

羽生結弦が世界のアスリート名声トップ100入り! 日本人、SNS展開なしでは唯一(20180523 THE ANSWE)

ESPNが選出の“世界のアスリート名声トップ100”で日本人唯一となる70位に選出

 フィギュアスケートで五輪連覇を成し遂げた羽生結弦(ANA)。米スポーツ専門放送局「ESPN」選出のスポーツ界の“名声ベスト100”を決める「ワールドフェイム100」で日本人で唯一選出されたが、その内容が異例のものとなっている。

 毎年恒例の世界アスリート番付では68か国から600人の候補者を選出。そこからESPNスポーツの分析グループが格付けを行うが、その評価基準は3つ。「サーチスコア」というインターネットなどでの検索回数、スポンサー収入、そして、自身のソーシャルメディアでのフォロワー数で決定されている。

 ソチ五輪に続き、平昌五輪で連覇を果たした「Yuzuru Hanyu」は70位だった。昨年20位だった男子テニスシングルスの錦織圭(日清食品)は圏外となり、日本人アスリートで唯一の選出となった。

 今回のアスリート100傑でSNS展開をしていない唯一のアスリートで、「ソーシャル・フォローイング」の項目はただ一人加点ゼロとなっている。様々なCM出演を果たしているカリスマだが、スポンサー収入も「不明」とされた。

100人の中で唯一SNS展開をしていないアスリート、スポンサー収入も「不明」ながら異例の選出

 検索回数でのポイントだけで、100傑入りは、今番付で唯一の存在となっている。平昌五輪前の右足故障という危機的状況を乗り切り、金メダルを獲得したが、世界中で巻き起こした感動の大きさが改めて浮き彫りになった格好だ。

 番付首位はサッカー、レアル・マドリードのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド、2位は米バスケットボールNBAクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズ、3位はバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシがそれぞれ選ばれている。

 ウインタースポーツからは羽生を含め3人だけ。32位にスノーボード男子ハーフパイプのショーン・ホワイト(米国)、95位に女子アルペンスキーのリンゼイ・ボン(米国)がそれぞれ選出されていた。



「ESPN」の結弦くんのページはこちら
http://www.espn.com/espn/feature/story/_/id/23519390/espn-world-fame-100-2018#yuzuru-hanyu

ESPN2018-hanyu-1

ESPN2018-hanyu-2

彼はおそらく、史上、最も完璧なフィギュアスケーターだ。(ステファン・ランビエール)

ESPN2018-hanyu-3

そして、ESPNの記者さんが結弦くんを取材して書いた記事がこちらです。
http://www.espn.com/olympics/story/_/id/23564734/world-fame-100-rock-star-following-figure-skating-gold-medalist-yuzuru-hanyu

ジャパンタイムズのギャラガーさんもツィートされていますね。



フィギュアスケーターが世界で最も有名なアスリートトップ100に選出されることは稀なので、結弦くんのことを理解する為に日本に取材に行ったのだそうです。そして、その記事の中で、ゆづファンの間で特に注目されたのがこのあたり。

Hanyu is beautiful. With his floppy hair and flawless skin, his fierce on-ice persona melts into the sweetest of dimpled smiles off the ice. He seems larger-than-life and childish at the same time, powerful and vulnerable.

羽生は美しい。やわらかい髪に完璧無疵な肌、氷上での激しい人格が氷からおりると甘い笑顔の中に溶けてしまう。彼は力強さと子供っぽさを持ち合わせてる、彼は強くて脆い。


※ TLでのフシンさんの訳がとても素敵だったので、お借りしました。訳のソースはこちら

ついに、ESPNの女性記者も骨抜きにしてしまった模様。やはり、最初に結弦くんの容姿に目がいってるようですが、彼の内面をもっと深く知っていったら、さらに深い羽生沼に堕ちると思う(笑)


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2018/05/23 15:50 | その他(2017-2018)COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

京都高島屋の「羽生結弦展」に行ってきました

今日(18日)、京都高島屋の「羽生結弦展」に行ってきました。
平日の午後ということもあってか、それほど混んでいなくて、ゆっくり見ることができました。

大阪高島屋の展覧会は二度行っています。京都高島屋に行ったのは、展覧会というよりグッズ目当てでした。大阪では初日の開店より1時間以上前に並んでも買えなかったマグネットとキーホルダーが、京都高島屋では、開催から10日目という今日でも、まだ全種類残っているということを知ったから。大阪となんでそんなに違うのよ・・・と恨み節がでてきそうです(笑) 展覧会に展示されていた写真や衣装は、凱旋パレードのパネルが加わった以外は大阪と同じでした。京都での開催は21日までです。

マグネットとキーホルダーとアクリルスタンドは、お一人様、1種類につき1点という購入制限がありました。もちろん、バラで売ってますが、それ以外に全種セットで梱包したのも売っていました。
わざわざ京都まで足を運ぶと、つい財布の紐がゆるみますね。マグネットとキーホルダーの全種セットを買ってしまいました(笑) 予想より(大阪にはなかったので、実物見るのは初めて)マグネットが素敵だったんですよね。これほど大規模な写真展は、今後いつあるかわかりませんし(と、自分を納得させる)。

