「俺たちのBL論」からみえた風紀委員的スケオタの属性/2017年6月の読書メーター

6月の読書メーターをUPします。

BL小説2冊、BL漫画7冊、一般漫画1冊、テレビガイド3冊、スケート誌3冊、その他1冊。

「俺たちのBL論」は、ノンケ腐男子でインテリ芸人でもあるタツオさんが、BL素人の春日さんを、BLの世界に誘う対談集です。腐女子は、気が付いたらいつの間にか腐女子になってることが多いので、「BLとはなんぞや」とか「やおいとはなんぞや」とか意識することはあまりありません。とても理屈っぽいお二人ゆえに、「腐女子の属性」や、女がなかなか気づかない「女の属性」まで理路整然と説明してくださっていて、なかなか面白かったです。

お二人が語る、「男の属性」と「女の属性」の比較に、常々不思議に感じていた風紀委員的スケオタ属性の謎が解明できたような気がして、目から鱗でした。彼らが論じる「女の属性」は、むしろ腐女子より、スケオタに通じるものがはるかに多いなと感じました。

私は「羽生結弦至上主義」のブロガーですが、以前から、「スケートファンは、スケーターを全員応援すべき」という信念を、勝手に「スケートファンのルール(もしくはマナー)」として、自分以外のスケートファンにも同調圧力をかけてくる風紀委員的な人達が一定数いるということがとても不思議でした。いや、そういう主義であることは個人の自由なのだけど、なぜそれを他人に強要しようとするのか? そして、そういう「声の大きい人」たちを鬱陶しいと思いながらも、「自分の好きなスケーターだけ応援する」ことに罪悪感をもつ人が多かれ少なかれいるというのはなぜなのか?(私は罪悪感など全くありませんが) それが、この本に書かれている「女の属性」が、ある程度説明してくれてるような気がしたのです。ざっくり要約すると、この2点。


女性は、勝利を求めて頑張っている男の子たちの姿に萌えたり、負けても、「うんうん、みんな頑張った!」と泣いたりする。
男側からすると、たとえば、ルールもあまり知らない女性がサッカーを応援したりしてるのは全くわからない。でも、女性側からすると「ルールわかんなくてもいい! だって頑張ってるんだもん、彼らが!」というのは「あり」。

一般論として、女性は同調や似た者同士で仲良しの感じを大切にする。もちろんそうじゃないって女性もいるかと思うが、そういう女性は女性コミュニティでは少し息苦しい思いをしているかもしれない。それに対して男性の人間関係は少し違う。友情とまでいかない、意識している、友達、ライバル、一目置いてる奴、気になる奴、憧れてる人、などなど、仲よくてもいつも一緒にいるわけではない。グループという概念もそんなにない。



阪神タイガースファンの男性に、「野球選手はみんな頑張ってるんだから、どの球団も応援すべき!」と言ったら、「アホか!」と言われるでしょう(これは、女性の阪神ファンも同じだと思うけど)。私は単純な人間なので、自分に「押し」の選手がいるのに、「全員応援」できるという複雑なメンタリティーは理解できないのです。もちろん、私も、全然興味のない選手に対してでも、現地で観戦するときは拍手くらいはしますが・・・。

タツオさんと春日さんの語る「女の属性」・・・「頑張ってるんだから、ともかく彼らを応援しなくちゃ!」という母性(もしくは乙女心?)と、「同調や似た者同士で仲良しの感じを大切にする」という女性特有の同調圧力が合体したものが、「スケーターは全員応援! スケートファンは皆そうあるべき!」というルール(?)を、他のスケートファンにも押し付けるという行動につながっているのか~と、自分なりに納得したのでした。まあ、迷惑なことに変わりありませんが(笑)

私はというと、タツオさんのいうところの「もちろんそうじゃないって女性もいるかと思うが、そういう女性は女性コミュニティでは少し息苦しい思いをしているかもしれない」方の女でありまして、「女の付き合いってウェットでめんどくせーな」と思うことはありました。なので、「女のコミュニティの同調圧力から抜け出したい人もBL・やおい志向が強い」という、タツオさんの意見にもうなづくものがあるのでした(笑)

