羽生結弦選手 国別対抗戦FS首位 & 6試合全オペラ座比較動画

昨日、結弦くんの今シーズン最後の演技が終わりました。フリー、192・31点で首位です。
結弦くんの試合後のコメントの全文がありましたので、あげておきます。4月17日のスポーツナビから。

羽生、フリーも首位で今季を締めくくる「うれしい気持ち半分、悔しい気持ち半分」=フィギュア国別対抗戦

今季のランキング上位6カ国によって争われるフィギュアスケートの世界国別対抗戦は17日、東京・国立代々木競技場第一体育館で男子のフリーが行われ、日本の羽生結弦(ANA)が自己ベストに1.77点と迫る192.31点で1位になった。負傷や手術など波乱続きだった今シーズン。最後は感謝の気持ちを込めて全力を出し切った。

以下、羽生結弦のコメント全文。

(今日のフリーは)とりあえず4回転サルコウを決めることができたのは来季に向けた収穫になったし、練習の方法を考えるきっかけになりました。(4回転トウループが3回転になってしまったが)左足を引くタイミングが少しずれてしまったのかなという気がします。まだ映像を見られていないんですけど、自分の感覚ではそういう気がします。(今日の気持ちは)悔しいです(笑)。それは間違いないです。4回転サルコウを跳ぶことができましたけど、実際には悔しい結果になったし、結局パーソナルベストを出せずに終わってしまったので、ショート、フリー共に悔しいなと思います。(明日は初めて応援席に座るが)きっと試合よりも緊張するだろうなと(笑)。でも今日はしっかり寝て体力回復して、試合に出るつもりで、僕なりに全力で応援したいと思います。

(今季最後の演技となったことについて)うれしい気持ち半分、悔しい気持ち半分ですね。たぶん4回転サルコウを失敗して、4回転トウループを降りた演技であったら悔しい気持ちのほうがたくさんあると思うんですけど、今回は4回転サルコウを決めることができたので達成感があります。また(4回転が)3回転トウループになってしまったあと、トリプルアクセルを2回やって、3回転ルッツを2回やるためにも、瞬時にトリプルアクセル+3回転トウループを2回転トウループにできたのは、NHK杯での課題を克服できたのかなと思います。(一番悔しいことは得点なのか、内容なのか?)やっぱりトウループですね。あそこ(4回転トウループ)が3回転になってしまったことで、4回転と3回転トウループで6点近く違いますし、それに加えてトリプルアクセル+3回転トウループのコンビネーションのトウループを2回転にしなくてはいけなくなったので、そこで3点近く差があり、GOEも含めれば9点くらいは失っている。全部できてれば200点は超えたなと思うので……。

(中盤以降、スピードが落ちたように見えたがどういう思いで滑った?)とにかく丁寧に滑ろうと自分では思っていました。疲れもあったのかなという気もしますし、ただこういう疲れている中でも最後までしっかり滑れてよかったのかなと思います。無良(崇人)くんも良い演技をしてくれたし、僕もそれに続かなければと思ったので、最後までできたのかなと。

(この大会を終えての収穫は)間違いなく4回転サルコウを跳べたのは収穫だと思いますし、もしこの演技が世界選手権に間に合っていればという悔しさもあります。今シーズン通して感じたことは、いかに万全な体調で試合に臨めるか。また完全な状態でない中でもいかにベターな状態に持っていけるか。これが今シーズンを通した課題になっていたと思います。(この大会はプラスの評価?)この試合が最終戦だったから達成感に満ちていますけど、これが世界選手権や四大陸選手権だったらたぶん悔しい思いしか残っていないです。