なお、キューピーとキャンパスアートが抽選販売なのは、大阪と同じです。


京都羽生結弦展1

京都羽生結弦展2

京都羽生結弦展3


読売新聞の羽生結弦広告セットは、京都高島屋でも、グッズを買った人はいただけます♪
今日の段階では、マグネットとキーホルダー、アクリルスタンドは全種類ありましたが、土日はお客さんも増えるでしょうから、グッズ目当てで行かれる場合は、事前に確認したほうがいいと思います。


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2018/05/18 20:45 | その他(2017-2018)COMMENT(6)TRACKBACK(0)  TOP

メドベージェワ、“移籍”後のプランが明らかに

なんだかんだいっても、女子フィギュアでは最大のニュースだし、羽生ファンブログ的にも、無視できない関心事なので、メドベのクリケット移籍についての続報など。

世界に波紋。メドベージェワのロシアを離れるコーチ変更は成功するのか? (2080513 THE ANSWER)

 平昌五輪の銀メダリスト、エフゲニア・メドベージェワ(18)がロシアからカナダに練習拠点を移しコーチを変更する問題が波紋を広げている。メドベージェワは、先日、ロシアの“鉄の女“と呼ばれるほどの厳しい指導で知られるエテリ・トゥトベリーゼ・コーチ(44)の元を離れ、練習拠点をカナダ・トロントに移してブライアン・オーサー・コーチ(56)の指導を受けることを明らかにした。オーサー・コーチは平昌五輪で連覇を果たした羽生結弦(23、ANA)の担当コーチ。女子選手では、かつてバンクーバー五輪の金メダリスト、キム・ヨナ(27、韓国)を指導した。

 環境とコーチを変えることはスケーターにどんな影響を与えるのか? 2022年の北京五輪を狙うメドベージェワは、オーサー・コーチとのタッグで雪辱の金メダルを獲得することができるのだろうか?

 フィギュアスケート界では練習拠点とコーチを変更することは珍しくない。最近では本田真凜(16)が、関大のリンクと浜田美栄コーチの元を離れ、米国ロスへと拠点を移し今年の世界選手権王者であるネイサン・チェン(19、米国)を指導しているラファエル・アルトゥニアン・コーチに変更した。

 元全日本2位で現在、後進を指導している中庭健介氏は、「タイミングとしては五輪後に行われることが多いですね。次の五輪までの4年間というスパンで、様々な理由で環境やコーチを変える選手が出てきます。成功する人もいれば、失敗する人もいます。慣れない他国での生活にストレスを感じて練習に集中できないというパターンの選手もいます。難しい選択であることは確かです。ただ、全ては選手自身がこれからどうしたいか?どうなりたいか?その環境、コーチを変えた目的や理由によって成否は変わってくると思います」と説明する。

 過去の成功例で言えば、トリノ五輪金メダリストの荒川静香氏は、ロシアのタチアナ・タラソワ・コーチからアメリカ在住だったニコライ・モロゾフ・コーチへ指導者を変更したことが快挙へとつながった。オーサー・コーチに師事するハビエル・フェルナンデス(スペイン)も平昌五輪で銅メダルを獲得した成功例。

 だが、一方でパトリック・チャン(カナダ)は、環境、コーチの変更を繰り返して、うまくいかず、キム・ヨナ(韓国)も、バンクーバー五輪での金メダルを獲得後、オーサー・コーチと決別。非難の応酬合戦を演じたあげく、一時、ロスを拠点とするミッシェル・クワンの義兄、ピーター・オペガード・コーチに変更したが、ソチ五輪前には、韓国のコーチに変えるなどコーチ問題で紆余曲折して五輪連覇を逃している。

 環境、コーチ変更は、時には失敗をも伴う「ハイリスク、ハイリターン」なのだ。

 平昌五輪でのメドベージェワはフリーの点数は、同門の15歳、アリーナ・ザギトワと同じだったが、合計得点で1.31点及ばずにザギトワが金メダル、彼女は銀メダルに終わっていた。のちにトゥトベリーゼ・コーチが暴露した話によると、五輪会場を去る際、メドベージェワは同コーチに「ザギトワは、あと1年はジュニアだったはずが、なぜ?」と不満を投げかけ、「私は誰にでも平等にチャンスを与える」と返す“行き違い”があったという。

 メドベージェワとザギトワの2人は、同じ「サンボ70」というロシアの施設で幼年期からトゥトベリーゼ・コーチの厳しい英才教育を受けてきた。だが、どうしても複数のトップ選手が、同じコーチの指導を受けるとなると、指導時間や、その温度差の違いなど様々な問題が発生して、アスリート特有の「なぜ私だけを見てくれないのか」という嫉妬などの微妙な感情が飛び交う。しかも、同傘下には、女子で4回転ルッツを初めて成功したアレクサンドラ・トゥルソワ(13)や、アリョーナ・コストルナヤ(14)、アナスタシア・タラカノワ(13)らの次世代の逸材が、目白押し。北京五輪で22歳になるメドベージェワにしてみれば、不満に加えて焦りもあったのかもしれない。

 右足中足骨の骨折を無理して五輪に出場していたメドベージェワは、五輪後の世界選手権は欠場、休養期間をつくった。その間に考えが煮詰まったのだろう。4月22に韓国でのアイスショーに出演した際、そこでオーサー・コーチと面会、指導を正式に依頼してオーサー・コーチも了承した。その際、オーサー・コーチも、移籍理由を聞かなかったし、メドベージェワも多くを語らなかったという。