私が一部ライターとして参加してる「このBLがやばい!」にも、タツオさんは参加されていますね。
では、以下が、6月の読書メーターになります。


6月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:2068
ナイス数:148

フィギュアスケートDays Plus 2011‐2012女子シングル読本フィギュアスケートDays Plus 2011‐2012女子シングル読本感想
★★★☆☆ 図書館本。ほぼチェックしてるつもりだったけど、女子本なのでノーマークだった。羽生選手の対談が載ってるというツイの情報に感謝。2011年9月の羽生×ガチンスキー×トゥクタミシェワというレアな対談は今となっては貴重。震災で年間60公演のアイスショーで腕を磨いていた頃。白鳥に自分の感情や気持ちをすごく表現できたという言葉と、目標はノーミスというところ・・・今の彼と全く変わらないのがうれしい。タクタミとガチがかなり印象が変わったのに対し、羽生選手は外見もあまり変わらないのね、少し幼いけど(笑)
読了日:06月03日 著者:
少年は神と愛を誓う (SHYノベルス)少年は神と愛を誓う (SHYノベルス)感想
小説★★★★☆ 挿絵★★★★☆ シリーズ第6弾。ランスロットのことや、出産のこと、母親のこと・・・不安一杯の樹里は、教えを乞うために妖精王に会いに、アーサーの反対を押し切ってラフラン領に向かう。妖精王と会ってなんとか不安は解消されたが、今度は収監されてたモルドレッドが脱獄、モルガンに寝返って反旗を翻し・・・。波乱万丈だった6巻目。樹里はアーサーを救うが、自分が毒に犯され猶予は3か月。モルガンとの対決は目の前でいよいよクライマックスといった感じ。Pは、ラフラン領に赴任中の樹里からの手紙に一喜一憂するアーサー
読了日:06月13日 著者:夜光 花
不機嫌彼氏のさらい方 (ディアプラス・コミックス)不機嫌彼氏のさらい方 (ディアプラス・コミックス)感想
★★★☆☆ 英×ユージン編。この二人はツンデレ同士なので、なかなか難しいカップル。レオがたまにユージンのベッドにもぐりこんでくる以外、なんの障害もないのに。圭市×真悟のスピンオフじゃなかったら、このカップル単体だったら萌えないかも。映画監督のアンジェロが意外なかかわり方をしてきた。英とユージンの同級生だったとは。英とユージンの喧嘩は本当に犬も食わない夫婦喧嘩という感じ。犬じゃなくて猫だけど(笑) ペーパー付き
読了日:06月13日 著者:左京 亜也
Life 線上の僕ら (花音コミックス)Life 線上の僕ら (花音コミックス)感想
★★★☆☆ リーマン×脚本家。羅川真理茂さんの「ニューヨーク・ニューヨーク」を思い出した。出会いから死ぬまでのゲイカップルの話。やっぱりちょっと引っかかったのは攻が受を捨てて、女に走ったこと。理由はどうあれ、これはBL的に万死に値する。受が逃げるのはまだしも、攻が逃げるのはダメ。長い人生の中で別れてる時期があってもいいけど、こういう理由は苦手だな。でも、このカップル、最初から受の方がサバサバしてて思い切りがよく、攻の方が考え方が女っぽかったような気がする。出版社ペーパーとコミコミペーパー付き
読了日:06月13日 著者:常倉三矢
赤のテアトル (Feelコミックス オンブルー)赤のテアトル (Feelコミックス オンブルー)感想
★★★☆☆ 緒川さんの痛い系。靴職人×靴ブランドオーナー。カリスマデザイナーだった母の死後、ブランドを大きくするために、有力者に身体を開き続ける受。でも、それはすべてゴーストデザイナーである攻の関心をつなぎとめるためで・・・。こういうモブ姦的な展開は苦手だなあ。最終的に会社を離れ、二人で幸せになれたから救いはあるんだけど。脇カップルは、受の会社を乗っ取ろうとする男×受の叔父。叔父さんは魔性受でした。血筋?(笑) こちらのカップルの方がある意味面白いな。出版社ペーパー&コミコミペーパー付
読了日:06月14日 著者:緒川 千世
