羽生結弦選手、世界選手権2014 優勝おめでとう!

羽生結弦選手が、フィギュアスケート世界選手権2014において、見事、ワールド初優勝を果たしました。

1シーズンで、グランプリファイナル、オリンピック、世界選手権 と、3つの金メダルを獲得したのは、2002年のヤグディン以来。男子シングル史上、2人目の快挙となります。本当におめでとう!

まず、3位までの選手と得点をメモしておきます。世界選手権のWIKIも更新されてます。詳細はこちら

1位 羽生結弦   282.59(SP:91.24/3位、FS:191.35/1位)
2位 町田樹   282.26(SP:98.21/1位、FS:184.05/2位)
3位 ハビエル・フェルナンデス  275.93(SP:96.42/2位、FS:179.51/3位)


ショートでまさかの四回転転倒での3位発進。シニアの世界選手権出場はこれが3回目ですが、これで3回ともショートで失敗しています。本当に世界選手権のショートは鬼門ですね・・・。これまでの2回は最終グループ落ちだったので、今回3位に踏みとどまったのは、さすが五輪チャンピオンの貫録でしょうか。そして、フリーでの怒涛の追い上げもお約束通り。これ ↓ によれば、前の2回同様、今回も身体に故障を抱えていたようですね。

羽生、3位発進 満身創痍の王者 「気の緩み」4回転転倒 世界フィギュア (ヤフーニュース)

失敗の原因を問われた19歳は「ちょっとした過信と気の緩み」と淡々と振り返った。
満身創痍(そうい)の体で今季最終戦を迎えたという事実を、自らの口では語らなかった。

関係者は大会前、「膝と腰の痛みがひどい」と明かしていた。
状況を裏付けるように、24、25日に2回ずつ行われた公式練習は、2日とも、うち1回を見送っていた。


2012年世界選手権 : ショート7位 フリー2位 → 総合3位   詳細はこちら
2013年世界選手権 : ショート9位 フリー3位 → 総合4位   詳細はこちら
2014年世界選手権 : ショート3位 フリー1位 → 総合1位   詳細はこちら


結弦くんのワールドは、SP失敗+FS追い上げ+故障 が標準セットになってますね・・・。本当に心臓に悪いわ。チャンも欠場で、普通に考えば楽勝のワールド。なんであなたはいつもハラハラさせるの・・・。

結弦くんは人一倍練習の鬼。ワールド時期に故障することが多いのは、シーズン終盤で疲れがたまってくる時期・・・ということもあるのかな。前回のワールドほどは重篤ではなさそうですが、フリーが終わった後、腰に手をあてて痛そうな表情をしていました。そろそろビールマンはやめようよ。4月はびっしりアイスショーの予定が詰まっていますが、大丈夫なのかな。無理はしないでほしいですね。 


<フィギュアスケート>羽生結弦を逆転優勝に導いた背景とは? (THE PAGE 2014.3.29 03:33

フィギュアスケート世界選手権の男子シングルで、SPで3位と出遅れていたソチ五輪金メダリストの羽生結弦が、フリーで難度の高い4回転サルコウを成功させて191・35点の高得点をマークし、SP1位の町田樹を抑えて逆転で初優勝を飾った。

■ まさかの転倒から中1日で切り替え
SPでは、滅多に失敗することのない安定性を誇っていた4回転トゥループでまさかの転倒となり、「過信と気の緩みがあった」と反省していた。ところが、中1日の演技となったフリーでは、最初から最後まで力強さの溢れる演技を披露して大観衆を沸かせるのだから、さすがは金メダリストだ。

171センチ、52キロというスリムな体形も相まって、自他ともに体力不足が課題であると認めてきた羽生が、ソチ五輪から1カ月という短い期間でフィジカル、メンタルともたくましさを急激に増したと感じさせるようになったのはなぜか。

逆転劇を生むきっかけは、実は3位に終わっていたSPの演技中にあった。それは2つ目のジャンプだったトリプルアクセルだ。冒頭の4回転トゥループで両手を氷につき、さらには転倒してしまうミスを冒した羽生だが、SPではここからの切り替えが素晴らしかった。

