羽生結弦選手 国別対抗戦終了後一問一答 & 平昌五輪後の進退は白紙
結弦くんの国別対抗戦、一夜明けの囲み会見の内容については、各新聞社がいろいろ伝えてますが、こちらのニュースがよくまとまっていたと思います。
羽生、今季を終え「今スケートが楽しい」(2017.04.22 スポーツナビ)
フィギュアスケートの国別対抗戦に出場した男子シングルの羽生結弦(ANA)が22日、フリーの演技から一夜明けて取材に応じ、それぞれ今季を振り返った。 以下は、羽生のコメント。
羽生、来季構成は「大きく変える予定はない」
――今大会も含めて今シーズンを振り返ってほしい。
よくよく考えてみると2カ月間、何もできない時期があって、こうやって最終的には、この大会のフリーで自分が目指してきた完成形の演技をできたことは収穫だったと思います。この大会で得たこととしては、久しぶりにすごく難しいことに挑戦している自分がいて、こうやりたい、ああやりたいということを試合でできて楽しかったなというのが、五輪前に収穫になったんじゃないかと思います。
――来季の構成については?
大きく変える予定はありません。何よりこの構成でショート、フリーと通せていないので、多くの4回転を跳ばなければいけないし、コンビネーションも工夫をしていかないといけないかもしれないですけど、その上でGOE(技の出来栄え点)と、プログラムのまとまりと、何より自分自身が表現したいプログラムを表現していきたいので、そういう意味では今シーズン挑戦してきたからこそ、またより良い形にしていきたいと思います。
――来シーズンは羽生選手のスケート人生において、どのような位置付けになるのか?
ずっと考えていたのは、来シーズンは(前回の)ソチ五輪と同じかもしれないですけど、スケート人生の集大成になるんじゃないかと思っていたんですよ。そう言おうと思っていたんですけど、でもよくよく考えてみたら、どんな試合でも、今までのスケート人生の中で、いっぱい練習してきて、いろいろな経験と練習が詰まった試合になっているので、言ってみれば今回の試合も集大成になっているのかなと思います。だから、何も気持ちは変わらないです。ただひたすら練習と体調管理と気をつけて、自分がしたいスケートをしっかりやって、また試合に向けて一歩ずつ進んでいければいいんじゃないかと思います。
――「集大成」と言おうと思ったのに、考えが変わったきっかけは?
世界選手権ですかね。世界選手権が僕の今シーズンの集大成であると考えていました。その結果として、ショートで5位発進になってしまって、そのあとにフリーに行く前までに、いろいろ振り返ってみたら、一度としてこれが通過点なんて思った試合はなかったなということに気が付いて……。そういうことを考えていたら、今回の試合もそうでしたけど、今できる全力、今までの練習、いろいろなことを考えながら集大成として滑ることができたんじゃないかと思います。
――以前、ベストの演技ができるうちにプロに行きたいと言っていた。今すごく試合がハイレベルになって、面白い展開がある中で、そのへんの気持ちはどう変わっている?
今回はすごくしんどいなと思いました(笑)。世界選手権のときとは違ったしんどさと言うか、苦しさと言うか、「なんで練習してきていることはこんなに実を結ばないんだろうな」という気持ちに駆られてはいました。やっぱりこれだけみんな難しいことをやって、なおかつ難しいことをやりながらまとめなければいけないというハイレベルな戦いだからこそ、練習がすごく楽しいし、モチベーションも高くなっていく。引退とか関係なしに今スケートが楽しいです。
――自分の一番の武器はトリプルアクセルと言っていた。4回転ジャンプとトリプルアクセルのバランスをどう考える?
まず4回転の話をさせていただくと、もともと世界最高得点を更新したのはショートですけど、そのときのショートで何が一番良かったかと言うと、たぶん4回転トウループのGOEの高さと、トリプルアクセルの完成度の高さというところで、点数を稼げていたと思うんですね。そう考えてみると、僕は4回転トウループに助けられていることが多くあって、そのトウループでGOEを稼ぐことは大事ですし、トウループをきれいに跳ぶことが大事だとも感じています。今回の後半のトウループは2本目は少し苦しかったんですけど、1発目に関しては前半のトウループと同じくらいの質で跳ぶことができていて、複雑なステップから入っているわけではないですけど、GOEで2点から3点の評価をつけていただける自分の手応えもあったトウループができています。そういう意味ではアクセルだけに絞っていく必要もないかなという感覚もあります。
ただ、アクセルに懸ける思いというのは、たぶん皆さんが想像する以上の思いがあって、何よりも僕がここまでスケートを好きになったのはアクセルのおかげです。アクセルがなかったら全日本ノービスでも優勝できなかったし、こんなに自信を持ってスケートをすることができなかったかもしれないので、やっぱりアクセルは外したくないなという思いがあります。
――四大陸のフリーで何か新しいものが見えた気がするが?