ヤリチン☆ビッチ部 (2) (バーズコミックス ルチルコレクション リュクス)ヤリチン☆ビッチ部 (2) (バーズコミックス ルチルコレクション リュクス)感想
★★★☆☆ 何人もの登場人物がいて、思いのベクトルが入り乱れていて、1巻目がけっこう忘れてることもあり、わけわからなくなってきた。おげれつさんは好きだけど、この話は自分的にはあまり・・・かな。ちょっとついていけないものが・・・(笑) 愛のないエッチが多いので、エッチの部分より、高校生の部活のノリでワイワイやってる感じの方が好き。キャラはそれぞれ濃いんだけど、それぞれのキャラにあまり魅力を感じないせいか、この後どう展開していくのかあまり興味がもてないので、3巻目読むかどうか微妙かなあ。小冊子は百合と田村の話
読了日:06月14日 著者:おげれつ たなか
In These Words 3 小冊子付初回限定版 (ビーボーイコミックスデラックス)In These Words 3 小冊子付初回限定版 (ビーボーイコミックスデラックス)感想
初回限定版の小冊子「First,Do No Harm」は同人誌版で持ってるのでアニメイト限定版を購入。アニメイト限定版の表紙は浅野。連続殺人犯×精神科医、刑事×精神科医。連続殺人犯に捕まった浅野が拷問され、6日間監禁されて逃げだし発見されたときは危篤状態。殺人シーンもあり、浅野の拷問シーンあり。篠原とのメイクラブシーン以外は辛い場面が多いです。アニメイト小冊子はデヴィット×浅野の漫画「NEW YORK MINUTE」の小説版とその裏話。もう続きがでないのかと思っていた。次はもう少し早くお願いします
読了日:06月14日 著者:Guilt|Pleasure
ロマンス、貸します (ディアプラス文庫)ロマンス、貸します (ディアプラス文庫)感想
小説★★★★☆ 挿絵★★★☆☆ 性格地味な超イケメンリーマン×コミュ障の美人研究職。典雅節たっぷりで安定した面白さ。前半はイケメンで損ばかりしてきた攻視点。後半は両想い後の受視点。コミュ障ゆえにちょっと世間からズレてる部分を可愛いと思うか、変な奴だと思うかは人それぞれ。受の良さをわかってくれたのが外見も性格もイケメンだったという、ユーモアたっぷりの超ラッキーシンデレラ物語。攻の従兄のやってる人材派遣業の「レンタル彼氏」の人気ナンバーワンが「ちょっと羽生ゆづ君に似てる」設定に笑った。典雅さんも羽生ファン?
読了日:06月17日 著者:小林 典雅
抱かれたい男1位に脅されています。 (4) (ビーボーイコミックスデラックス)抱かれたい男1位に脅されています。 (4) (ビーボーイコミックスデラックス)感想
★★★★☆ 人気俳優×人気俳優。チュン太と高人のドラマの続編が企画され、久々の共演となりそうな矢先、ゴシップカメラマンに二人のスキャンダル写真をとられ・・・? チュン太を守るために、自分が犠牲になろうとする高人が健気。でも、高人を手放さないためならいくらでも腹黒になれるチュン太は、先に手を打ってきた。高人が逃げても、チュン太は世界の果てまでも追いかけていきそうな様相なので、多少の障害は安心してみていられるカップル。巻末はネトラレトライアングルの優也×星悟。ペーパー付き
読了日:06月18日 著者:桜日 梯子
日本フィギュアスケートキャラクターブック2010日本フィギュアスケートキャラクターブック2010感想
★★★☆☆ 図書館本。ジュニア最終年の羽生選手について2ページ。その他、羽生選手とジュニアファイナルに出場するという「男の約束」をしたという中村健人さん、ジョニー、プルシェンコ、ランビエールのページを読んだ。羽生選手の言葉「レジェンドになりたい」・・・彼はその夢をかなえた。それも、ここまですごいレジェンドになるとは(笑) その他、樋口豊さんのスケーター評を何人か。プルとジョニーのスケートはあまり伸びがない・・・確かにそういえばそうかもしれないな。それにしても、この本、ananのマガジンハウスなのか・・・
読了日:06月18日 著者:マガジンハウス
