羽生結弦「慢心なし 自信あり」 ほか、オーサー&バトルインタビュー
昨日付けの河北新報の記事です。ゆづファンにとても好評です(笑)
<羽生結弦>66年ぶり五輪連覇へ視界良好(20170818 河北新報)
フィギュアスケート男子の羽生結弦(22)=ANA、宮城・東北高出=が、2月の平昌冬季五輪に向け、カナダ・トロントで順調に調整を続けている。ブライアン・オーサーら一流のコーチ陣や世界レベルの選手に囲まれ、充実した日々を送る。最高の練習環境は、2014年ソチ五輪金メダリストの向上心を絶えず刺激する。ジャンプも表現力も、成長は止まらない。9月下旬のオータム・クラシック(カナダ・モントリオール)から始まる勝負のシーズンまで1カ月あまり。五輪連覇へ視界は開けている。(佐藤夏樹)
◎慢心なし 自信あり/技と表現ひたむきに磨く
8日、練習拠点のトロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブを訪れた。数々のメダリストを生んできたリンクに、羽生の細身の体がたゆたう。10台を超えるカメラが動きを追っても、リラックスした滑りは変わらない。
映画「陰陽師(おんみょうじ)」の「SEIMEI」の笛の音が鳴ると目つきが変わった。フリーの曲かけ練習。4回転ジャンプは高さがあり、着氷も美しい。ひとたびスイッチが入ると金メダリストの風格が漂う。そして、周囲を和の世界に引き込む。
表情には充実の色が浮かぶ。「質のいい通しの練習を何回もしている。ソチより成長している」。そう手応えを語る。
フリーは2季前、世界歴代最高得点を次々更新した自信の曲を選んだ。4回転は3種類5本に増やす。ネーサン・チェン(米国)、宇野昌磨(トヨタ自動車)、金博洋(中国)ら、いずれも4回転を武器とする十代のライバルを抑えるには進化が必要だ。
ただ技に走るわけではない。経験を生かして表現に深みを加える。昨季のフリーは久石譲さんの「ホープ&レガシー」で日本の自然を表現。陰陽師の安倍晴明やソチ五輪の優勝曲「ロミオとジュリエット」など、人物や物語を演じるのが得意な羽生が、新たな境地を開拓した。今回のSEIMEIは「キャラクターの背景まで、手、脚、上半身の動き一つ一つで見せる」。
技も表現もひたむきに磨いてきた今、理想の演技が見えてきている。プログラムの世界観を表現する中に、さりげなく技を組み込む。4回転全盛の男子フィギュア界のトップを走りながら、技に固執しない大局観がある。
武器は何かと聞かれると、羽生は「全部」と即答する。「みんな個性があり、ソチよりメダル争いは熾烈(しれつ)」と認めつつ、「どこを切り取っても、羽生結弦はうまいと思われるスケートを目指す」。
66年ぶりの五輪連覇へ。慢心はない。自信だけがある。
<羽生結弦>練習拠点はカナダの名門クラブ 金妍児らメダリスト多数輩出(20170818 河北新報)
トロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブは、カナダ・トロント郊外の高級住宅街にある名門クラブ。1957年、トロント・クリケットクラブ、トロント・カーリングクラブ、トロント・スケーティングクラブの3スポーツクラブが合併して設立された。スケートリンクのほか、テニスコートやプールなどを併設。レストランもあり、結婚式を開くこともできる。
フィギュアスケートでは羽生、金妍児のほか、1960年スコーバレー(米)五輪ペア金メダルのバーバラ・ワグナーとロバート・ポール、同男子銅メダルのドナルド・ジャクソン、64年インスブルック(オーストリア)五輪女子銅メダルのペトラ・ブルカ、76年インスブルック五輪男子銅メダルのトーラ・クランストンらを輩出した。
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フィギュアスケート男子の羽生結弦(22)=ANA、宮城・東北高出=が、2月の平昌冬季五輪に向け、カナダ・トロントで順調に調整を続けている。ブライアン・オーサーら一流のコーチ陣や世界レベルの選手に囲まれ、充実した日々を送る。最高の練習環境は、2014年ソチ五輪金メダリストの向上心を絶えず刺激する。ジャンプも表現力も、成長は止まらない。9月下旬のオータム・クラシック(カナダ・モントリオール)から始まる勝負のシーズンまで1カ月あまり。五輪連覇へ視界は開けている。(佐藤夏樹)
<羽生結弦>成熟した新たな演技に オーサー・コーチに展望聞く(20170818 河北新報)
羽生を指導するブライアン・オーサー・コーチに平昌五輪へ向けた展望を聞いた。
-ショートプログラム(ショパン「バラード第1番」)、フリー共に2季前の再演となる。
「どちらも傑作で、五輪で演じるにふさわしいプログラムだ。正しい選択をしたと思う。同じ曲だがジャンプも振り付けも変わる。ファンにもジャッジにも新しい演技として見られるだろうし、愛してもらえるプログラムになる」
