2016年ヨーロッパフィギュアスケート選手権 雑感

2016年のヨーロッパフィギュアスケート選手権が終わりました。こちらも、Jスポーツで生放送されました。
時差の関係で、放送がけっこう厳しい時間帯のが多かったので、男子は録画したものを視聴。女子のSPは全部ライブで、FSは、頑張って朝5時起きして、なんとか最終グループのライブに間に合いました。(笑)

では、まず男子の結果です。順当に・・・というか、圧倒的点差で、ハビくんユーロ4連覇です。

<男子シングル結果>
1 ハビエル・フェルナンデス(スペイン) : 302.77(SP:102.54/FS:200.23)
2 オレクシイ・ビチェンコ(イスラエル) : 242.56(SP:84.09/FS:158.47)
3 マキシム・コフトゥン(ロシア) : 242.21(SP:88.09/FS:154.12)


フェルナンデス
総合得点で2位と60点差・・・!! ソチ五輪前、「3回コケてもチャンが勝つ」なんて言われた時代がありましたが、ユーロに限定すれば、フリーで5回コケても、ハビくん楽勝で優勝だね、これは(笑)

ハビくん、ファイナルからジャンプ構成をあげてきました。まず、ショートで四回転をひとつからふたつへ変更。これで当然基礎点はUPします。さらに、フリーは、ファイナルまでは、4Sと3Tを2回ずつの構成だったのを、4Sと3Aを2回ずつに変えてきました。ファイナルでは74.75だったフリーのジャンプの基礎点が80.96にUP。これは、ファイナルの結弦くんのフリーの基礎点を超えるものです。

で、演技内容ですが、ショートは神プロですね。スペイン人がマラゲーニャ。結弦くんは和プロだし、クリケットは今シーズンはこういう路線なのでしょうか(笑) スペイン国立バレエ団の芸術監督であるアントニオ・ナハーロフ振付ということで、リキが入ってます。4S-3Tがステップアウト。それ以外は良かったのではないでしょうか。

そしてフリー。ジャンプに3つのミス。まず、冒頭の単独4Tお手付き、3Aが転倒、3Loが着氷乱れ。
ハビくん、転倒ありで、PCSで10.00をだしたジャッジが4人いたそう。本当に最近、点数がインフレしてますね。

ピチェンコ
私、この選手知りませんでした。クワドがSPで1本、FSで2本の構成。2位といっても、1位と総合で60点差。他の選手がフリーでけっこう自爆してたので(笑)、一応クワドが入って、そこそこまとめたピチェンコが2位ゲット!という感じでした。格式はユーロが上だけど、全体的な選手のレベルは四大陸の方が上ですね、今は。

コフトン
SPは、クワドコンボと単独クワドの2種入りましたが、3A転倒でした。で、フリーはステップアウト、転倒、抜けと、3本のクワドに全部ミスがでて、後半なんとか立て直したものの、SP2位から順位を落としました。コフトンも、かなり前から2種クワドもちなのだけど、なかなか安定しません。解説の岡部さんが「ジャンプの踏切り前に身体が前傾しすぎている。」「(ステップシークエンスで)よく動いているが、感情が入っていない。観てる側に今一つ伝わるものがない。」とシビアに指摘。そういえば、全米でも、杉田さんが、某選手に対して「こんなレベルの男子選手が、全米に出場できるんですね~」なんて、けっこうキツイこと仰ってました。ジャッジ目線での辛口解説はJスポーツならではで、地上波にはない解説者の本音が聞けるとこが面白いです。

男子でトップグループに入ろうとすれば、ショートでクワド2本必要、クワド2種類なければ戦えない・・・みたいな雰囲気になっています。クワド2種もちが有利なのは確か。でも、2種もちのアドバンテージって、やはり他のジャンプがちゃんと跳べてこそ。今季のワールドの表彰台争いしそうなメンバーをみても、2種もちスケーターは、結弦くん、ハビくん、あとはせいぜいボーヤン(3種もち)くらい? イスラエルのサモヒンは、フリーでクワド3本着氷しましたが、TES73点で、クワドレスのイタリアのレギーニのTES77点におよびませんでした。やはり総合力がなければ意味がない。まあ、フィギュアがただのクワド大会になったら、それはそれで困りますが(笑)