 前出の中庭氏は、今回の移籍騒動と今後の可能性をこんな風に見ている。

 「難しい選択となったことは間違いありません。彼女はこれまでの慣れ親しんだ環境より、新しい環境でのチャレンジを選びました。彼女は多くを語りませんが、これまでの彼女の色々な人間性や、トップアスリートとしての面を考えると、“今までとは違う新しい自分になりたい”という向上心が非常に強いと思います。それが一番の決め手になったのではないでしょうか。

 コーチが変われば、今まで以上に新しい学びや発見ができます。長年にわたり培われた彼女の持つ力との融合により、誰もが想像できないメドベージェワになると思います。また振り付け師も変わることにより、新しいプログラムと振り付けで、これまでと違ったメドベージェワの一面を見ることができると思います」

 振り付けは、キム・ヨナの振り付けを担当していたデビッド・ウィルソン氏が担当するという。

 アスリートは主体性が芽生えたとき成長すると言われている。一方で徹底した管理の下、“やらされる練習環境”にいて考えることをしなかったアスリートは環境が変わったときに戸惑い、伸び悩むこともよくある。そういう意味では、“解放”を求めたメドベージェワの挑戦は、一つの賭けになるだろう。

 メドベージェワは、オーサー・コーチの指導を仰ぐことを伝える公式文に「(練習拠点とコーチを変える理由は)新しい可能性と別の練習方法を試したいという理由と、ロシアをもっと高いレベルに引き上げ続けるためです。時がたてば、真面目に努力して練習を続けることが、私とトゥトベリーゼ・コーチの両方にとって、これが唯一の選択肢だったと理解される日が来ると信じております」と書き込んだ。

 今後も「サンボ70」の所属選手という立場で試合出場をしていくというが、ロシアのフィギュア界からは、11年にわたる師弟関係に終止符を打ち、ライバル国のコーチに変更したメドベージェワの行為を“裏切り”と見て、厳しい逆風が吹いている。メドベージェワは、今月下旬に来日、日本でのアイスショーに数試合出場した後、6月からオーサー・コーチのいるカナダの「クリケットクラブ」に合流予定だという。



メドベージェワ、“移籍”後のプランが明らかに 振付は羽生も担当する有名振付師に(20180514 THE ANSWER)

現地メディアによると、カナダ移籍は日本でのアイスショーに出演後、6月中旬以降となる見通し

 フィギュアスケートの平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)が恩師のエテリ・トゥトベリーゼ氏とのコーチ関係を解消し、羽生結弦(ANA)らを指導するブライアン・オーサー氏に師事することが正式に決定。カナダに渡る時期は6月中旬以降になりそうだと、現地メディアが報じている。

 フィギュア界に激震が走ったメドベージェワの電撃移籍。具体的なプランが徐々に明らかになってきた。

 ロシアのスポーツ専門メディア「スポルトエクスプレス」が、メドベージェワの母、ジャンナ・ディビャトワさんを直撃している。

「ディビャトワさんは、メドベージェワはもうすでに決まっている契約の義務があるからカナダに行くのは6月中旬より前にはならないと伝えた。少し前にメドベージェワはトゥトベリーゼ氏とコーチ関係を解消し、カナダのブライアン・オーサー氏のもとへ行くことが明らかになっている」

振付師は羽生も担当する、デヴィッド・ウィルソン氏に決定

 記事ではこう伝えている。またディビャトワさんのコメントを引用しつつ、5月の中旬から6月にかけて、日本でアイスショーに出演することを説明。これらのイベントが終了した後にカナダへ拠点を移すことになるとしている。

 またロシアのインターネットニュースサイト「RTナルースカム」はオーサー氏の元での新たな振付師が、カナダ人のデヴィッド・ウィルソン氏に決定したことも伝えている。

 同氏は羽生のソチ五輪でのフリーの振付を担当(現在はエキシビションでの演技)するなど、日本でもおなじみ。過去にはキム・ヨナ(韓国)や、安藤美姫、織田信成ら日本人スケーターの振付師を務めたこともある。

 新たな環境で、どんなメドベージェワが見えてくるのか。フィギュア界の新シーズンの大きな関心事の一つとなりそうだ。



5月10日付けのロシアの記事です。オーサーのインタビューがのっています。
→ https://rsport.ria.ru/figure_skating/20180510/1136670293.html

twitterでもう読まれた方もいると思いますが、翻訳してくださった方のツイを貼っておきます。ありがとうございます。









なかなかロングインタビューですが、個人的に興味があったのは、この部分かしら。

ロシアから一番早く電話をくれたのは、インタビューの記者ではなく、タラソワだった。タラソワはメドベの決断を支持してくれてると感じている。

メドベにどう対処するかは、彼女の滑りをみてから色々決めようと思う。まず、身体の状態を万全にすることが先決。

メドベの振付師について。私達のチームには、デヴィッド・ウィルソン、ジェフリー・バトル、シェイリーン・ボーン、ローリー・ニコルがいる。結弦は、これまでと同様に主にジェフとシェイリーンが担当する。メドベは、キム・ヨナの最初のときと同じように、ウィルソンにお願いしようと思っている。

選手と振付師の組み合わせをどう決めるかは、状況によって異なる。結弦は、最初はウィルソンと組んでいたが、結弦がプログラムで何か新しいことを試したがっていることを、シェイリーンの登場でようやくわかった。彼らの間では、すぐに驚くべき創造的な化学反応が生まれた。ハビはウィルソンと素晴らしい科学反応をもっている。(要は相性を重視してるということですね)