自分の中では四大陸で後半にトウループを2本入れるまでは、構成は考えていたんですけど、やっぱりできるとは思っていなかったです。あれで試合でできるという自信がついたからこそ、いろいろな選択肢が増えたと思うし、練習の仕方も考え方も、後半のトウループへの考え方もだいぶ楽に、自信を持ってできるようになったんじゃないかと思います。
――宇野選手の存在は、どう刺激になっている?
頼もしいです。すごく仲良しですし、ノービスでもジュニアでも一緒に試合をやってきて、何よりも彼が頑張っていることを知っている1人なので、彼の頑張りがこうやって実を結んできてうれしいなと思うし、彼が跳んでいるジャンプや、彼しか持っていない表現の仕方とか、目の使い方とか、体の動かし方とか、そういうもの1つ1つを僕も学んでいって、僕の武器も伸ばしていけたらなという存在です。
――今後さらに難しい構成を目指していくのか、それとも時には勝つことに徹して現実的な選択をすることもあるのか?
世界選手権のフリーの前にも考えたんですよ。僕自身もループを跳び始めて、難しい構成にしなければという気持ちもあったと思います。それはブライアン(・オーサーコーチ)とも相談して、この構成にしてきましたけど、思い返してみると僕は難しいジャンプを跳ぶタイプではなかったですし、どちらかと言うとしっかりきれいなジャンプを跳んで、表現もしっかりして、スピンもきちんとやって、プログラムを作るスケーターなので。今日の練習で4回転ルッツもやりましたけど、そういうのを頑張るんじゃなくて、表現したいこと、自分が気持ちよく跳べるものを増やしていくほうがいいんじゃないかと感じています。
もちろん難しいことは好きですし、そういうことにはケガのリスクがつきまとっていることも分かっています。ただ、僕がスケートを始めて、好きになったきっかけというのは、スケートは非日常的なもので、スケートでしか味わえないものがあって、その1つがジャンプ。そのジャンプの難しさや達成感にどんどん惹かれていったので、やっぱりルッツの練習やフリップの練習をやるのは楽しいです。
Sportivaのコラムです。取材・文は、お馴染み折山淑美さん。
羽生結弦が手応えをつかんだ来季の武器は4回転5本か、それとも…(2017.4.22 Sportiva)
4月21日の世界フィギュアスケート国別対抗戦、男子フリーの演技を終えた羽生結弦は、最後のトリプルアクセルへの挑戦を、「意地でしたね。意地のパンクでした」と言って明るく笑った。
「あの時はいろいろ考えていたんです。イナバウアーをやってそのままアクセルにいこうか、それとも1回ホークを入れてからアクセルにいこうか、イーグルを入れてからのアクセルにしようかと迷ったんです。でも,ここまで来たらいちばん難しいことをやって最後の最後は笑っていたいと思い、いちばん難しいイーグルを入れてからのアクセルにしたんです」
最後に挑んだトリプルアクセルはパンクして1回転半になったが、「いちばん難しいことを」と思うことでの力みもあったのだろう。それでも羽生は「パーフェクトな演技を考えれば、前半の4回転サルコウが抜けなければ、最後にトリプルアクセルを入れることができないので。その意味ではその練習はしていなかったからこそ、ちょっと疲れが出てしまったのかなと思っています。試合ではありますけど、いいトレーニングにもなりました」と、シーズン最後の演技に納得の表情を浮かべた。
前日のショートプログラム(SP)は、羽生にとっては想像外のミスが出る演技になってしまった。最初の4回転ループはパンクして1回転になり、次の4回転サルコウは着氷で手を突いて連続ジャンプにできず、83.51点の7位。最初のジャンプをふたつともミスしたのは、今季2戦目のスケートカナダ以来だったが、公式練習からの好調さを考えれば信じられない結果だった。
SPが終わったあとは最初の4回転ループのパンクの残像が脳裏に焼きつき、ベッドに入っても「それが頭の中に浮かんでくるたびに目が覚めてしまい寝られなかった」と言う羽生。そこで決意をしたのは、公式練習でもやっていた4回転トーループ+1回転ループ+3回転サルコウを入れて4回転5本の構成にするということだった。
そんな思いを持って臨んだフリー。最初の4回転ループは丁寧に跳んでGOE(出来ばえ点)2.57点をもらう滑り出し。だが、次の4回転サルコウはパンクして1回転。次のコンビネーションスピンから立て直したが、ステップはいつもよりややキレのない滑りで、少し体が重いように見えた。
その時、羽生はすでに、後半最後の3回転ルッツを、トリプルアクセルに変更すると決めていた。
「パンク直後のスピンをやっている最中に、4回転を6本にしようかな、とも思いましたが、それだとプログラムがバラバラになってしまうのでとりあえずアクセルを頑張ろうと思いました」と笑う。
「とにかく世界選手権なみのクオリティーのフリーをやろうと思っていましたけど、挑戦するという意味で自分に課していた課題は、後半の4回転サルコウを絶対に跳ぶことと、4回転トーループを2本決めることでした。だから、前半のジャンプはきれいに跳ぼうという意識はありましたし、スピンでビールマンをしていません。ステップも感情を込めていましたが、コントロールはしていました。ある意味、こういう表現のこういうステップもありなのかな、と自分では思っています」