<女子シングル結果>
1 エフゲニア・メドベージェワ(ロシア)  215.45(SP:72.55/FS:142.90)
2 エレーナ・ラジオノワ(ロシア) 209.99(SP:70.96/FS:139.03)
3 アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) 187.05(SP:63.81/FS:123.24)


メドベージェワ
SPは2Aをステップアウトしました。 FSでも2A転倒です。それでも、SPもFSも、TES・PCS、すべてトップです。転倒があったにも関わらず、インタープリテーションで10.00を出したジャッジがいました。解説の岡部さんが、「転倒で10.00だすのはいかがなものか」みたいなことを仰ってましたが、ハビくんも、転倒で10.00だすジャッジが4人もいたので、まあ不思議ではないですね。ジャッジの高評価が固まると、転倒してもあまりPCSに影響しなくなるのは、これまでもありましたが、それでも10.00の安売りはやめてほしいかなとは思います(笑)

ジャンプの質がタクタミのようにいいわけではありません。そのかわりタノを多用してますが、いつもメドベを誉めてる岡部さんでさえ、以前「彼女のタノは美しくない」と仰っていたことがあります。私も、彼女のタノは、おそ松くんの「シェ~」にしか見えませんが(笑)、美しかろうがなかろうが、加点要素にはなります。繋ぎが多く、ジャンプは、1.1倍のボーナスがつく後半に固める。現在のルールの枠組みの中で、効率的に点がとれる戦略的なプログラムで、それをちゃんとこなしています。ただ、今のバンビのような体型だからこそ跳べてる感じは否めないので、ロシアンタイマーが作動したらどうなるんだろう・・・と思ってしまいますが。

ラジオノワ
ジャンプはすべて着氷。根性おりっぽいジャンプが多かったけど、一応ノーミスでした。でも、ミスのあったメドベに及びませんでした。メドベとの直接対決は、今季4度目かと思いますが、ロシア大会で勝ったものの、それ以降、ファイナル、ロシアナショナル、ユーロと3連敗で、1勝3敗。待機室、表彰式での、ラジのやさぐれ感がすごかった(汗) メドベの点がでた後、ブスっとした顔でひたすらスマホをいじっていたラジ。ボゴとメドベが待機室でなごなごしてる横で、メドベをガン無視。表彰台でも、ほとんど笑顔がありませんでした。昨季、タクタミに負けても、待機室でタクタミとなごなごしてたことを思うと、ラジ的に、メドベとの点差が納得いかないんでしょう。

今季のメドベのように、シニア1年目の選手にシニアトップクラスのPCSがでるのは異例なこと。今やPCS上も、完全にメドベより格下扱い。そりゃ、ラジとしてはおもしろくないですよね。メドベと同じように繋ぎは多いけど、メドベ比べるとラジの方がバタバタしてる印象は残ります。メドベの方が緩急のつけ方がうまいかなと。でも、ソトニコワ、タクタミ、リプと、ロシアの主力選手が続々と沈んでいく中、ラジはよく踏ん張ってると思います。

ボゴリラヤ
SPでジャンプミスあり、FSでも2転倒。ボゴの転倒はダイナミックなので心身ともにダメージが大きいんでしょう。転倒した後、崩れることが多いのですが、今回はなんとかまとめて、3位に。ただ、メドベとラジはワールド出場が決定してますが、3枠目はまだ未定です。ボゴははたしてワールドに出場できるのか。表彰台にはのったけど、SPとFS合わせてジャンプを3つミスしたのが痛い。おそらく、タクタミのテストスケート待ち?


2016 ユーロ選手権


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2016/01/31 10:40 | 2015-2016 seasonCOMMENT(7)TRACKBACK(0)  TOP

チーム・チャンレンジ・カップ(TCC)の概要 ~コーセーがスポンサーです!