うちのクラブの選手たちは、リンクの使用時間に制限はない。必要なら、最低1日8時間は滑ることができる。

メドベは、状態をみて、フィンランディア杯に挑戦できたらと思っている。また、ロステレコムでの優勝を目指している。



ロステレで、早くもメドザギ対決が見れるのでしょうか。実現したら、チケット売れるな(笑)
フィン杯に、結弦くんとメドベがそろってINという可能性もありますね。


さて・・・メドベとは関係ないですが、12日放送のTBS系「炎の体育会TV」で、羽生ゆずれないさんが出ていたようです。私は録画するつもりはなかったのですが、「おまかせ録画」で登録してる「羽生」にヒットして、勝手に録画されていました。早送りしつつ、見たいところで止めようと思ったけど、ついに止めるところがなくて、最後まで早送りで終了してしまい、即削除しました。ザギトワとハビとオズモンドと樋口さんと羽生ゆずれないさんが出てるのはわかりましたが・・・。

羽生ゆずれないさんについては、全く興味がないというより、あまり視界に入れたくない芸人さんなので、スルーしていましたが、どうやら、この番組を見た海外ファンからは、非難轟轟のようです。





海外ファンの気持ちが大変よくわかります。海外の五輪メダリストを呼んで、あんなリスペクトの欠片もない番組をよく作れるものだと思いますが、それより自国の宝を宝とも思わない日本のテレビ局には悲しみしかありません。でも、まあTBSなら、こういうことも平気でするよね。フジの次に(もしかしたら、同じくらい)私の嫌いなテレビ局です(笑)


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2018/05/14 17:00 | その他(2017-2018)COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

来季のルール改正について その2、ほか仙台のリンク事情など

昨日(11日)付けで、3つほど興味深い記事があったので、あげておきます。
まず、昨日記事でとりあげた、Sportivaのルール改正についての記事のつづきです。

「羽生結弦が有利になる」は本当か? フィギュア男子の30秒短縮(20180511 Web Sportiva)

 大幅なルールの改正が行なわれることになりそうな来季のフィギュアスケート(正式には6月にスペインで開催される国際スケート連盟(ISU)の総会で決まる)。ジャンプの基礎点がこれまでよりも下げられたり、出来栄え点(GOE)の加減点がプラスマイナス3の7段階から、プラスマイナス5の11段階に拡大されるなど、採点に関するルールの改正のほかに、特に男子フリーが大きく変わる可能性がある。

 演技時間が現行の4分30秒から4分に短縮され、これにともなってジャンプの数も8本から7本に減る。女子フリーと同じになるというわけだ。

 この改正にはオッタビオ・チンクワンタ前ISU会長の意向が大きく働いたと言われる。イタリア人でショートトラック出身者であるチンクワンタ氏は、かねてから「なぜ、フィギュアでは男子だけ4分30秒でなくてはならないのか」という疑問を投げかけ、男子も女子同様に4分にすべきだと提案をしていた。さらに近年、ジャンプの高度化が著しい男子の負担軽減という側面もあるようだ。

 演技時間が短縮され、ジャンプが1本少なくなると、どのようなプログラムになるのだろうか。日本スケート連盟の強化部長を務めた経験があり、現在も国際審判員として活動する吉岡伸彦氏は次のように予想する。

「ジャンプが8本から7本になると、おそらく一番簡単なジャンプを1本減らすことで対応することになるのではないでしょうか。例えば羽生選手のプログラムで言えば、ステップから軽々と跳んでいる3回転フリップのようなジャンプを跳ばなくなるわけです。それだけのことで済むといえば済むのです」

 だが、時間が短くなるから負担が減るかというと、そうは言い切れないという。

「曲の中でストレスなくジャンプを跳べるような選手であれば、当然のようにこの変化に対応できると思いますが、構えてジャンプを跳んでいるような選手にとっては、30秒の演技時間がなくなることはすごく大きな影響を与えるかもしれません。トランジション(技と技のつなぎ)など、プログラム全体を見せる余裕がなくなってしまうからです。ISUが意図するように男子の負荷を減らす目的で演技時間を4分間にしても、4回転ジャンプを跳ぶ男子選手にとっては、実際には負荷がより掛かってくる可能性もあります」(吉岡氏)

 一方、時間短縮で男子スケーターの迫力ある滑りやパワフルな演技という醍醐味が薄れるのではないかという心配もあるが、吉岡氏は「女子やジュニア男子は4分間でファンを魅了するプログラムを見せている」と言う。

「総合的に判断すれば、レベルの高い上手な選手にはさらに有利になり、力の差がつきやすくなると思います。音楽のなかでジャンプを跳べる選手が有利になるという意味では、フィギュアスケートとしては結果として、いい方向にいくのではないでしょうか」(吉岡)

 さらに今回のルール改正では、演技後半のジャンプは基礎点の1.1倍の得点になるというボーナスルールに、何らかの形で制限を加えるという話も急浮上している。その背景には、五輪シーズンに鮮烈なシニアデビューを飾り、女王の座に上り詰めたアリーナ・ザギトワの最強プログラムが影響しているのは想像に難くない。