■ ミスした直後のパーフェクトジャンプ
スピード感、高さ、回転軸、着氷とすべてが完璧だったこのトリプルアクセルにつけられたGOE(出来映え点)は、満点の3点に肉薄する2・86。トリプルアクセルのGOEだけを見れば、史上初の100点超えを記録したソチ五輪のSP時よりも高く、今シーズンの国際大会では羽生自身も2度しかもらっていない。(もう一度はソチ五輪SPの4回転トゥループ)

しかも今回は、考えられないようなミスをした直後に“パーフェクトジャンプ”を見せたことに価値がある。ソチ五輪からの1カ月の様子を、ブライアン・オーサーコーチはこう説明する。

「ユヅルは五輪が終わってからすぐカナダに戻ったのだが、私は驚いた。しっかりとモチベーションを維持し、世界選手権で頑張ろう、良い演技をしてやろうという気持ちを感じた」

自身も2度の五輪に出場した経験を持つオーサーコーチだけに、五輪後に高いモチベーションを保つことがいかに難しいかはよく知っている。事実、ソチ五輪の個人種目で金メダルを取った選手・カップルの中で、今回の世界選手権に出ている選手は羽生ただ1人。「驚いた」というのは率直な感想だろう。

■ 母国開催がモチベーションに
オーサーコーチによると、羽生がモチベーションを保つことができた理由の1つは「母国開催」であるということ。そして、もう一つは「チャンピオンとしての責任をうまく自分のものにした」ということだ。『金メダリスト』という肩書きが、19歳を一段上に押し上げたというわけだ。 一方で、羽生自身もメンタル部分での成長を実感していることを口にした。

「やはり、ソチ五輪の方がやはりプレッシャーはあったが、ソチ五輪で良い成績を取れたからこそ、今回はSPで緊張したのだと思う。ただ、どの試合も同じ感情は存在しない。そのときの感情に臨機応変に合わせていこうと思いながらやった」

感情を封印するのではない。感情を飼い慣らすという不遜さでもない。感情のおもむくままに、そのリズムに乗りながら戦うという具合だろう。

■ さまざまな理論を勉強し本を読む
背景には、日ごろからの「勉強」がある。「いろんな理論を勉強し、本も読んで考えてきた結果、今は理論だけではなく、自分の気持ちを理論外でもコントロールできるようになった。一つ一つの試合で成長してきたと思うが、今回の世界選手権が僕にとって一番成長できたと思っている」

羽生は、GPファイナル、五輪、世界選手権と1シーズンに3大大会をすべて制した史上2人目の選手となった。そして、「意地と気合でした」と有終の美を自画自賛した。だが、オーサーコーチはまだまだ青天井で伸びていくの羽生の姿を思い描いている。

「初めてユヅルを見たとき、誰もが知っているように豊かな才能の持ち主であると思いました。加えて、彼自身が最高峰を目指したいという意欲に溢れていた。ユヅルは独特なメンタルの持ち主。今はまだ、彼が何をどう考えているかを発見する過程の中に私はいる。彼にとって適切なやり方を、今も考えている段階なのです」

貴公子から王者へ。そして誰も到達し得ない高みへ。「羽生時代」の土台が固められた世界選手権でメンタルを日増しに強くした19歳には、この先、年齢に応じた自然なフィジカルの強化が期待できる時期がやってくる。
(文責・矢内由美子/スポーツライター)



あるスポーツ選手の言葉で、「勝ち続けると臆病になる」というものがあるそうです。結弦くんは決して臆病になったわけではないだろうけど、五輪チャンピオンとしてのプレッシャーがメンタルに影響したのは確かでしょう。でも、元々追いかけられるより、追いかける方が燃えるタイプ。ショートが終わった後の会見で、「この場所(3位)にいる自分が許せない」と語った結弦くん。生来の負けん気に火がついて、それがあのサルコウを成功させたフリーの演技につながりました。五輪チャンピオンとして迎える母国開催のワールド・・・その重圧と怪我を乗り越えて勝ち取った初優勝。そしてグランドスラム達成。五輪の魔物と戦った経験以上に、結弦くんのこれからの競技生活の大きな糧になったのではないでしょうか。

五輪祝勝祭りもまだ途中なのに、ワールド祝勝祭りもしなければなりません(笑) しかし、テキストが長くなってきたので、今日はこのへんにしときます。とりあえず、動画だけあげておきます。最初の動画は日本語版で(笑)


  

  


ワールド2014メダリスト

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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2014/03/30 14:30 | 2013-2014 seasonCOMMENT(5)TRACKBACK(0)  TOP

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