4月にアメリカで開催されるチーム・チャレンジ・カップ(TCC)、日本語のホームページUPされました。
→ 2016 KOSE TEAM CHALLENGE CUP April 22-24 – Spokane, Washington, USA

コーセーのプレリリースはこちら ↓
「2016 コーセー・チームチャレンジカップ」初めて米国で開催へ(2016.1.27) 

<大会概要>
■ 大会名称 : 2016 コーセー・チームチャレンジカップ
■ 開催日時 : 2016年4月22日(金)~24日(日)
1日目/22日(金) シングル ショートプログラム
2日目/23日(土) 午後:ペア及びアイスダンスフリー  夜:シングル フリープログラム
3日目/24日(日) エキシビジョン                         
■ 主催 : アメリカスケート連盟
■ 協力 : ヴァン・ワグナー スポーツ&エンターテインメント社                      
■ 公認 : 国際スケート連盟(ISU)                        
■ 開催場所 : 米国 ワシントン州・スポーケン ケポーケンアリーナ(ワシントン州)
■ 賞金総額 : 617,000USドル


<競技方法>
上に紹介した、TCCの日本語HPを参照ください。

<出場選手選考について>
● 3チーム : 北米代表/アジア代表/欧州代表
● チーム構成 : シングル男子(3名)/シングル女子(3名)、ペア(2名)、ダンスチーム(2名)
● チーム構成条件 : 各競技につき、最低2か国の代表

■ 出場選手選抜方法
●  男女シングル2名、ペア2組、ダンス2組 :
  ◇2016年1月1日時点のISU World Standingsに基づき各大陸上位2名。
  ◇上位2名の出身が同じ国の場合、2位選手は次点の別国から選出。
● 自動招待対象選手以外の男女シングル1名 :
  ◇ファン投票による男女最多得票獲得選手。
     ・3月28日~4月3日にボストンで開催される世界選手権に出場する選手の中からファン投票で選出。
  ◇ ファン投票の概要は近日公開。


選抜基準からいうと、WSでの選抜は、こんな感じになりますかね。

<アジアチーム>
男子シングル : 羽生結弦(1位、日本)、デニス・テン(3位、カザフスタン)
女子シングル : 宮原知子(1位、日本)、エリザベート・ツルシンバエア(22位、カザフスタン)
アイスダンス : キム&ミノフ(19位、韓国)、ワン&リュウ(22位、中国)
ペア : スイ&ハン(4位、中国)、須藤&オデ(67位、日本)
 

<北米チーム>
男子シングル : ジェイソン:ブラウン(5位、米国)、ナム・グエン(11位、カナダ)
女子シングル : グレイシー・ゴールド(4位、米国)、ガブリエル・デールマン(17位、カナダ)
アイスダンス : ウィーバー&ポジェ(1位、カナダ)、チョック&ベイト(2位、米国)
ペア : デュハメル&ラザフォード(1位、カナダ)、シニカ&クニエリム(3位、米国)


<ヨーロッパチーム>
男子シングル : ハビエル・フェルナンデス(2位、スペイン)、セルゲイ・ヴォロノフ(4位、ロシア)
女子シングル : エリザベータ・トゥクタミシェワ(2位、ロシア)、ロベルタ・ロデギエーロ(18位、イタリア)
アイスダンス : カッペリーニ&ラノッテ(4位、イタリア)、パパダキス&シゼロン(5位、フランス)
ペア : ストルボワ&クリモフ(2位、ロシア)、デラ・モニカ&グアリーゼ(8位、イタリア)



比較的、万遍なく、国が散らばってるのが男子シングル。女子シングルは、トップグループは日米露だけ。
WS16位まで、日米露の選手で占められているので、二番手は、順位がグンと下がります。

アジアはカップル競技の層がとにかく薄い。ペアは中国だけ。アイスダンスは壊滅(笑)
ペアも、中国以外で・・・となると、67位の須藤&オデ組が一番上位だと思うのですが・・・場違い感が・・・。
アジアチームのアイスダンスと、ペアの二番手に関しては、これでいいのかどうか自信ないです(汗)

まあ、おかしいとは思っていました。フィギュア人気が低迷気味のアメリカが、ワールド終わった後に、わざわざこんなお祭りコンペをするなんて。バンクーバーでライサチェックが金をとっても、ソチでメリチャリが金をとっても、ダメなんです。アメリカは、女子シングルに大スターがいないと、フィギュア人気が盛り上がらない国。なのに、こんな大会をスポンサードするような酔狂な企業がアメリカにあるの?と思っていました。で・・・納得できました。仕切るのはアメリカのスケ連だけど、財布(ATM)は、やっぱり日本企業だったのね(笑)