(今日の状態なら200点は超えられたと思うが、もったいないことした?)いやぁ、僕の中ではたらればはないと思っているので、これがたぶん今の実力だと思いますし、実際に4回転サルコウと4回転トウループが曲をかけると両方そろわないことがあって、4回転サルコウは(成功する)確率が高かったんですけど、そういうことをあらためてこの試合で感じました。(2種類の切り替えが難しい?)4回転サルコウを降りたあとの精神状態や疲労感を含め、確実に4回転を1回跳ぶたびにかなり消耗するので、そういうことを踏まえるとなかなか……。4回転トウループ2つだったらまた同じことをすればいいと思えるんですけど、サルコウとトウループはまったく違うものなので、そういうところの難しさがあるのではないかと思います。(前半から丁寧にいっている気がしたが)とりあえず4回転サルコウをしっかり跳べて、トウループが3回転になりましたけど、ああいうパンクのジャンプになるとけっこう疲れるんですよ。気持ちが入っていて、力を込めて締めているんですけど、うまく力が入ってくれないので、けっこう疲れる。そういうこともあって最後まで意識して丁寧にやっていこうと思いました。

(昨季の自分と今季の自分を比較して成長した部分は?)まず成長していないところから挙げてみると(笑)、やっぱり手術は仕方ないとして、自己管理不足と言うか注意不足と言うか、そこは皆さんが思っているより自分のせいだと思っています。ベストな状態にいかなくてもいいけど、ベターな状態にはして、毎回最低でもこれくらいの演技ができるようにしていかないと、これからますます戦っていくことが大変になるので、しっかり管理していかないといけないと思います。あとは成長した部分ですよね(笑)。サルコウに関してはきれいに跳べるようになってきたと思いますし、練習でも確率が良くなってきていると思っています。

(今はどんな壁が前に立ちはだかっているか)トウループですね。やっぱり4回転トウループを跳ばないと、後半の3回転トウループを入れることができないので、そういうことを考えると4回転トウループを跳べる跳べないは大事なことですし、2種類の4回転を跳ぶことによって、演技構成の幅が広がるので、そういったことをしっかりできるようにすることが自分にとっての壁だと思います。(五輪王者として迎えたシーズンで世界的にも注目が集まっていたが、そういった環境については)あまり感じてないです。やっぱりやることは変わらないし、ショートがしんどいのも、フリーがしんどいのも変わらないので。五輪王者になろうがやっぱり世界王者を取られてしまったことは変わりないですし、ISUのランキングのポイントを見ても五輪と世界選手権のポイントは一緒なので、それくらい大切な試合を落としてしまったのは悔しいですし、また来シーズンの糧になっています。(来季はどんな羽生結弦を見せるか)具体的には分からないですけど、絶対に課題はいっぱい見つかるんだろうなと。また一つ一つ課題をクリアしていって、見るたびにうまくなったなと。たとえジャンプの調子が悪くて決まらなくても、練習してきただけうまくなったなとちょっとずつでも思えるようなスケートをしていきたいと思っています。



本人も秘かに狙っていたであろう、フリー史上初の200点越えは、来シーズン以降の宿題となりました。
サルコウを綺麗に降りれたことが収穫、フリーで4回転を2本そろえられなかったことが課題ですね。

「たられば」とはいえ、この演技が世界選手権でできていれば・・・ワールド2連覇達成できていた。
オーサーが、ワールド後、「あと調整期間が2週間足りなかったかもしれない」と語っていましたが、まさしくその言葉が証明された形になりました。最後まで「悔しさ」を払拭しきれなかったシーズンだろうけど、彼の原動力はまさしくその「悔しさ」。ワールドチャンピオンの座を明け渡した今、来シーズンは、現チャンピオンが常に目の前にいる練習環境が待っています。結弦くんは、「だから悔しさを決して忘れることはない」と言っていました。ただ・・・来シーズンこそ、競技以外のことで、ファンがハラハラしなくてすむことをひたすら願っています(笑) 


羽生1位締め 総立ち拍手に「ありがとう みんな」(2014.4.18 日刊スポーツ)