「技術的にも精神的にも2季前より大きく成長している。だから同じ曲とはいってももう一段階上のレベルで、成熟した演技を見せることができるだろう。私自身も大好きなプログラムなので、再演にすごくわくわくしている」
-現在の羽生のコンディションは。
「トロントに戻ってきたのが6週間ほど前。集中した練習を積んできたので状態はすごくいい。来週に五輪があるとしても、間に合うと言っていいくらいだ」
-ソチ五輪前と今を比べると何が違うか。
「4年前は羽生がまだ十代で、私も指導を始めたばかりだったのでお互いを知ることが必要だった。今はより深いコミュニケーションを取ることができる。練習後は毎回時間を取って、さまざまなことを話し合っている。実にいい関係を築けている」
-コーチとして五輪2連覇への重圧を感じるか。
「(ほほ笑みながら)もちろん感じる。自分の選手に望むのはベストを尽くしてほしいということ。それができるようにトレーニングを積んでいく」
<ブライアン・オーサー>1984年サラエボ、88年カルガリーの両五輪で男子銀メダル。87年世界選手権優勝。引退後に振付師やコーチとして活動し、2010年バンクーバー五輪で金妍児(キム・ヨナ、韓国)を女子金メダルに、15、16年世界選手権はハビエル・フェルナンデス(スペイン)を男子連覇に導いた。12年から羽生を指導する。カナダ出身。55歳。
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フィギュアスケート男子の羽生結弦(22)=ANA、宮城・東北高出=が、2月の平昌冬季五輪に向け、カナダ・トロントで順調に調整を続けている。ブライアン・オーサーら一流のコーチ陣や世界レベルの選手に囲まれ、充実した日々を送る。最高の練習環境は、2014年ソチ五輪金メダリストの向上心を絶えず刺激する。ジャンプも表現力も、成長は止まらない。9月下旬のオータム・クラシック(カナダ・モントリオール)から始まる勝負のシーズンまで1カ月あまり。五輪連覇へ視界は開けている。(佐藤夏樹)
河北新報さんより。これ、とっても素敵なお写真だと思います。
朝日新聞にバトルのインタもきてました。来日してるのかな?
「ゆづの答えは、バラード第1番だった」 羽生の振付師(20170818 朝日新聞)
五輪がある今季も、多くの選手の振付師(コリオグラファー)をしている。何年も一緒に取り組んでいるゆづ(羽生結弦)、(世界選手権女子2位の)ケイトリン・オズモンド(カナダ)、本田真凜、白岩優奈……。とても忙しい。
3~4月の世界選手権直後、ゆづにどうしたいかを聞いた。答えは「(2015年に世界歴代最高得点を出した)バラード第1番に戻りたい」だった。五輪での緊張と不安は大きい。選手が心地よいプログラムにすることが大切だ。彼は「こうするよりも、こんな風にした方がいい」と意見を言ってくれるので、私たちはよりよい方法を探っていける。
私はカナダのオンタリオ州北部の小さな町で育ち、2歳の頃に4歳の姉と共にスケートを始めた。たった1人で滑ることに自由を感じ、演技できることが幸せだった。ジャンプに苦しんだが、練習を楽しみ、難しいジャンプができなくても気にしないようにした。
14年2月のソチ五輪期間中に、同性パートナーと結婚した。公表に困難はなかった。どこにでも差別はあるが、より多くの人が声を上げ、考えに触れ、LGBTを知ることで状況は改善してくると思う。
日本のみんなが好きだ。浅田真央さんと高橋大輔さんの演技は永遠に見ていたいと思うし、織田信成さんはとても面白くおかしい。日本のファンとスケーターは深い絆を築いていると、11年目となるアイスショーでこの夏来日して演技し、改めて感じた。みなさんから、いかに多くの支えを受けてきたかは言い表すことができないくらいだ。みなさん、ありがとう。
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〈ジェフリー・バトル〉 1982年、カナダ・オンタリオ州出身。2006年トリノ五輪フィギュアスケート男子で銅メダル、08年世界選手権金メダル。同年に競技生活を引退し、プロとしてアイスショーで活躍。12年から羽生結弦の振り付けを続ける。様々な選手の名演技を引き出す人気振付師の一人。
世界選手権直後には、もう「バラード一番」と決めていたんですね。そして、SEIMEIは、2015-2016シーズンにいい演技ができたときから、五輪シーズンでやりたいと、こちらもかなり早い段階で決めていた。一番大事な舞台で、自分が一番思い入れのあるプログラムで勝負する。彼の選択を、「いつも攻めを大事にする羽生結弦らしくない」と評する人が、羽生ファンの中にもいたようです。でも、私はとても「羽生結弦らしい」と思っています。それについては、また機会があれば語りたいと思います。
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2017/08/19 09:05 | クリケット・プログラム・CS(2017-2018) | COMMENT(4) | TRACKBACK(0) TOP