じゃあ、なんでコーセー?ってことなんですが、まず、コーセーは日本スケート連盟のオフィシャルパートナーです。元々フィギュアスケートとは縁のある企業。それに加え、コーセーは、2014年に米国で化粧品会社のタルトを買収し、米国に化粧品販売子会社「コーセー アメリカ」を昨年10月に設立しています。日本の化粧品の輸入などを手掛けるとのことなので、この大会のスポンサーとなったのは、北米への本格進出に向けての宣伝活動の一環なのでしょう。でも、2年ごとにやるのこれ。マジですか・・・。

TCCは、一応「招待」という形をとっていますが、日本のスケ連のスポンサーの冠大会です。WS1位の結弦くんや宮原さんには、拒否権はないような気がします(笑) お祭り大会であっても、「手抜き」という文字はない二人なので、ワールド終わった後も調整が続くことになり、ちょっと気の毒ですね・・・。
それから、オーサーも大変。クリケットチームから、WS選抜だけで5人も出るわ(結弦くん、ハビくん、ナムくん、デールマン、ツルシン)。キスクラ周辺を、走り回ってるオーサーの姿が目に浮かぶようです(笑)


2015NHK.png
  選手にとっては大変だけど、ファンにとっては、ワールドの後、もう一度、演技が見れるということなのね。


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2016/01/28 09:45 | 2015-2016 seasonCOMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

ニッセイアンケート「2016年に最も活躍を期待する有名人」 & 羽生結弦選手 GPF2015 FS 翻訳付海外実況動画(スペイン)

ニッセイ インターネットアンケート、「2016年の抱負・期待について」調査の中の「2016年に最も活躍を期待する有名人は誰ですか?」という質問で、結弦くんが1位となりました。詳細はこちら

調査期間 : 2015年12月1日~17日
回答者数 : 12927人(男性7128人、女性5799人)

質問6  2016年に最も活躍を期待する有名人は誰ですか? (回答者数:4375人)

1位 羽生結弦  2位 安倍晋三  3位 五郎丸歩  4位 錦織圭  5位 浅田真央
6位 大谷翔平  7位 又吉直樹  8位 前田健太  9位 イチロー  10位 高橋由伸


参考までに前年(2015年版)の調査結果
1位 安倍晋三  2位 錦織圭  3位 羽生結弦  4位 大谷翔平  5位 田中将大
6位 イチロー  7位 小泉進次郎  8位 橋下徹  9位 松坂大輔  10位 嵐


昨年に比べて、スポーツ関係者が増えて8人ランクイン。結弦くんは昨年の3位からランクアップ。

ついに、1国の首相より、活躍を期待されるようになった結弦くん(笑)  それほど昨年、老若男女問わず、鮮烈な印象を残したアスリートだったということでしょう。 この手のアンケートでは上位ランク常連ですね。


では、GPF、フリーのスペイン実況動画です。翻訳付。ニコニコ動画から。

    【tdp翻訳版】 羽生結弦 GPF 2015 FS 【ENG SUB】
    


(演技前)
さあ、ミスター・ユヅル・ハニューです。あなたの足下にひれ伏すわ、ミスター・ハニュー。
私が見た中で、最も華麗で最高のスケーター。一昨日見た演技(SP)は、成層圏レベルでした。


(演技後)
バラバラになりそう! 崩れ落ちそう! 信じられない、とてつもなく凄い!
毎回、前のプログラムの演技を超えてくる。
何も言わなくていい、ただ楽しんで。だって、これが完璧というものよ。

ユヅル・ハニューを、今までに言われていない言葉で形容することができるかしら?
できないわ! たとえ、スケート嫌いな人であっても、これは観ることでしょう。


(結弦くんが、高く人さし指をあげながら、キスクラに戻るところで)
あなたは、一番といえる世界中の権利をすべて持っています。素晴らしい、素晴らしい、素晴らしい。
この壮大なショーを見るために、夕食を逃がした人たちがいても、驚きません。
なぜなら、次にいつこのような演技を観れるというのでしょうか? 本当にすごい。とても完全で完璧でした。

彼が選んだ音楽の解釈の仕方、そのスタイルは好き嫌いが分かれると思います。しかし、それは完璧です。
ジャンプの仕方、スピンの仕方、ジャンプの入り方、四回転、スピンのポジション変更、すべてレベル4。
そうよ、すべてのジャンプに欠けているところがない。たとえ1/4回転であっても。全くないわ。
曲の解釈、振付、身のこなし、要素のつなぎ、スケート技術、すべてにおいて。

技術審判(テクニカルバネル)は、ほとんど仕事をしなくてよかったわね。
なぜなら、すべてがクリーンだったから。何もチェックする必要がないくらい、綺麗だったもの。


(キスクラで、結弦くんがオーサーに立ってお辞儀するのを見て)
彼がいかに思いやりがあるかわかるわ。いつもコーチを讃えるの。

(点数がでた直後)
219。ワオ! 見て、ブライアン・オーサーがもうどうしていいかわからないでいるわ。
彼らは次々とサプライズを起こすのね。この子はどこまで遠くに行くの?
330ポイント! この子は普段、何を食べているの!?

