ISUが検討する北京五輪後の新方式ルールについて思うこと
今日、フィギュアのルール改正に関する、こんなニュースがありました。
技術と芸術、別プログラムで=フィギュアで新方式検討―ISU(2017.4.18 時事通信)
国際スケート連盟(ISU)がフィギュアスケートの競技方式について、ジャンプやスピン、ステップの技術要素と、表現力などの芸術性を別のプログラムで評価する新方式を検討していることが17日、複数の関係者への取材で分かった。
現在は男女ともショートプログラムとフリーで技術点と表現力などを示す演技構成点をそれぞれ出し、合計点で争われている。新方式案では評価をより明確にするため、プログラムを「テクニカル(技術)」「アーティスティック(芸術)」(仮称)の二つに分ける。2022年北京五輪後の導入を見据え、18年ISU総会での提案を目指す。
テクニカルは技術要素の評価に重点を置き、アーティスティックはより自由な演技で技術点に上限を設けて表現力の得点比重を高める。テクニカル、アーティスティックのどちらかのみ出場することも可能にする方針という。
ある関係者は「競技への関心を高めるため可能性を探る必要があり、案を精査している」と述べた。別の関係者は「(総会で)反対する人はおそらくいないのではないか」と話している。
すでに、平昌以後のルール改正で、以下の3点は決定してますね。
●男子シングルのフリーの演技時間が4分半から4分に短縮される。
●それに伴い、現行のコンビネーションを含むジャンプ8本が7本になる。
●GOEが現行の7段階から11段階に変更される。
少し前にこんな記事もありました。
表現面の得点増検討へ=フィギュア(2017.3.29 時事通信)
国際スケート連盟(ISU)がフィギュアで表現力や芸術性を評価する演技構成点の配分を増やす規則改正を検討することが28日、分かった。複数の4回転を跳ぶ男子で技術点が高まる傾向にあり、採点でバランスを是正するのが狙い。改正する場合は来年の平昌五輪後になる。
演技構成点はスケーティング技術、技のつなぎ、演技力、振り付け、音楽の解釈の5項目を各10点満点で評価し、決まった係数を掛けて合計する。
本田武史さんが、「ジャンプは胴長短足の方が有利」とテレビで発言していたことがあります。
一般的に、ジャンプは低身長で、より重心が低い方が有利です。アジア人でも身長が高い選手はいますが、成長期に伸びすぎると、ジャンプが不安定になる傾向があるようです。結弦くんの元リンクメイトのナム・グエン選手は、180センチ近くまで伸びてしまい、ジャンプが不安定になりました。同じくリンクメイトのジュンファンくんも、15歳ですが、どんどん伸びて、もう結弦くんの身長を追い越してしまいました。オーサーは「これ以上伸びないでくれ」と、ハラハラしてるんじゃないでしょうか。(そういえば、余談ですが、結弦くん、やっぱり171センチより高くないですか? 166センチにヒール靴履いた推定170センチの荒川さんより、余裕で高かったような?)
また、細身の方が軸が細くなるので、骨太になりやすい白人より、アジア人の方が有利かと思います。
その上、アジア人の方が、国民性的に、練習熱心な選手が多いということもあり、かくて、世界選手権のフリー最終グループは、国籍こそ偏っていないけれど、人種的にはアジア系5人で、唯一白人はスペイン人のみ・・・という状態になっています。
ISUの言いたいこともわからんではないんです。技術点は120点を超えるまでに上がっているのに、演技構成点は100点が上限。高難度ジャンプ時代になり、クワドさえ跳んで、技術点をどんどん積み上げていけば、少々芸術性に欠けていてもトップグループに残れます。TESとPCSが、少々バランスを欠くようになっているのは事実です。でも、それは、演技構成点の係数を上げれば解決するはず。
北京五輪後の、「技術と芸術を別プログラムで」というルール改正にいたっては、アジア人ばかりになった男子シングルを憂いての、白人救済ととれなくもありません(笑)
しかし・・・技術あってこその芸術性です。究極の技術と芸術性の融合は不可能ではないと、結弦くんが自ら体現してきました。それを、下手すると、また時代が逆行するような改悪になるのではないか・・・それが心配ではあります。
技術と芸術の両立は可能だと、羽生が証明してるって? いや、あれは規格外よ。宇宙人だから。人間の話をしようよ。人間にできないんだから、ルール改正するしかないでしょ。このままじゃ、フィギュアはジャンプ大会になっちゃうんだよ。
それにさー。フィギュアはヨーロッパが発祥だってのにさ、男子の最終グループ、アジア人ばっかじゃん。それはやっぱりマズイのよ、ISU的に。
ISUの本音はこんなところじゃないのかなあ(笑) まあ、確かに、結弦くんは別次元だからな・・・。
平昌後の結弦くんの進退はわかりませんが、さすがに北京五輪の後も現役をやってるとは思えないので、結弦くんには直接的には関係ない話かもしれません。ここまで大幅な改正は久々ですから、新たな枠組み作りのためには、少なくとも数年は要するということでしょうか。
ネットで拾った話なので、真偽はわかりませんが、あるおネエタレントがこんなこと言ってたとか。
高難度ジャンプ偏重時代になって、美しい選手が勝てなくなった
プル、ランビ、バトル、ジョニー、ジュベール・・・・このあたりが最終グループだった時代は、確かに絵面的には、今より華がありました。難度は全然低いですけどね。今、最終グループで「美しい」スケーターって、結弦くんとハビくんくらいだものね・・・(あくまでも個人的意見です)。でも、考えてみれば、美男スケーターが揃っていた頃のメンバーが、今ほとんど、ファンタジーオンアイスのレギュラーなんですよね。さすが、真壁さん、わかってるな(笑)
とはいいつつ・・・昔より、今の方が男子シングルが盛り上がっているのも確かで・・・まあ、これも結弦くんの功績ではあるのですが、結弦くんもいつまでも現役でいれるわけではなく、かりに長く現役を続けてくれたとしても、せいぜい北京五輪まで。北京五輪後の改正は、男子フィギュアの羽生バブル後の人気維持も見据えているのかなと、つい勘ぐってしまいました(笑)
ただひたすらかわいい・・・。
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2017/04/18 12:45 | 羽生結弦以外 | COMMENT(8) | TRACKBACK(0) TOP