羽生結弦選手 世界選手権2016 SP翻訳付海外実況動画(米NBC版)
ショートプログラムの海外実況動画が動画サイトに続々あがってきています。
まず、いち早く翻訳がついたNBC版をあげときます。ニコニコ動画から。
印象に残ったコメントは書きうつしておきました。結弦くんも神演技でしたが、解説も神解説でした。
【NBC解説】羽生結弦 2016 2016 World Championships SP
(演技終了後)
女性アナ : 観客が立ち上がって讃えています。日本の羽生結弦のパフォーマンスに大興奮です。本当に素晴らしいの一言。左上の点数を見てください。すごいテクニカルスコアです。目を疑いたくなります。彼はこの競技を新たな高みへ引き上げていますね、ライアン。
ライアン : 彼はすべてのことを、それがあるべき形で表現しますね。彼が深呼吸すると、自分もしなきゃって思いますね。完璧な演技でした。エッジコントロール、質、スピンの速さ、それとジャンプ。すごく難度の高いエレメンツを、まるで次の段階に進むように、ひょいとやってのけます。他の選手がモホーク(ターン)する感覚で簡単にこなします。4S、4T-3Tのコンビネーション、シークエンスの途中での3A・・・!! 本当に素晴らしいプログラムです。プログラムの構成、すべてをいとも簡単にこなす様は、彼を他の選手が見上げる高みに立たせていますね。
(最初の4Sの映像)
ライアン : ジャンプに入る軌道をみてください。彼は、ジャンプに入る際、長いこと構えないので、あのなが~~いエッジの跡が表面にありません。ただ、(どこで跳んだかわかる程度の)分岐がわかるだけ。跳んだあとは、イーグルへのトランジッションを続け様に行います。プログラム全体の流れを常に意識しているのがわかりますね。だから、彼のジャンプは素晴らしいんです。
スケーターとして、どこでジャンプがくるかわかることがありますけど、でも彼の演技を見てると、えっ!? ここで四回転跳ぶの??ってなります。彼の演技を見てると、そこがすごいんです。
(3Aの映像)
ライアン : そして質。この3Aを見てください! 左後方からの振り向き様のカウンターでそのまま3Aへテイクオフ。本当に目を疑いたくなります。迷いもなく回転に入ります。そして、このクリーンさ。降りたとき、回りきったかどうかは疑いの余地がありません。左の外側のエッジにフラットに降りています。最初から最後まで素晴らしいクオリティーでした。
(キスクラ映像)
女性アナ : 彼は、パフォーマンスのの全ての側面に最大限努力を投じていると思います。音楽と一体になり、音と共に舞うんです。そんなことができる能力を備え、さらに音楽に身をまかせつつ、ジャンプに意識を集中させるなんて芸当はそうはできません。
ライアン : それってすごく難しいことですよね。彼の能力は、本当にすごいの一言です。
神解説だったと思います。女性アナの、「音楽と一体になり、音と共に舞う。音楽に身をまかせつつ、ジャンプに意識を集中させる」・・・なんて素敵な表現でしょう。ライアンさんも、結弦くんのどこが非凡であるか、適切に解説してくれていました。
ところで、最初62.57まで上がっていたTESが、下げられて61.52になり、結果、記録更新にはなりませんでした。イタリア・ユロスポ実況のマッシミリアーノ・アンベージの記事によれば、「最初の判定ではレベル4だったステップシークエンスが、またしてもレベル3に下がってしまった」とのこと。
なんかさ~、もう他に下げるとこないから、無理やりステップで下げようとしてません?(笑) ステップの判定が、他の選手より厳しいと思うのは私だけでしょうか? なんでレベル3になったのか、理由を聞かせてほしいわ(笑)
さて・・・今日のスポーツ新聞、写真は結弦くんの雄叫びシーンを使ってるところが多かったです。
そして、彼にしては珍しく、感情をむき出しにした理由として、やはり公式練習でのトラブルを各紙あげていました。
新聞によれば、関係者も「あんなに怒るのを見たことがない」とのことで、精神状態がなによりも大事な競技だけに、影響を心配していました。各紙、「あれはたぶん故意。ビデオを見たとき、完全に僕の方をチェックして、ふつうなら入らない方向にはいっている。何か変だなと思っていた」という本人の談話を載せています。同時に、「怒ってしまった自分をダメだと思う」とも。