このグランプリファイナルは、私たちの心にずっと残るでしょう。
私たちが、永遠の記憶にとどめる一幕になるでしょう。



ハビくんのライバルなのですが、スペイン実況はいつもとても結弦くんに好意的です。てか、ベタ誉めです。
この子は普段、何を食べているの!?」・・・・はい、卵かけごはんです!(笑)

そういえば、どの試合が忘れましたが、以前、結弦くんがすごい演技をしたとき、女性解説者(タラだったかイタリアのママンだったか)が 「クリケットの氷には何が含まれているの?」とか言ってたような・・・。何を食べたら、どんな環境なら、どんな練習をしたら、あんな演技ができるのか・・・みな不思議で仕方ないようですね。「血のにじむような」と本人が言っていた練習方法については、織田さんも「聞いたけど、教えてもらえなかった」と言ってました。そりゃ、企業秘密でしょう(笑) とりあえず、スペインでも成層圏レベル認定されました(笑)


GPF2015 Spain YUZU


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2016/01/27 14:30 | 2015-2016 seasonCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

2016年全米フィギュアスケート選手権 雑感

今、Jスポーツを契約しておりまして、Jスポーツ4で全米選手権の全選手の演技を生放送していました。
日本にいながら、アメリカのナショナルをライストではなく、テレビでライブで見れるなんていい時代です。
なのに、日本にいて全日本が完全ライブで見れないのか・・なんか変だ(笑)

でも、やっぱりライブは面白い! Jスポは解説がうるさくなくて、演技の邪魔にならないのもいいです。
女子シングルの結果は以下のとおり。全米は変わっていて、4位まで表彰されます。

<女子シングル結果>
1  グレイシー・ゴールド  210.46(SP:62.50/FS:147.96) → 世界選手権、四大陸選手権
2  ポリーナ・エドモンズ  207.51(SP:70.19/FS:137.32)  → 世界選手権、四大陸選手権
3  アシェリー・ワグナー  197.88(SP:62.41/FS:135.47)  → 世界選手権
4  長洲未来  188.84(SP:59.64/FS:129.20)  → 四大陸選手権


ゴールド
GGがSPで失敗するのはもはやデフォなんですけど、SP1位のエドモンズと8点差近かったので、さすがに逆転は無理かと思ったら、きましたね、1シーズンに1度くるかどうかと思うような神演技!(笑) GGかエドモンズか・・・だったら、GGの方が好きなんで、GGが逆転したときは、けっこう興奮しました。GGのフリーの「火の鳥」はノーミスだったら、かなり盛り上げるプログラム。ローリーにしては、良プロだと思います。華やかなゴールドにとても似合ってます。あの産卵(?)ポーズも何度見ても面白い(笑) 今回は、GGの双子のお姉さんのCGも全米初出場で、姉妹競演となりました。CGの点数はGGの半分くらいの点数で、私がCGだったら、同い年の妹とこれだけ差ができたら、イヤになってスケートやめちゃいそうですが、腐らずに続けてるのはえらいですね。 

エドモンズ
女子のSPはけっこうな自爆大会だったんですが、その中で、華麗にノーミス演技をして、SP首位にたったエドモンズ。ロシア系なので、容姿もあまりアメリカ人っぽくない。恐ろしくスタイルいいです。NHK杯で初めて彼女を生でみたとき、あまりにも顔が小さくて、10頭身くらいにみえてビビりました(笑) しかし、GGやワグナーや未来さんに比べると、アメリカのスケオタにあまり人気がないらしいですね。”陰か陽か”といわれると、”陰”の雰囲気をもってるからでしょうか。アメリカ人は基本、”陰より陽”の方が好きだから。でも、私もエドモンズより、ワグナーやGGの方が全米女王に相応しいと思ってしまうんですよね。なにが違うのか、自分でもよくわからないのですが。

