全日本フィギュア選手権2016 現地観戦記 ~女子フリー~
全日本フィギュアスケート選手権、女子フリーを現地観戦してきました。
全日本は師走の忙しい時期に開催されるので、遠征は無理なのです。でも、今回は地元の大阪。
全日本は一度も現地観戦したことがありません。生で全日本の雰囲気を味わいたい気持ちはありました。
でも、大阪は当たりにくいらしいし、無理だろうと、一次抽選は申込みもしませんでした。
とはいえ、今後、大阪で全日本をいつやるかわからないのも事実。
次に開催されたときは、結弦くんが引退してて、フィギュア熱が冷めてしまってるかもしれない(笑)
そう考えると、今回観れるなら観ておくべきかも・・・ということで、二次抽選に申し込んだのです。
男子は無理だろうし、全日本は女子の方が面白いので、女子フリーを電子で申込みました。
当たることは全然期待してなかったのだけど、たまたま第一希望のSS席で当選し、ラッキーでした。
会場に到着したら、ちょうど、最終グループの公式練習をしていて、宮原さんの曲かけ練習の真っ最中。
宮原さんの後は、滑走順で、樋口選手、本郷選手と、曲かけ練習が続きました。
試合開始。まず、第一グループの6人。知ってるのは、今井選手、木原選手、永井選手の3人。
永井さん、最近スランプなのは知っていたけど、それにしてもジャンプが絶不調でした。
演技が終わった後、リンクでもキスクラでも、ずっと泣いていて、見ていてつらいものがありました。
第二グループは、6人中、知ってる選手は、白岩選手、中塩選手、新田谷選手。
白岩さんがとてもよかったです。ノーミスでスタオベをたくさんもらってました。
今シーズン怪我で出遅れたけれど、元々安定してる選手。ショートで出遅れたのが惜しまれます。
ショートで17位だったけど、最終6位まで順位をあげました。フリーだけなら3位だったんですよね。
そして、第三グループ。知ってる選手は、浅田選手、村上選手、大庭選手、松田選手。
このあたりから、会場も緊張感がでてきます。やはり、浅田選手への声援がすごい。
6分間練習で、6人が滑走してるのを見ると、改めて、浅田選手が一番大きいのがわかります。
プロフィールでは163センチとあるけれど、たぶん165センチくらいはあるのではないかな。
長身でスタイルがよく華があるので、6人で練習していても、やはり一番目立つな・・・という印象でした。
村上選手、フリー、ノーミス演技って、いつ以来でしょう。ソチシーズンの四大陸以来じゃなかろうか。
3-3もなく、ジャンプ構成は落として、完成度と表現面を重視したようです。
スタオベたくさん。彼女の久々のノーミス演技を、会場にいる人がみな喜んでいました。
彼女は、今シーズンでの引退を決めているとか。ラストステージにふさわしい演技だったと思います。
浅田選手は・・・ジャンプの不調もですが、それ以外にも全体的に動きが重く感じました。
でも、やはり人気は別格で、たくさんのピンクのMAOバナーが揺れていました。
そして、最終グループ・・・ここまでくると、さすがに全員知ってます(笑)
本田選手、三原選手、坂本選手、宮原さん、樋口選手、本郷選手。
まず、宮原さん。フリーも点数としては1位ではありましたが、彼女比ではあまりいい演技ではなかったかもしれません。最初のループの着氷から、「少し固くなってるのかな?」と感じました。3Lz-3Tは、3Tの着氷乱れがあり、回転不足もとられました。全体的に、ジャンプの質は、ファイナルのときの方がよかったように思います。
優勝者インタで、「今まで一番緊張した全日本だった」と語っていた宮原さん。
昨年は、彼女は、MOIのインタで、「二連覇できると思っていなかった」と言っていたんですよね。
でも、今年は、はっきりと「三連覇を狙った」全日本でした。しかも、地元大阪で、学友や恩師、家族も観戦にきている。何よりも、これまでと違い、もう「優勝して当たり前」と、周囲から期待される立場になった。
今まで味わったことのないいろいろな重圧があったことでしょう。演技自体には満足はしてないと思いますが、重圧の中で勝ち取った優勝は、宮原さんにとっても、大きな糧になると思います。
