2016年全米フィギュアスケート選手権 雑感
今、Jスポーツを契約しておりまして、Jスポーツ4で全米選手権の全選手の演技を生放送していました。
日本にいながら、アメリカのナショナルをライストではなく、テレビでライブで見れるなんていい時代です。
なのに、日本にいて全日本が完全ライブで見れないのか・・なんか変だ(笑)
でも、やっぱりライブは面白い! Jスポは解説がうるさくなくて、演技の邪魔にならないのもいいです。
女子シングルの結果は以下のとおり。全米は変わっていて、4位まで表彰されます。
<女子シングル結果>
1 グレイシー・ゴールド 210.46(SP:62.50/FS:147.96) → 世界選手権、四大陸選手権
2 ポリーナ・エドモンズ 207.51(SP:70.19/FS:137.32) → 世界選手権、四大陸選手権
3 アシェリー・ワグナー 197.88(SP:62.41/FS:135.47) → 世界選手権
4 長洲未来 188.84(SP:59.64/FS:129.20) → 四大陸選手権
ゴールド
GGがSPで失敗するのはもはやデフォなんですけど、SP1位のエドモンズと8点差近かったので、さすがに逆転は無理かと思ったら、きましたね、1シーズンに1度くるかどうかと思うような神演技!(笑) GGかエドモンズか・・・だったら、GGの方が好きなんで、GGが逆転したときは、けっこう興奮しました。GGのフリーの「火の鳥」はノーミスだったら、かなり盛り上げるプログラム。ローリーにしては、良プロだと思います。華やかなゴールドにとても似合ってます。あの産卵(?)ポーズも何度見ても面白い(笑) 今回は、GGの双子のお姉さんのCGも全米初出場で、姉妹競演となりました。CGの点数はGGの半分くらいの点数で、私がCGだったら、同い年の妹とこれだけ差ができたら、イヤになってスケートやめちゃいそうですが、腐らずに続けてるのはえらいですね。
エドモンズ
女子のSPはけっこうな自爆大会だったんですが、その中で、華麗にノーミス演技をして、SP首位にたったエドモンズ。ロシア系なので、容姿もあまりアメリカ人っぽくない。恐ろしくスタイルいいです。NHK杯で初めて彼女を生でみたとき、あまりにも顔が小さくて、10頭身くらいにみえてビビりました(笑) しかし、GGやワグナーや未来さんに比べると、アメリカのスケオタにあまり人気がないらしいですね。”陰か陽か”といわれると、”陰”の雰囲気をもってるからでしょうか。アメリカ人は基本、”陰より陽”の方が好きだから。でも、私もエドモンズより、ワグナーやGGの方が全米女王に相応しいと思ってしまうんですよね。なにが違うのか、自分でもよくわからないのですが。
ワグナー
ワグナーもなかなかSPをノーミスできないですね。で、SP4位の出遅れから、FSで怒涛の追い上げをするいつものパターン。四大陸は選出されていましたが辞退、未来さんが四大陸に派遣されることになりました。ワグナーは、2012年の四大陸でタイトルをとって以降、もう5年ほど四大陸はでてません。ポイントが必要でない限り、四大陸はスキップして、ワールドに集中したいタイプなのでしょう。GGもですが、ワグナーも現役は平昌シーズンまでらしいので、ボストンワールドは、ワールドメダルをとる最後のチャンスかもしれません。
次に、男子シングルの結果です。
<男子シングル結果>
1 アダム・リッポン 270.75(SP:88.01/FS:182.74) → 世界選手権、四大陸選手権
2 マックス・アーロン 269.55(SP:91.83/FS:177.72) → 世界選手権、四大陸選手権
3 ネイサン・チェン 266.93(SP:86.33/FS:180.60) → 世界選手権、世界ジュニア選手権 ※追記参照
4 グラント・ホックスタイン 252.84(SP:79.26/FS:173.58) → 世界選手権、四大陸選手権
リッポン
四回転はSPもFSにも入りませんでした。昨年のブラウンに引き続き、クワドレスの全米王者です。アメリカのスケ連は、元々あまりクワドに好意的ではない。ルール改正をして、クワドレスの五輪チャンプ(ライサチェック)を生み出した国だし。ただ、このままだと、確実に世界から取り残されてしまう。さてこれからどうするのでしょう。
リッポンといえば、同性愛者であることをカミングアウトしましたが、ラドフォードといいリッポンといい、現役中にカムアしても採点中不利益をこうむらなくなったのはいいことですね。アメリカのスケ連の意識もかなり変わってきたということか。しかし、全米のキスクラみると目につくのは、選手と一緒に座ってるコーチたちの”組合員”率の高さ。皆さん、全然隠してない(笑) キスクラが一番面白いのは全米かもしれない。今なら、昔は冷遇されてたジョニーがキスクラ座っていても全然違和感ないわ。これも時代の流れでしょうか(笑)
アーロン
普通に良かったと思います。SPで1本、FSで2本、四回転が入りましたし、フリーはノーミスではないけど、そこそこまとめました。表現面も、アーロン比では良かったんじゃないかと思います。ただ、やはりPCSの差で、リッポンに負けてしまいました。でも、PCSでリッポンより下なのは仕方ないかなという感じはします。かなりプレッシャーがあったんでしょう。ネイサンを抜いて、暫定一位になったときは、ホッとした嬉しそうな表情でした。
チェン
SPで2本、FSで4本、合計6本のクワドをすべて成功させました。まだ16歳ですよ。すげー。ナショナルなので公式記録にはならないだろうけど、これは素直にすごかった。フリーのTESは100を超えました。まあ、反対いえば4本でも100?・・・ともいえるのですが、3Aが1本です。3Aを2本入れるとキックアウトになってしまうからですが、その3Aも転倒してたから、あまり3Aは得意ではないのかもしれません。クワド苦手な男子選手が多いアメリカの希望の星ですが、わりと故障がちな選手でもあるようです。フリーの後のエキシビションで腰のあたりを痛めたらしく、車椅子で運ばれたとか。男子の16歳といえば、まだ身体が出来上がっていません。それを、クワド4本のフリーなんて滑らせて大丈夫なのかなとは思います。でも、クワド4本跳んで、ジュニア用より30秒長いシニア用のプログラムを滑り終えても、そんなにヘロヘロになってないところを見ると、わりと体力もありそうです。今回の全米、男子はブラウンを初め、故障による欠場者続出で、4回転時代の負の部分をみた思いでした。
今回、「これはいい!」と思ったのが、全米独自のTESカウンター。
左上に表示されるのですが、各選手のすべてのエレメンツと、その得点が表示されます。
「ここからジャンプの後半」というのも表示してくれて、すごくわかりやすいです。
これ、すべての試合に標準装備されないかしら。ある程度ルール知ってる人なら、すごく面白いと思う。
※ 追記(2016.2.29)
ネイサン・チェン、怪我のため、世界選手権と世界ジュニア選手権の出場を辞退しました。
フリー当日のエキシビションで、ジャンプ着氷のとき、左股関節を痛めた模様です。
骨端裂離骨折?とのことで、既に手術をうけ、2ヶ月から2ヶ月半、氷上練習はできないとのこと。
世界選手権と世界ジュニア選手権は間に合わないので、辞退を決めたようです。
エキシビションの動画を見たのですが、「グキッ」という音が聞こえてきそうな、ヤバイ着氷でした。
将来のある選手です。くれぐれもお大事に。
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2016/01/26 14:35 | 2015-2016 season | COMMENT(2) | TRACKBACK(0) TOP