 もともとこのボーナスルールは、前半に難しいジャンプを全部入れて、後半がスカスカになるようなプログラムになるのを防ぐためのものだった。そこに、得点増を狙って後半にすべてのジャンプを跳ぶ選手が現れた。プログラム全体にバランスよくジャンプが配されるという本来の目的からすれば、これもまた一種の逸脱だろう。

 ザギトワのプログラムを「本来の”いいフィギュアスケート”からは少しずれてしまっているのではないか」と評価する吉岡氏は、「後半に跳べるジャンプの数を制限するか、例えば得点が1.1倍になるジャンプを最後の3本だけにするというようなことが検討されているようです」と言う。

 こうしたルール改正が行なわれれば、ひとつひとつの要素の質を上げて、プログラム全体の完成度を上げる方向に向かうと予想される。来季はこれまで以上に見ごたえのあるプログラムを多くの選手が見せてくれることになるかもしれない。(辛仁夏)



結弦くんのように、助走レスでジャンプ跳べるスケーターはともかく、ボーヤンみたいにジャンプ前の助走が長いスケーターには影響あるかもしれません。クリケットで、そういう面も改善されるといいですね。


羽生結弦、“不調の時”も報道量が減らない理由とは〈AERA〉(20180511 AERAdot)

 地元・仙台で行ったパレードでは10万人以上の人を集めるなど、シーズンのオン・オフを問わず注目される存在となった羽生結弦。彼がこれほどまでに人気を集める理由は、どんなところにあるのだろうか。

 悪いときや苦しいときを見せてきた。それが、フィギュアスケート男子の羽生結弦がここまでの人気を得た大きな理由の一つだ。

 苦しんでいる人の姿は、他者の印象に残る。悪いときにどう振る舞うのかを、人はよく見ている。2014年ソチ五輪で金メダルを獲得し、フィギュアスケートファン以外にも知名度を高めた直後の14~15年は、羽生にとって良くないことが立て続けに起きたシーズンだった。

 11月のグランプリ(GP)シリーズ中国杯では、フリースケーティング(FS)直前の練習で他の選手と衝突した。頭に包帯を巻いた姿で演技を始めると、5度転倒。その後、キス&クライで泣き崩れた。

 その後、帰国した羽生は車いすで空港の到着ロビーに姿を現す。スポーツ選手がけがをした場合、「REST(休むこと)」が重要だ。足を負傷した場合は極力、使わないようにするために車いすを使うこともある。とはいえ、多くの人には車いす姿はショックだったかもしれない。

 その直後に出場したNHK杯で4位になり、表彰台を逃した。それら一連の出来事は、メディアで繰り返し伝えられた。

 そんな悪いときでも、羽生はメディアに対してよく話をする。悪かったとき、失敗したときのほうが面白いことを言うので、報道量が減らない。うつむいて何も語らないよりも、記事は大きく目立つ扱いになる。

 NHK杯では、出場したことに後悔はないかと問われた。羽生は「正しかったと思う」と、きっぱりと言った。「逆境は嫌いじゃない。弱くなっている自分はほんとに嫌い。でも、弱いというのは強くなる可能性がある」という印象的なフレーズも残した。

 そのシーズン、痛みを感じ続けていた腹部を全日本選手権後に精密検査すると、「尿膜管遺残症」と診断され手術を受けた。療養期間を終えて練習再開したと思ったら、右足首を捻挫した。

 日本国民の誰もが知る五輪王者は、苦境の中で3月の世界選手権に出場し、ショートプログラム(SP)で首位となり、総合でも銀メダルを獲得した。

 平昌五輪シーズン最初の試合だった17年9月のオータム・クラシックでは、SPでいきなり世界歴代最高得点を更新する112. 72点を出した。翌日のフリーでは、一転、8本中5本のジャンプでミス。このときも、フリー後のほうが多弁で、感情を隠そうとしなかった。

 フリーを演じ終えた直後の氷上で「もう、しょうがねえっ」とつぶやいたことを明かした。大会運営の担当者が、報道陣に「最後の質問」と告げても、羽生自身が「あと2問」というしぐさをして質問を受け付けた。そして、「悔しさという大きな収穫を手に入れることができた。強い自分を追いかけながら追い抜いてやろうと思う」「いい時と悪い時との差が激しいのは、スケート人生での永遠の課題。ガラスのピースを積み上げて、きれいなピラミッドにするんじゃなくて、粗くてもいいから頂点まで絶対にたどり着けるような地力も必要だ」と、独特の言い回しが飛び出した。

 羽生は、他にも多くの苦境を経てきたことが何度も伝えられている。11年3月11日の東日本大震災で被災し、練習拠点のリンクが一時閉鎖。全国のアイスショーを巡り、葛藤しながら練習を重ねた。16年4月には、左足甲付近のリスフラン関節靱帯(じんたい)の損傷が見つかり、16~17年シーズンで出遅れた。難しいジャンプに挑むので、大崩れしてしまうことも珍しくなかった。

 そして、平昌五輪シーズンは、17年11月のNHK杯開幕前の公式練習で右足首を負傷して、12月の全日本選手権も欠場。18年2月、平昌五輪は、4カ月ぶりの実戦という状況だった。

 ファンは選手が苦しむ姿を見たとき、一緒に苦しい気持ちになるものだ。苦しむ姿を見聞きしたり、悔しがって涙したことを知ったりすると、その選手をぐっと身近に感じ、次の試合では一層応援したくなるだろう。