最終グループは、やはり独特の緊張感がありました。会場で見てる観客にすら伝わるくらいなので、その真っ只中で戦う選手は大変です。そんな雰囲気の中で、1回優勝するだけでも難しいのに、見事に三連覇。伊藤みどりさん以降は、三連覇したのは、村主章枝さんと浅田選手、宮原さんしかいないそうです。もう、日本女子は「宮原時代」といってもいいでしょう。来年はさらに大きなプレッシャーがかかるでしょうけど、四連覇目指して頑張ってください。
それにしても・・・です。いつの全日本だったか、引退した小塚崇彦選手が、こんなことを言っていました。
全日本には魔物が住んでいる
「オリンピックには魔物が住んでいる」にかけたのでしょうけど、全日本にも、五輪同様のドラマがあります。
結弦くんのように、際立った実績があれば、たとえ欠場してもワールドの代表に選ばれるけれど、そうでない選手にとっては、全日本は、実質、五輪やワールド出場できるかどうかを決める選考会。宮原さんの高校の卒業論文のテーマは「五輪に魔物は住んでいるか」だったそうですが(笑)、魔物研究していた宮原さんですら、今年の全日本では、三連覇の重圧から、その”魔物”がちらついたのかもしれません。
会場に入ったときは最終グループの曲かけ練習の最中だった・・・といいましたが、そこで、本郷選手の曲かけ練習を、最初から最後まで見ていたんです。ジャンプはすべて着氷していたし、とても調子がよかった。ショートは2位で、高得点だったし、これなら、今年の表彰台は大丈夫だろう・・・と思っていたのですが・・・。
最初のコンビネーションジャンプが単独になり、次のループが抜けて二回転になったとき、表彰台が彼女の手からすりぬけていくのを感じました。その後のステップも、まったく精彩がなかった。
今回、魔物に飲まれた・・・と、一番強く感じたのは、本郷選手でした。でも、これが全日本なんですね。
三原舞依選手が、表彰台にのれたことは、本当によかったな・・・と思いました。
三原選手を初めて生でみたのは、今年の1月16日の「NEW YEARS ON ICE in OSAKA」でした。
1月17日が阪神淡路大震災の日だからと、結弦くんが痛み止めを打ちながら出演したという、あのアイスショーです。結弦くんに、荒川さんに、プルシェンコに、クーリックと、五輪金メダリストが4人もいるという、超豪華な顔ぶれのショーでした。
三原選手は、島田高志郎選手、三宅星南選手とともに、ジュニアスケーター枠で出演していました。ですが、全くジャンプが跳べず、どこか悪いのか?と思っていたら、後から、若年性特発性関節炎(若年性リウマチ)という難病を発症していたと知りました。ジャンプが壊滅状態だったのは、その影響だったのですね。本来なら欠場という選択肢もあったのでしょうが、彼女からすれば、こんなレジェンドたちと共演できるチャンスはもう二度とないかも・・・という思いがあったのかもしれません。実際、私も、競技復帰できないのでは・・・と思っていました。それが、ここまで復調するとは。これからも、病気との闘いは続くのでしょうけど、頑張ってほしいですね。
宮原さんの表彰式だけみて、会場をあとにしました。あとから、ネットで、結弦くんが世界選手権と四大陸選手権の代表に無事選ばれたと知り、ホッとしました。結弦くんがいなかったら、オリンピックの3枠は絶対とれません(断言)から、世選の方は心配していなかったのですが、全日本欠場していただけに、四大陸の方がどうかな・・・とちょっぴり心配していました。とりあえず、これで私も四大陸を観戦にいけます(笑)
しばらくゆづロス状態になりますが、四大陸までなんとか乗り切りましょう♪
宮原さん、三連覇おめでとう~♪ 樋口さん、三原さんも表彰台おめでとう!
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2016/12/28 08:45 | 羽生結弦以外 | COMMENT(8) | TRACKBACK(0) TOP