<フィギュアスケート:世界国別対抗戦>◇第2日◇17日◇東京・国立代々木競技場

男子フリーが行われ、ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20=ANA)は192・31点で1位だった。冒頭の4回転サルコーを成功させると、以降はミスをわずかにとどめた。前日のショートプログラム(SP)に続く1位で、2大会ぶりの優勝を目指すチームに貢献した。無良崇人(24)は3位。日本は順位点の合計で79点の2位につけ、女子フリーなどがある今日の最終日で逆転を狙う。

今季の氷上最後の言葉は「ありがとう」だった。羽生は演技を終えると、天を仰いで3秒間まぶたを閉じ、感謝を口にした。「応援してくださった皆さん、チームのみんなに」。激動のシーズンの6戦目、満員の会場総立ちの拍手を受け、優しくほほ笑んでいた。

冒頭の4回転サルコー。完璧な着氷をみせた。続く4回転トーループは「左脚を引くタイミングがずれてしまった」と3回転になったが、演技の流れはスムーズ。跳びすぎ違反を回避するために、3回転トーループだった後半の連続ジャンプを2回転にする冷静さもみせる。「サルコーを決めたので、うれしい気持ち半分、悔しい気持ち半分」と振り返ったが、得点を待つ間には、フリーの曲「オペラ座の怪人」の主人公ファントムの仮面を手にしておどけるなど、笑顔は絶えなかった。

「実績からも期待される」。大会前には国を背負う気概をみせたが、いまや「期待」は国内にとどまらない。ファンから届く手紙やグッズは世界から。中国、ロシア、米国と週に段ボール10箱分にもなる。上海開催だった先月の世界選手権では、中国女性ファンが殺到。今大会も羽生目当てで中国メディアから取材申請があった。

さらに、期待はファンだけではない。世界選手権では、氷上の表彰式で国際連盟のチンクワンタ会長から今大会の出場を期待する言葉があったという。すでに参加意思はあったが、会長自らが出場可否を気にしていた。影響力について本人は「あまり考えてない」と話すが、その視野の広さは十分。演技後の「ありがとう」には「ここの国立競技場が新しくなる前最後のスケートの国際大会なんじゃないかな」という意図もあった。自分の戦いを超えた域への配慮をみせていた。

昨年11月の中国杯での激突事故、年末の腹部の手術、そして1月には古傷の右足首の捻挫と、万全で戦えた試合は少なかった。その中でも「完璧じゃなくても、ベターに持っていける」経験値は収穫となった。それを糧にするのは来季。「また課題を1つ1つクリアして、見る度にうまくなったって、ジャンプが決まらなくても、練習してきた分だけうまくなったなって、ちょっとずつでも思えるようなスケートをしていきたい」。また、強くなってみせる。



チンクワンタから「国別でてくれるよね? ね、でてよね♪」って、ワールドの表彰台で声かけられてたのか(笑)
今回の国別出場は、外野はあまり関係なく、本人の意思だと思っていますが、周囲の期待もすごいですよね。
公式試合が休みにくい立場なら、せめてアイスショーはできるだけ控えてほしいものです。
FaOI神戸の結弦くんの出場をあてこんで、チケットとってる身でいうのも変ですが、でなくていいのよ・・・。


では、今シーズン最後の演技となったフリーの演技動画です。

  2015 World Team Trophy. Men - FS. Yuzuru HANYU
  


6試合のオペラ座も出そろいましたので、6試合分のオペラ座比較動画を貼っておきます。

  Yuzuru Hanyu -Phantom of the Opera2014-2015 羽生結弦
  

羽生結弦選手の2014-2015シーズンの6試合のFSオペラ座の怪人を同時再生
上段 左:中国杯 中央:NHK杯 右:GPF
下段 左:全日本選手権 中央:世界選手権 右:国別対抗戦


      20150417 国別対抗戦


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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2015/04/18 10:20 | 2014-2015 seasonCOMMENT(11)TRACKBACK(0)  TOP

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