 選手やチームが強くて、プレーのレベルが高く、有名なスポーツほど、多くの観客を引き寄せて会場も熱気に包まれる。ところが、そんな条件が整わなくても熱心な応援が見られるスポーツ大会が、運動会だ。子や孫や親類、その友達を熱心に応援してしまうのは、泣いて笑って、一緒に成長してきた身近な存在だからだろう。羽生の苦しみから立ち上がる姿は、全国に“親類”のように応援するファンを増やした。

 トップスポーツでは、全国レベルの人気を獲得するには、まずは有名になる必要がある。それにはテレビメディアの影響力がやはり大きい。ただ、それらは偶然に左右されるし、長続きしない。有名になったうえで、プラスαがある時に、スポーツ選手とチームの人気に火がつく。

 プラスαは、見た目がいいこと、発する言葉が面白いこと、スポーツ以外にも共感できる取り組みをしていることなどがある。羽生は見た目もいいし、負けたくない気持ちをむき出しにする点でも楽しませてくれる。そして何より、負けた、失敗した、つらい、苦しいといった物語に事欠かない。

 羽生は、そんな人気を得る振る舞いが自然とできるスポーツ選手の一人なのだ。(文中敬称略)(朝日新聞オピニオン編集部・後藤太輔)



後藤さん、朝日のスポーツ担当を外れたそうですが、引き続き、結弦くんの記事を書いてくださってるんですね。

思うときがあります。もし、結弦くんがソチ五輪後、健康で怪我もなく、順風満帆で絶対王者として無敗記録を更新し、その流れのまま平昌五輪で二連覇を達成していたら・・・これほど、盛り上がっただろうかと。もちろん人気者ではあっただろうけど、ここまでのカリスマ性を持ち得ていただろうかと。

五輪シーズンに、それも五輪を3ヶ月後に控えた時期に大怪我という大ピンチ。今となっては、五輪二連覇をさらに盛り上げるために神様が用意したお膳立てだったとしか思えない。それも、ジャンプが間に合ったのは、五輪のギリギリ直前。こんなヒヤヒヤ手に汗にぎる展開、非現実すぎて確かに漫画でしかありえない。全世界が固唾を飲んで見守る中、見事二連覇達成。しかも、それが「冬季オリンピック金メダル1000個目」にいたっては、「出来すぎ」と編集者にプロットを却下されるレベルでしょう。

内村さんが「これで二連覇したらカッコよすぎる」とコメントしていましたが、仁川空港に到着してからの、羽生フィーバーは異様なものでした。会見の対応も見事で、「アスリートの中でも際立ってメディアジェニック」「羽生結弦はメディアの中で生きている」と言われるゆえんでしょう。

後藤さんのいうとおり、オフシーズンになっても、結弦くんについてのニュースやコラムは全く絶えません。ブロガーとしては、記事のネタに困らないどころか、追いきれない、取り上げきれないのが現状です。タイムリーな話題を優先してるので、また仙台旅行レポ止まってるし(汗)


【新東北特派員報告】フィギュア王国復活へ 仙台市、公設リンクの夢(20180511 産経新聞)

 東日本大震災の被災地、仙台市が日本のフィギュアスケート発祥の地であることはよく知られていない。

 伊達政宗騎馬像のある青葉山の裾に五色沼と呼ばれる小さな沼がある。明治時代、仙台市在住の外国人が凍った沼で地元の子に教えたのが始まりといわれる。

 フィギュアの母なる地は羽生結弦選手を生んだ。高校まで仙台市の民間リンクを拠点に選手生活を送っている。

 このリンクはトリノ五輪優勝の荒川静香さんも小中高時代に練習を重ねた。2人の五輪王者を育て、「荒川リンク」「羽生リンク」と親しまれている。

 平成12年の冬季国体でこのリンクで練習した選手が成年男女、少年男女の計4種目で優勝を独占し、「フィギュア王国宮城」の名を高める原動力になった。

 「仙台だけでなく県内、東北全体的にフィギュアスケートを本気でやって世界のトップを狙える設備は整っていないと思います」
 4月に仙台市であった平昌五輪優勝パレードの記者会見で、羽生選手は地元に十分な練習環境が整っていない現状を残念がった。

 羽生リンクは実はリンクが狭い。スピードに乗り切れず、ジャンプの練習に限りがある。通年滑走できるリンクは仙台市ではここだけで、フィギュアのほか、スピードスケート、アイスホッケーが併用し、練習時間が十分に確保できない。

 経営も安定せず、事業譲渡を重ねている。長期閉鎖の時もあり、選手と指導者が流出した。羽生選手も拠点をカナダに移す。

 宮城勢の国体優勝も19年の鈴木明子さんを最後に途絶えている。王国の称号は過去のものになり、その座は浅田真央さんらを輩出した愛知県に譲り渡した。

 「リンクがもっとあれば可能性は広がるが、現実的にはちょっと…」

 荒川さんもトリノ五輪後の記者会見で地元で指導者になる可能性を問われ、否定的な考えを述べている。

 宮城県には公設リンクがない。6カ所の岩手県、5カ所の青森県と比べて見劣りする。宮城県の村井嘉浩知事は新設に消極的だ。

 財政難の折、県がハコモノ建設に二の足を踏むのは無理もない。いざ造ろうとなっても地元経済界に「民業圧迫」と反発されることもあり得る。他競技団体からは「不公平だ」と責められるかもしれない。

