冬季ユース五輪出場選手のHERO & ランビエールのスケート論

冬季ユース五輪が開幕しました。公式サイトはこちら →  http://www.lillehammer2016.com/sportresult/

冬季ユース五輪開幕=13日から本格的に競技開始(2017.2.13 時事通信)

【リレハンメル(ノルウェー)時事】14~18歳の選手を対象にした第2回冬季ユース五輪が12日(日本時間13日未明)、ノルウェーのリレハンメルで開幕し、開会式などが行われた。
 
大会には71カ国・地域から約1100人が参加し、21日まで7競技70種目が行われる。開会式では、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が「スポーツがもたらす楽しさに浸る10日間になるだろう」などとあいさつした。
開会式に先立ってカーリング混合団体の1次リーグが始まり、日本はイタリアに1―7で敗れた。
本格的に競技がスタートする13日は、フィギュアスケートの男子ショートプログラムやスピードスケートの男女500メートルなどが予定されている。



14歳から18歳までを対象としたユース世代向けのオリンピック・・・ということですが、開催が4年に1度であることや、まだ歴史が浅く、今回が2回目ということもあり、第一回目の2012年は、結弦くんはすでにシニアに移行していたので、対象年齢だったけれど、ユース五輪は出場していません。

で、今回は、女子シングルで2名、男子シングルで2名、日本人ジュニア選手が出場しています。
公式サイトをみると、各選手のプロフィール欄に、「HERO」という項目があります。
自分のHEROをあげてる選手、あげてない選手がいますが、あげてる選手のHEROを抜き出すと・・・。

<男子シングル選手>  ※出場選手16名のうち、HEROをあげた選手は11名
山本 草太(日本) → 羽生結弦
Roman  SADOVSKY(カナダ)  → ジェフリー・バトル
Tangxu  LI (中国) → エフゲニー・プルシェンコ
Dmitri ALIEV (ロシア) → マイケル・フェルプス(米競泳選手)
島田 高志郎(日本) → 高橋大輔、ステファン・ランビエール
Yunda LU(中国) → 羽生結弦、エフゲニー・プルシェンコ
Jun Hwan CHA(韓国)  → キム・ヨナ
Adam  SIAO HIM FA(フランス)  → パトリック・チャン
Ivan  SHMURATKO(ウクライナ)  → 羽生結弦
Kai Xiang  CHEW(マレーシア) → 羽生結弦
Lauri  LANKILA(フィンランド) → 羽生結弦

<女子シングル選手>  ※出場選手16名のうち、HEROをあげた選手は9名
Juni Marie  BENJAMINSEN(ノルウェー) → 羽生結弦
Anastasia  GALUSTYAN (アルメニア) → カロリーナ・コストナー
Lucrezia GENNARO(イタリア)  → カロリーナ・コストナー、他2名(他競技選手)
Maria SOTSKOVA(ロシア) → カロリーナ・コストナー
Xiangning  LI (中国)  → キム・ヨナ、羽生結弦
Diana  NIKITINA(ラトヴィア) → カロリーナ・コストナー
坂本 花織(日本) → 鈴木明子
白岩 優奈(日本) → 宮原知子
Alexandra  HAGAROVA(スロヴァキア)  → 浅田真央


やはり、結弦くんをHEROにあげるジュニアが多いですね。レジェンドと呼ばれる選手は過去にも多くいるし、その演技を動画で見ることもできるけれど、結弦くんは、リアルタイムで見れるレジェンドですものね。
女子では、コストナーが多い。これもわかります。スケーティングだけで魅せられる稀有なスケーターですね。


さて、CSの日テレプラスに、荒川静香さんの「フレンズプラスα」という対談番組がありますが、ステファン・ランビエールがゲストに招かれ、フィギュアスケートについて、いろいろお話をしてくれました。
番組自体は、少し前のものになりますが・・・その中で印象に残った言葉がありました。

今の採点システムは、得点が非常に重要。賢く得点を稼ぐ方法を考えなければならない。
でも、それは要領よくこなすことに捕われ、自発的な表現ができなくなる危険性もある。

全てのエレメンツをこなせば得点はとれるが、最も人の心を惹きつけるのは、自分らしさを出せたときだ。
だから、得点を稼げるのもいいことだけど、芸術的な表現を忘れてはいけない。

それは、今の世界中のスケーターにとって(課題だと)いえること。
得点がエレメンツのことだけ考えていてはダメ。氷の上で、自分を表現しなければ。

今は、正しいエッジやスピンのバリエーション、そういうことが重要視される。
ほとんどのスケーターが、ほぼ同じ構成で滑る。だからこそ、表現が大切なんだ。

もし、全員が全く同じ構成で滑ったら、誰が勝つ? 何か光るものがある人だ。
同じエレメンツを、最も高い値段で売れる人だ。

たとえば、同じ料理を盛った皿が二つある。一枚は綺麗に並べて、もう1枚はただ盛っただけ。
どちらを選ぶ? まずは目で選ぶよね。
食べればどちらも美味しい。でも、第一印象や目で判断する。氷の上も一緒。
光るものをもち、自分を表現できる人の方が、エレメンツの価値が上がるんだ。



1月20日の記事「メダル・ウィナーズ・オープン 2016 鑑賞記 男子シングル編」の中で、荒川静香さんの「競技者か 芸術家か」というコラムを引用しましたが、そのコラムの内容ともリンクするところがあります。
得点をとることを意識するがゆえに、表現面を疎かにせざるえない現実・・・多くの競技スケーターが抱えてる課題に、ステファンが問題提起している内容でした。

「得点をとること」と「表現をすること」の両立・・・ステファンの言ってることは、たいていのスケーターは頭ではわかっているけれども、「そんなことが簡単にできたら、苦労しない」課題であり、現在のスケート界で、それを異次元レベルで実行しているのが、結弦くんなのだと思います。

結弦くんは、現時点で、ステファンのいうところの「同じエレメンツを、最も高い値段で売れる」スケーター。
だからこそ、多くのジュニアスケーターの目標であり、憧れとなっているのでしょう。アメリカのジュニア選手で、今年の全米でSP,FS合わせて、6本のクワドを成功させたネイサンも、「羽生は、僕にとって偉大なロールモデル」だと言っていましたね。

白岩さんが、宮原さんの名前をあげてます。リンクの先輩に気を遣ったわけじゃない・・・よね?(笑)
尊敬する先輩と同じリンクで練習するのは、彼女にとってもとてもプラスになってるのではないでしょうか。
あと、荒川さんとの対談で、ステファンは「スケートの学校を作りたい」という夢を語っていました。
もうひとつ「家族を作って、幸せな男になりたい」とも言ってました。彼にも早く春がくるといいですね。
でも、どっちの性別なのかしら? 下世話な話で申し訳ないのですが、個人的にとっても興味があります(笑)


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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2016/02/13 13:30 | 2015-2016 seasonCOMMENT(8)TRACKBACK(0)  TOP

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