フィギュアスケート16-17シーズン決算号 (日刊スポーツグラフ)フィギュアスケート16-17シーズン決算号 (日刊スポーツグラフ)感想
★★★☆☆ 図書館本。羽生選手の部分は、表紙と奥付とポスターを除いて、43ページほど。世界選手権と2016-2017シーズン振り返り。写真は坂本清さんで、よい写真が多かった。テキスト部分は既出のものばかりで読むところはなかった。なので、写真を眺めて終わった。宇野選手11ページ、真凛選手9ページと、他選手より扱いが大きいのは成績もあるだろうが、コラントッテとアクアバンクの1ページ広告を掲載してる関係もあるのかしら
読了日:06月18日 著者:
百と卍 (onBLUEコミックス)百と卍 (onBLUEコミックス)感想
★★★☆☆ 伊達男×元陰間。評判がいいので読んでみたが、私にはあまり合わなかった。百がいい子なのはわかるのだけど、色気を感じないのと萌えがなかった(笑) でも、元陰間で実の兄に陰間のテクを仕込まれるという生い立ちを感じさせない歪みのない性格は好印象。過去の辛いことをすべて飲み込んで、自分なりに昇華して常にポジティブに生きようとする百はとても男らしい。巻末の卍的自由研究も陰間ミニ知識として面白かった。ペーパー2種付
読了日:06月19日 著者:紗久楽 さわ
月刊スカパー! 5月号月刊スカパー! 5月号感想
登録漏れ
読了日:06月21日 著者:
月刊スカパー! 6月号月刊スカパー! 6月号感想
登録漏れ。Jスポーツ契約続行。ドラマは、クリマイ、グリム、Law&Order性犯罪捜査班など。
読了日:06月21日 著者:
ガイコツ書店員 本田さん (1) (ジーンピクシブシリーズ)ガイコツ書店員 本田さん (1) (ジーンピクシブシリーズ)感想
★★★★☆ 書店員の奮闘記。主人公がコミック担当ということもあるのだろうけど、ユニークなオタク系外国人とのやりとりが面白い。マンガの聖地である日本で漫画を爆買いしていく外国人。出版社営業マンとの駆け引きや、接客研修など、業界の細かい部分もよくわかった。そういえば、よく行く書店も、裏方さんとレジとでは、だいぶ接客スキルが違うように思う。ネットで購入することが多いとはいえ、リアル書店もよく利用する場所なので、内情がよくわかって興味深かった
読了日:06月22日 著者:本田
月刊スカパー! 7月号月刊スカパー! 7月号感想
フィギュアスケートファンは冬だけJスポーツを契約して夏は解約する人多いけど、夏も解約させない企画を色々組んできてる。アーカイブとか、昔の映像録画してなかった分は欲しくなるよね。7月はスパドラは引き続きグリム、クリマイ。FOXはAHS第六弾・体験談が開始。スターチャンネル1に録画したいのがいくつかあるけど・・・どうしようかな
読了日:06月30日 著者:
俺たちのBL論俺たちのBL論感想
★★★★★ 図書館本。そんなに期待してなかったけど面白かった。タツオさんは「このBLがやばい」で選者やってるノンケ腐男子。映画・時代劇研究家の春日さんをBLの世界に勧誘する、1冊まるまる対談本。腐女子はいつの間にか腐女子になっていることが多く、「BLとはなんぞや」「やおいとはなんぞや」と考えることはあまりない。それだけに、女よりはるかにハードルが高い男から見た視点は新鮮だった。そして、男目線からみた「女の属性」も目から鱗。私はフィギュアスケート好きでもあるが、そっちの世界にも共通する部分もあるなと思った
読了日:06月30日 著者:サンキュータツオ,春日 太一

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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2017/07/21 11:30 | 読書メーターCOMMENT(6)TRACKBACK(0)  TOP

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