SP5位の悔しさをぶつけた世界選手権フリーでは、集中力が高まり「偶然入れた」という心境。今度はそれを意識的にコントロールして再現してみようと考えたのだ。
羽生は、後半の4回転サルコウ+3回転トーループをGOE2.43点の出来で決めると、次の4回転トーループもきれいに跳び、2.71点の加点。そして、トリプルアクセルからの連続ジャンプのあと、4回転トーループも決めて、最後の3回転サルコウの着氷は止まってしまうような形になったが、3連続ジャンプは減点を0.23点に抑える出来にした。
結局、前半の4回転サルコウと最後のトリプルアクセルのパンクというミスはありながら、200.49点。フリー1位になって12点を獲得し、チームの首位浮上へ貢献した。
「後半に4回転を3本入れることができたのは、史上初ということは関係なく、自分にとってうれしいことだなと思います。間違いなくいえるのは、前半で跳んだかのような4回転サルコウ+3回転トーループと、4回転トーループを連続で決めることができたので、やっと自分のジャンプらしいジャンプを後半でも入れられるようになったということ」
こう話す羽生だが、このまま来季へ向けてフリーで4回転5本の構成にするかといえば、そこは「まだ考えなければいけない」とも言う。それは世界選手権のSPでジェイソン・ブラウン(アメリカ)が4回転を入れないプログラムで93.10点を出したのを見て、「フィギュアスケートの面白さを教えられました。その点では自分の武器は何なのかをしっかり考え直していかなければいけないと思う」という考えがあるからだろう。
「世界選手権を終えてから、練習ではフリーに4回転を5本入れる練習をしましたが、実際に世界選手権の時のようなクオリティーで5本というのはさすがに難しかったです。ただ、時間もそんなにない中で、しかも体力がだいぶ落ちている状態で後半の4回転をきれいに2本決められて、もう1本も何とか3連続ジャンプにつなげられたという意味では、1点でも2点でも多くという思いで自分の気持ちが乗っている時には、武器になると思いました」
今シーズン最後のフリー演技は、羽生にとって来季プログラム構成の選択肢が広がる演技になったようだ。
日刊スポーツの高場記者がまたアホな記事書いてますね。問題の部分のみ抜粋します。
羽生結弦「今は考えてない」平昌五輪以降の進退白紙(2017.4.23 日刊スポーツ)
男子の世界選手権覇者の羽生結弦(22=ANA)が、来季以降の選手活動について「今は考えていません」と発言した。今季最終戦となったフリーの演技から一夜明けた22日、18年平昌五輪での連覇に挑む来季以降については現役続行か、引退かを含めて現段階では白紙とした。~(中略)~
羽生が不意に「引退」の2文字を口にした。今季最終戦から一夜明けて、平昌五輪シーズンについて「『スケート人生の集大成になる』と言おうと思ったけど、考えてみればどの試合もいろんな経験、練習が詰まっている。何も気持ちは変わらない。1歩ずつ進んでいければ」と言った。その上で、この1年の激闘を振り返りながら「これだけ難しいことをやって、まとめなきゃいけない。ハイレベルな戦いだからこそ練習が楽しいですしモチベーションも、もっともっと高くなっていく。引退とかそういうこと関係なしに、今、スケート、楽しいです」と続けた。
約2時間後。今日23日のエキシビションに向けた練習を終えて会場を出る際に「来季での引退を考えているか」という進退を問う質問に、こう答えた。「今は(進退について)考えていません。まだ決めていません」。約10カ月後の平昌五輪を終えた来季以降のことは引退、現役続行を含めて白紙の状態にして、五輪連覇への準備に入る。
~(中略)~
この日の練習では、まだ演技構成に入れたことがない4回転ルッツに挑んで、1度着氷した。ただ、来季に向けて「構成を大きく変える予定はない」と慎重で、4回転ジャンプは現在のトーループ、サルコー、ループの3種類の完成度を高める意向を示した。「プログラムのまとまり」「自分の表現」など演技の質を重視して総合的な美しさを追い求めていく。1歩ずつ、全身全霊を注いだ先に66年ぶりとなる五輪連覇が待っている。【高場泉穂】
「不意に」引退の文字を口にした・・・ではありません。最初にあげたスポーツナビさんの一問一答を読めばわかりますが、その前に記者の引退に関する質問があり、それに対しての答えた言葉の中に、入っていただけです。
五輪後の進退について、結弦くんは、「まだ決めてない。もし、続けるなら、もっと難しいことや、変わったプログラムをやりたい」みたいなことを、わりと最近の、海外のインタビューで答えているみたいです。
アスリートの進退は、そのときにならないとわからない。高場記者は、スポーツ記者でありながら、そんなこともわからないのでしょうか。日刊スポーツは、ねつ造をしてまで羽生sageの記事を書いていることで、ゆづファンの間では悪評高い新聞ですが、今回、あらためて、高場記者の結弦くんへの悪意を感じてしまいました・・・。
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2017/04/23 18:35 | その他(2016-2017) | COMMENT(2) | TRACKBACK(0) TOP