クリケットクラブの強さの秘密 その2 ~WFS「クリケットレポート」より

ツイ情報ですが、昨日、シェイリーンが晴明神社を訪れたそうです。
今月の25日から、「フレンズオンアイス」に出演するので、それに合わせての来日だと思いますが、FOIは関東の公演。京都まで足を延ばして、わざわざ晴明神社に参拝してくれたことは、とてもありがたいことですね。


では、昨日に引き続き、クリケットクラブについて、もう少し。

2011年11月発売の「ワールドフィギュアスケート50」に、クリケットクラブの紹介記事が掲載されました。
キムヨナがバンクーバー五輪で金メダルをとった翌年。結弦くんがクリケットにいく前年です。結弦くんは、このクラブの紹介記事を読んで、クリケットクラブに興味をもったといわれています。


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この雑誌に書かれていたクリケットクラブの紹介文です。レポは野口美恵さん。

 トロントの郊外、メープルリーフの並木道が美しい住宅街にたたずむ「クリケットクラブ」。トロント市内にひしめく約100のスケート場の中でも、カート・ブラウニングらが拠点とする「グラニック・クラブ」と双璧をなす高級スポーツクラブだ。

 その名の通り、クリケット競技場、カーリング場、フィギュアスケート専門のスケート場、さらにテニス、ジム、プールなどが併設されている。現在のスケート場は1050年代に建設。壁から天井へと張りめぐらされた木の梁は黒光りし、歴史と伝統を感じさせる。柔らかな自然光がさしこむ大きな飾り窓は、まるで教会のステンドグラスのようだ。リンクの2辺に鏡があり、常に美しいポジションを意識させる。壁にバレエのバーが設置されていて、氷上でバーストレッチを行う選手も。氷の質は、日本では類を見ないほどなめらかでよく滑る。蹴らないでも進むため悪い癖がつかず、正確なエッジワークを身につけるのに最適な質を、毎日保っている。

 クリケットクラブの特徴は、何といっても「コーチのチーム制」だ。正式登録されている全21名のコーチが1つのチームとなり、指導法を話し合いながら、お互いの選手を共同で指導している。各コーチは、スピン、スケーティング、ジャンプ、ハーネス(ジャンプの補助器具)など得意分野があり、同時に氷に乗って交互に選手に教える。オーサーは全体の方向性がブレないようチェックするまとめ役の位置づけだ。コーチ同士がリンクサイドで技術論を意見交換しながら指導している姿が、毎日のように見られる。

日本の場合は、1人のコーチが技術指導から精神ケア、試合戦略まですべての面倒をみて、他のコーチとは交流しないのが原則。カナダでは複数のコーチに習う選手もいるが、全コーチと全選手が交流するスタイルは、オーサーオリジナルの手法だ。



この号には、ファルナンデス選手のインタビューも掲載されていました。ハビは、このときまだクリケット1年目。クリケットの指導法のメリットについて、こう証言しています。

―ブライアンについてみて、以前とどんなところがもっとも違いますか?
フェルナンデス: 助けが必要だったら、いつでも得られることです。リンクにはブライアンだけでなく、多くのコーチがいます。トレイシー・ウィルソン、デイヴィッド・ウィルソンもいつもぼくをみてくれています。何人もの人々から様々な方法で指導を受けるのは、ぼくにとってすごくためになることです。スピンを直してもらったり、コンポーネンツについてのアドバイスを受けたり。



ハビは、クリケットにくる前はモロゾフに師事していました。モロゾフは、オーサーと反対で、戦略、技術指導、メンタルコントロール、振付まで、すべて自分で行うタイプのコーチです。安藤美姫さんやアモディオのように、モロゾフの指導法が性格的に合う選手もいます。結弦くんやハビは、クリケットの指導法が合っていたということもあるでしょう。


オーサーとウィルソンのインタビューも掲載されていました。
オーサーのインタの中で、印象に残った部分だけ少し抜粋します。

ー理想的なジャンプは選手共通ですよね?
オーサー: ええ。すべてがコンビネーションされているジャンプが理想です。リズム、スピード、身体のバランス、パワー、スピードに耐える強い身体、タイミング。そのすべてを同時に作る必要があります。小さなジャンプで慣らす育て方があるけれど、トップを目指すなら大きなジャンプは必ず必要になる。最初から大きなジャンプを求めていくのが大切だと思います。



クリケットクラブは、他所で基本を習った後に、「さらにスキルを磨くために」入門する選手が多いので、オーサーは、原則「ここにくるレベルの選手は、みな若いときにジャンプを習ってその感覚が身に染み付いている。その感覚を変えるのは難しいし、変える必要もない」という指導法です。しかし、やはり理想のジャンプというのはオーサーの中にもあるわけで、まさにオーサーにとって理想的なジャンプをすでに会得していた結弦くんが入門してきたことは、オーサーも、内心「ラッキー~!」だったのではないかと思います(笑) そういえば、ヨナのジャンプも大きかったですね。
「ユヅルを指導してきた過去のコーチたちに感謝している。彼は、私のところに来たとき、変なジャンプの癖がまったくなかった」と言っていたことがありました。こういうことがサラッと言えるのも、オーサーの良さだと思います。


ーコーチとしてバンクーバー五輪で金メダルを獲得した、その次の目標は?
オーサー:難しい。普通はどのコーチも、自分の選手が五輪で金メダルを獲るのが大きな目標なのに、ぼくはたった4年で叶えてしまったから。もちろんこの4年は興奮するような旅だったし、同じことをまた違うスケーターとやる自信はあります。もちろん時間はかかるけれど。実はハビエルにはすごい才能があるのに、彼自身がまだ気づいていません。ナチュラルなスケートと質の高いジャンプ。そして素晴らしいパッション。でもまだ彼は五輪の金メダルを望んでない。だからぼくはまだ見守っています。そして彼が本気で金メダルを望む日に向けて、ぼくが準備をしておこうと思います。またエキサイティングな夢のある時間を過ごしたいと思っています。



取材は2011年の夏。その当時は、自分の生徒が、再び五輪金をとるのには少し時間がかかると思っていたようです。ハビは才能はあるけどのんびり屋さんだったので、オーサーも「鳴くまで待とう」というスタンスだったようだし(笑) まさか、翌年、「五輪金メダルをとる気マンマン」の少年が、日本からやってきて、ヨナの4年よりさらに短い、わずか2年の指導で五輪チャンピオンになってしまうとは、想像もつかなかったでしょう。

ヨナが五輪チャンピオンになった後、オーサーの指導を乞う生徒は増えましたが、それでも、そのときはまだそれほどでもなかったそうです。それが、結弦くんが五輪チャンピオンになったことで、入門希望者が爆発的に増えて、オーサー大忙し(それでも、ほとんどはお断りしているのでしょうが)。しかも、五輪チャンプになった後も、件の弟子は、さらに腰抜かすようなことばかりやってのけるし、のんびり屋だったハビも刺激されて覚醒するしで、オーサーにとっても「エキサイティングな夢のある時間を過ごしたい」どころではない5年間だったのではないでしょうか(笑)


昨日、2回に分けると書きましたが、長くなるので、3回に分けます(汗) 
もう1回続きます(しつこくて、すみません・・・)。


トロント公開練習ゆづ


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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2017/08/21 10:15 | クリケット・プログラム・CS(2017-2018)COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

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