いや、怒っていいと思う。今後のこともある。優等生になる必要はありません。ただ・・・これは激高したことがある人だとわかると思うけれど、怒られた方よりも、怒ったほうが「精神がグチャグチャ」になるんですよ。たとえ故意でなかったとしても、進路妨害したのは確かなのだから、怒鳴られたテン選手には欠片も同情しないけれど(謝罪のコメントもないので、悪かったと思っていないのでしょう)、結弦くんのメンタルへの影響だけが心配でした。しかし、その怒りをプラスの方向にもっていったのは、やはり数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験値からくる強さでしょうか。こんな最悪の精神状態でも、自分を心技ともコントロールできたという経験は、今後の役にたつに違いありません。演技終了後、結弦くんを迎えるオーサーがニコニコしながら、感心したように首を振っていましたね。いまさらながら、弟子の異次元の精神力に驚いていたのでしょう。
羽生、マナー違反に声荒らげる=日本連盟が対応へ(2016.3.31 時事通信)
フィギュアスケート世界選手権の男子ショートプログラム(SP)を前にした30日の公式練習で、羽生結弦(ANA)が他選手のマナー違反に対し声を荒らげる場面があった。
羽生は曲をかけて練習しており、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に入る前にリンク中央付近でデニス・テン(カザフスタン)がスピンを続けていたため進路を妨害される形になった。曲がかかっている際はその選手の動きを優先するのがマナーで、前日の練習でもテンと接触しそうになっていただけに、羽生は「そりゃねえだろ、お前」と大声を上げて怒りを表した。
その練習中、羽生が直後のトリプルアクセルで転倒したこともあり、関係者は「あれは危ない。注意してもらう」と話し、日本スケート連盟に対しテン側に注意するよう要請。今後、同連盟が対応する。羽生は30日のSPで2位以下に大差をつけて首位に立った後、「ビデオを見て確認したが、あれはたぶん故意だと思う」と指摘した。羽生は昨季のグランプリ(GP)シリーズ、中国杯でフリーの演技直前の6分間練習で中国選手と衝突し、頭部などを負傷した。
羽生を“妨害”疑惑のデニス・テン、故意を否定 「問題があったとは思わない」(2016.4.1 デイリースポーツ)
米ボストンで開催中のフィギュアスケート世界選手権でソチ五輪金メダリストの羽生結弦(21)=ANA=が公式練習の曲を掛けた状況の中で、同銅メダリストのデニス・テン(22)=カザフスタン=に“妨害”を受けたとされる問題で、icenetworkはテンが「問題があったとは思わない。私たちはお互いぶつかりはしなかった」と、話していると報じた。
問題は男子SPが行われた現地時間30日の公式練習で起こった。羽生がSP「バラード第1番」の曲掛けの練習中に、ジャンプに向かう軌道上でテンがスピンを行っていた。曲が掛かっている時はその選手の動きを優先するのがマナーとなっており、羽生は「それはねえだろ、お前!」と声を荒げ、軌道を変更したが、その後のトリプルアクセルで転倒、右手で壁を叩いて怒りを露わにした。29日の練習でも同様の場面があり、SP首位発進後には「ビデオで見たけどあれはたぶん故意だと思う」と、指摘していた。
icenetworkではテンは「誰かが叫んで通り過ぎるまで気づかなかった」と問題のシーンを振り返り、「問題があったとは思わない。私たちはお互いぶつかりはしなかった。練習では6人の選手がリンクにいる。時々近づきすぎてしまうことはある」と、故意の“妨害”の意図はなかったと説明。羽生の怒りに対しては「少し驚いた」と、話している。
「Number Plus Web」に、田村さんの記事がありました。テン選手との件も含め、なかなか興味深い記事だったので、紹介しておきます。
→ 羽生結弦が見せた桁違いの強さ――。世界選手権SPで見せた驚異のメンタル。
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2016/04/01 12:55 | 2015-2016 season | COMMENT(9) | TRACKBACK(0) TOP