ワグナー
ワグナーもなかなかSPをノーミスできないですね。で、SP4位の出遅れから、FSで怒涛の追い上げをするいつものパターン。四大陸は選出されていましたが辞退、未来さんが四大陸に派遣されることになりました。ワグナーは、2012年の四大陸でタイトルをとって以降、もう5年ほど四大陸はでてません。ポイントが必要でない限り、四大陸はスキップして、ワールドに集中したいタイプなのでしょう。GGもですが、ワグナーも現役は平昌シーズンまでらしいので、ボストンワールドは、ワールドメダルをとる最後のチャンスかもしれません。


次に、男子シングルの結果です。

<男子シングル結果>
1  アダム・リッポン  270.75(SP:88.01/FS:182.74) → 世界選手権、四大陸選手権
2  マックス・アーロン  269.55(SP:91.83/FS:177.72)  → 世界選手権、四大陸選手権
3  ネイサン・チェン  266.93(SP:86.33/FS:180.60) → 世界選手権、世界ジュニア選手権 ※追記参照
4  グラント・ホックスタイン  252.84(SP:79.26/FS:173.58) → 世界選手権、四大陸選手権


リッポン
四回転はSPもFSにも入りませんでした。昨年のブラウンに引き続き、クワドレスの全米王者です。アメリカのスケ連は、元々あまりクワドに好意的ではない。ルール改正をして、クワドレスの五輪チャンプ(ライサチェック)を生み出した国だし。ただ、このままだと、確実に世界から取り残されてしまう。さてこれからどうするのでしょう。

リッポンといえば、同性愛者であることをカミングアウトしましたが、ラドフォードといいリッポンといい、現役中にカムアしても採点中不利益をこうむらなくなったのはいいことですね。アメリカのスケ連の意識もかなり変わってきたということか。しかし、全米のキスクラみると目につくのは、選手と一緒に座ってるコーチたちの”組合員”率の高さ。皆さん、全然隠してない(笑) キスクラが一番面白いのは全米かもしれない。今なら、昔は冷遇されてたジョニーがキスクラ座っていても全然違和感ないわ。これも時代の流れでしょうか(笑)

アーロン
普通に良かったと思います。SPで1本、FSで2本、四回転が入りましたし、フリーはノーミスではないけど、そこそこまとめました。表現面も、アーロン比では良かったんじゃないかと思います。ただ、やはりPCSの差で、リッポンに負けてしまいました。でも、PCSでリッポンより下なのは仕方ないかなという感じはします。かなりプレッシャーがあったんでしょう。ネイサンを抜いて、暫定一位になったときは、ホッとした嬉しそうな表情でした。

チェン
SPで2本、FSで4本、合計6本のクワドをすべて成功させました。まだ16歳ですよ。すげー。ナショナルなので公式記録にはならないだろうけど、これは素直にすごかった。フリーのTESは100を超えました。まあ、反対いえば4本でも100?・・・ともいえるのですが、3Aが1本です。3Aを2本入れるとキックアウトになってしまうからですが、その3Aも転倒してたから、あまり3Aは得意ではないのかもしれません。クワド苦手な男子選手が多いアメリカの希望の星ですが、わりと故障がちな選手でもあるようです。フリーの後のエキシビションで腰のあたりを痛めたらしく、車椅子で運ばれたとか。男子の16歳といえば、まだ身体が出来上がっていません。それを、クワド4本のフリーなんて滑らせて大丈夫なのかなとは思います。でも、クワド4本跳んで、ジュニア用より30秒長いシニア用のプログラムを滑り終えても、そんなにヘロヘロになってないところを見ると、わりと体力もありそうです。今回の全米、男子はブラウンを初め、故障による欠場者続出で、4回転時代の負の部分をみた思いでした。


今回、「これはいい!」と思ったのが、全米独自のTESカウンター。
左上に表示されるのですが、各選手のすべてのエレメンツと、その得点が表示されます。
「ここからジャンプの後半」というのも表示してくれて、すごくわかりやすいです。
これ、すべての試合に標準装備されないかしら。ある程度ルール知ってる人なら、すごく面白いと思う。