 それでも新設に踏み出していい。個人的にはそう思っている。

 フィギュアスケート生誕の地であり、2人の世界覇者を出した。「フィギュアのまち」で身を立てるのにこれほどうってつけな所はない。

 市民の多くは支持する気がする。そうでなければ羽生選手のパレードに10万8000人は集まらない。

 どうせ建てるなら国際大会を呼べる立派な施設にしよう。世界的な指導者を招き、次のチャンピオンを育てよう。

 被災地は暗い話が多すぎた。身内が死んだ。家が流された。メディアは被災者を元気づけようと努めて前向きな話題を取り上げるが、被災地は今も圧倒的に悲しみに支配されている。

 夢を語ろう。

 明るい話をしよう。(伊藤寿行)



昨年の11月に写真展目当てで仙台に行ったとき、現地の人とたまたまお話する機会があったのですが、「仙台のコーチが、愛知に引き抜かれていってる。世界で活躍する選手は、もう宮城からはでないのではないかと心配されている。」と言っておられました。その人は、結弦くんの写真展があることも知らなかったようで、特にスケート好きとか結弦くんのファンとかではなかったので、かえってその言葉が印象に残っています。確かに、実際にみたアイリンのリンクはそれほど広いわけではありませんでした。そんなリンク環境の中で、結弦くんは、ノービス・ジュニアの頃から、あれだけの活躍をしていたのですね。

宮城県は、唯一フィギュアスケートで金メダリストを生んだ県です。それも3つもですよ。
公営リンク作ってもバチは当たらないと思います。県民も反対しないでしょう。
結弦くんがせっかくここまで盛り上げてくれたのだから、その機運をなんとか生かしてほしいですね。


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2018/05/12 09:25 | その他(2017-2018)COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

羽生選手「都栄誉賞」受賞&CWW、6月の放送予定&来季のルール改正について

結弦くんの受賞についての話題から。東京都から「都栄誉賞」が贈られました。

平昌五輪 羽生ら金メダリスト3人に都栄誉賞(20180510 毎日新聞)

 東京都は、平昌冬季五輪のフィギュアスケート男子で66年ぶりとなる連覇を果たした早稲田大在学中の羽生結弦選手(23)ら、都内在住・在学の金メダリスト3人に「都栄誉賞」を贈呈すると発表した。表彰式は6月1日。

 ほかに贈呈されるのは、平昌冬季パラリンピックのアルペンスキー女子大回転座位の村岡桃佳選手(21)と、ノルディックスキー距離男子10キロクラシカル立位の新田佳浩選手(37)。副賞30万円も贈られる。

 また、平昌大会のメダリスト7人に、国際大会で活躍したトップアスリートに贈る「都民スポーツ大賞」を授与することも決めた。対象者は都栄誉賞を受ける3人のほか、平昌五輪スノーボード男子ハーフパイプ銀メダルの平野歩夢選手(19)▽ノルディックスキー・ジャンプ女子銅メダルの高梨沙羅選手(21)▽フリースタイルスキー男子モーグル銅メダルの原大智選手(21)▽平昌パラリンピックのアルペンスキー男子滑降座位銀メダルの森井大輝選手(37)。

 副賞として金メダリストに30万円、銀メダリストに20万円、銅メダリストに10万円も贈る。【芳賀竜也】



一瞬、なんで結弦くんが「都栄誉賞?」と不思議に思いましたが、結弦くん、そういえば早稲田大学の学生なんですよね。ANAとか仙台はいつも意識してるけど、関西大学のように大学リンクで練習してるわけじゃないので、早稲田は普段は忘れてる(笑) 大学が発行してる「早稲田スポーツ」の4月1日号の一面は結弦くんの五輪連覇でしたね。 

早稲田スポーツ20180401


CSのテレ朝チャンネル2を契約されてる方は、昨日のCWW初日の放送で幸せ気分いっぱいではないでしょうか。契約者の激増で気分をよくしたのか、6月もCWWの特別編の放送が予定されています。

フィギペディア Continues ~with Wings~ 特別編

Continues with Wings


<放送時間>
Continues ~with Wings~ 特別編
■6月23日(土)ひる0:00~午後3:00


<番組内容>
熱狂の平昌オリンピックを終え、66年振りに2大会連続金メダルを獲得した羽生結弦選手。
凱旋報告と、ファンへの感謝を込めたアイスショー、「Continues ~with Wings~」は、 4月13日~4月15日に開催され、連日羽生ファンで埋め尽くされた。
当初は滑らないと思われていた羽生選手だが、サプライズで演技も披露し、会場の熱気は最高潮に達した。
その様子は5月10日、11日、13日にテレ朝チャンネル2で一挙放送される。

今回のフィギペディアは、羽生選手が、ファンのために感謝の想いを込めた「Continues ~with Wings~」の舞台裏を交えて大特集。
打ち合わせの様子やリハーサルの様子など、普段は見られない羽生選手の顔をたっぷりとご紹介。
また、出場選手たちの、羽生選手への想いのインタビュー映像など、貴重な映像を大放出!
「Continues ~with Wings~」、5月とは違う角度からお楽しみください!!!