※ 追記(2016.2.29)
ネイサン・チェン、怪我のため、世界選手権と世界ジュニア選手権の出場を辞退しました。
フリー当日のエキシビションで、ジャンプ着氷のとき、左股関節を痛めた模様です。
骨端裂離骨折?とのことで、既に手術をうけ、2ヶ月から2ヶ月半、氷上練習はできないとのこと。
世界選手権と世界ジュニア選手権は間に合わないので、辞退を決めたようです。
エキシビションの動画を見たのですが、「グキッ」という音が聞こえてきそうな、ヤバイ着氷でした。
将来のある選手です。くれぐれもお大事に。



  america national 2016 GG


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2016/01/26 14:35 | 2015-2016 seasonCOMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

いま歴史に残すべき日本人100人【スポーツ編】 & 羽生結弦選手 GPF2015 SP 翻訳付海外実況動画(韓国)

20日の現代ビジネスのサイトに、こんな記事がありました。

羽生結弦かイチローか、松井か内村航平か……決定!いま歴史に残すべき日本人100人【スポーツ・学者編】

スポーツ部門も、カテゴリ別に分けられ、その中で「世界一のアスリート」のカテゴリで、結弦くんと、体操の内村航平さんが比較されていました。57ポイント対43ポイントで、結弦くんに軍配があがりました。

「ぶっちぎりの世界一」という、日本人ではかつてなかった実力を持つフィギュアスケートの羽生結弦と体操の内村航平はどうか。

以下、スポーツジャーナリストの折山淑美氏のコメント。
「甲乙つけがたい。全種目にこだわり続ける内村、常に新しいジャンプを模索する求道者・羽生。私には選べません」
「羽生は進化を求め続ける。自分への厳しさは恐るべきもの」

羽生がフィギュア界を牽引しているという点が評価を分けた。
元NHKアナウンサーの島村俊治氏のコメント。
「どちらかと問われれば、羽生でしょう。体操には偉大な先人が多数いますが、男子フィギュアの地位を一気に押し上げたのは羽生です。まだ21歳という若さも恐るべきものです」
「少しのミスが命取りになる氷上の競技で盤石の強さを見せられる羽生に感服する」


体操は日本のお家芸で、これまでも多くの金メダリストを輩出しているので、内村さんは不利かも(笑)
結弦くんは、フィギュアスケート男子シングルで日本人として初の金メダリストというだけでなく、男子シングルの記録を次々に塗り替え、その競技のレベルを未知のステージまで押し上げようとしています。
ただでさえ派手な競技だし(笑)、圧倒的なカリスマ人気に、昨年の活躍を考えると、やはり有利か(笑)


昨年のグランプリファイナルについて、あげきれなかった記事があるので、しばらくゆづ枯れ状態になるでしょうし、自分の整理も兼ねて、ポツポツとあげていこうかと思います。今日は、ちょっと珍しい韓国実況動画です。
外部プレーヤーで見れない設定なので、サムネイルからニコニコ動画まで飛んでください。
女性二人の実況と解説です。確か、ワールドもそうだったような・・・。

             


わ~ 何もいうことないですね。凄いですね。

すでに音楽とプログラムがすべて溶け合っています。
男子選手でも、このように美しく演技ができるということを立証してくれました。
音楽を感じながら、またジャンプにおいては、躊躇もなく自信をもってすべてのデティールが生きています。

種類の違う二つの四回転ジャンプで構成し、続いてすぐにステップにつなげるという構成が、
この選手の四回転ジャンプがどれだけ完成されているかを表しています。

高難度のコンビネーションジャンプ(4T-3T)、正確に計算されたジャンプの跳躍、ランディングまで本当に素晴らしいです。特に二回目の四回転ジャンプの後に、フライングキャメルスピンのつなぎは本当に美しかった。
ぶれない回転軸と速度、すべてが完璧でした。息をする間もなく、すぐにつなげていました。
二つの高難度ジャンプに続いて、スピン、ステップまで本当に素晴らしかったです。



韓国人選手はファイナルに一人も出場していませんが、一応放送はあったようです。
地上波なのか、Jスポーツみたいな専門チャンネルなのかはわかりませんが。
他国と同様にベタ誉め解説で、その内容も日本の解説よりいろいろ的を得てます。
声質も耳障りがよくて、聞きやすいので邪魔にならない。演技中、しゃべり過ぎないのもいいですね。


  yuzu balade1 SP


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2016/01/23 15:35 | 2015-2016 seasonCOMMENT(5)TRACKBACK(0)  TOP

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