※番組内容及び放送時間は変更になる場合がございます。


テレ朝、ゆづファンにとっては、神ですね・・・。


ルール変更についてのSportivaの記事もついでに。

羽生結弦への影響は? 大幅ルール改正で来季フィギュアはこうなる(20180510 Sportiva)

 シーズンごとにルールのマイナーチェンジがあるフィギュアスケート。なかでも五輪の次のシーズン前には大幅なルールの改正が行なわれる。平昌五輪から早くも3カ月。正式には6月にスペインで開催される国際スケート連盟(ISU)の総会で決まるが、主な変更は以下のようになると言われている。

(1)ジャンプの基礎点がこれまでよりも下がる。
(2)出来栄え点(GOE)の加減点が、プラスマイナス3の7段階から、プラスマイナス5の11段階に拡大される。
(3)男子とペアのフリー演技の時間が現行の4分30秒から4分に短縮される。
(4)男子フリーでジャンプの数が8個から7個に減る。
(5)プログラム後半にすべてのジャンプを跳ぶことに何らかの制限を加える。

 ここでは(1)と(2)を中心に、変更の意味するところは何か、それによって演技の何が変わるかを考えてみたい。

 日本スケート連盟の強化部長を務めた経験があり、国際ジャッジの資格を持つ吉岡伸彦氏は、「ISUの技術委員会が一番重要だと考えているのは、フィギュアスケートのプログラムをひとつの作品として完成度の高いものにしてもらいたいということです。基本的にはその方向性でルール改正も動いています」と語る。

 まず、ジャンプの基礎点だが、従来の基礎点から0.1点~2点強の見直しが検討されているようで、特に4回転ジャンプの下げ幅が大きくなる可能性がある。これは4回転のトーループとサルコウがジャンプに組み込まれてきた近年の男子の戦いを踏まえての変更だろう。それにともない、ここ数シーズンは8.5点だったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の基礎点も下がる見通しだという。

 吉岡氏は言う。

「基本的にここ2シーズン、4回転ジャンプを跳んだ数で勝負が決まってしまうという傾向がなきにしもあらず、でした。実際はそうでもないんですよ。例えば平昌五輪の羽生選手の得点の内容を見ると、結果的にコンポーネンツの高さで勝っており、4回転の数が少なくても勝ったのですから。

 ただ、やはり『4回転を跳んだ者勝ち』という感覚はあって、4回転ジャンプだけの勝負ではつまらないということで、技術と芸術の点数の差をちょっと縮めていこうという動きです。ジャンプの数を増やす方向ではなく、完成度を上げる方向に持っていこうということです。

 トリプルアクセルの基礎点を下げることになったのは、昔はすごく難しいジャンプでしたが、いまはもう男子はほとんどの選手が跳ぶようになり、価値を上げる必要性はないということでしょう。それに、トリプルアクセルの点数を落とさないと4回転ジャンプの点数が落とせないからという理由もあります」

 では、GOEの幅を広げることではどのような変化が起きるだろうか。まず、出来栄えのいい選手には高得点がつき、そうでない選手の減点幅が大きくなる。GOEの差で勝負が決まるケースが多くなることも考えられる。また、7段階を11段階にするのは、出来栄えをより細かく見ていこうという動きだろう。

「より質的なものを問うようにするという方向での改正です。実際にふたを開けてみないとわからないところもありますが、ジャッジがGOEをどうやって判定しているのかというと、そのためのガイドラインがこれまでは8項目ありましたが、これを6項目に集約しようと動いています。

 いままでは8項目中、2項目に該当すればプラス1を、4項目に該当すればプラス2をつけ、6項目に当てはまったらプラス3にしていました。改正しようとしているGOE加点ではそれを6項目に変更したうえ、おそらくそのうちの3項目を必須項目にして、必須項目がなければ4点や5点はつけられないようにしていくのではないでしょうか。フィギュアスケートにとって大事な項目を網羅していないエレメンツには、プラス3点以上は出さないというようなことを考えているようです」(吉岡氏)

 いずれにせよGOEの採点幅が広がることで、上質のエレメンツにはしっかりと点数を出し、そうでないものにはさほど点数が出ないという判定がなされるようになれば、勝負の妙が際立ってくるに違いない。

 それでは、このようなルールの変更は選手たちの演技にどういう影響を与えるのだろうか。

「大きなルール改正となりますが、選手がやることはこれまでと変わらないと思います。難易度の高いジャンプを跳ぶのをやめることもないと思います。ただ、プログラムの完成度を上げるために、新しいものを増やすよりは、ひとつひとつの要素の完成度を上げることに力を入れる可能性はあります。それによって、今までよりも出来、不出来の差がつきやすくなるかもしれません」(吉岡氏)

 来季に向けたルール改正は、言ってみれば「フィギュアスケートの本質とは何か」をしっかりと見据えた形で行なわれることになりそうだ。そうなれば、五輪シーズン以上にエキサイティングな戦いが繰り広げられるに違いない。(辛仁夏)



ルール改正が正式に決まるのは、6月とのことなので、どのスケーターも様子見で、プログラムを決めるのは、いつもより遅めではないかしら。怪我明けの結弦くんやメドベにとっては、かえっていいかも。ルール改正の影響は、結弦くんのようなオールラウンダーには関係ないでしょう。これまで最大限でも+3しかもらえなかったGOEが+5までもらえるわけで、むしろ結弦くんにとっては、追い風かと思います。メドベについても、オーサーは「ルール改正は彼女にとって有利」だと言っていますね。


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2018/05/11 14:30 | その他(2017-2018)COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP