24時間TV 羽生選手の想いと清水選手とのエピソード

昨日、24時間テレビで、結弦くんの演技が演技が披露されました。


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今回のテーマ「告白」。結弦くんは、今まで語らなかったことを、初めて明らかにしました。

喘息で幼稚園はほとんど通えなかった
いつ発作がおきてもいいように、いつも吸入器をもっている
2012年のフィンランディア杯のフリーのフィニッシュで倒れこんだ原因は喘息
(普段の息が半分も吸えない。酸素が全然入ってこない状態)
ヘルシンキの2週間前に、喘息の発作におそわれていた


吸入器をいつも携帯しているのだろうなとは想像できましたが、実際もっている吸入器をテレビで見せたのは初めてではないかと。私のぜんそく持ちの家族は、結弦くんと同じ吸入器をもっています。

2012年のフィン杯はほとんどリアルタイムで見てましたし、フィニッシュで倒れこんだ姿も印象に残ってはいました。でも・・・喘息が原因だとは思っていませんでした。あの頃は、まだスタミナが課題と言われていた頃。単にスタミナ切れかと思っていたのです。2011年の四大陸選手権のように、フリーのフィニッシュ直後にしゃがみ込んでしまう・・・なんてこともあったから。でも、今あらためて見ると、確かにあの倒れ込んだ直後の様子は、単なるスタミナ切れとは言えない様子ですよね。でも、彼は一言も言い訳をしなかった。

それ以上に驚いたのは、ヘルシンキワールドの2週間前に喘息の発作に襲われていたということ。おそらく・・・今回の24時間テレビの企画がなければ、結弦くんは決して「告白」することはなかったのでしょう。これまでも、彼は自分の持病について、メディアの前で、こんなに語ったことはありません。彼にとっては「普通」のこと。あえて「告白」するほどのことではなかったのでしょう。できれば、ずっと言いたくなかったはず。でも、日本中の病気の人達に、エールを送るために、あえて明らかにしたのだと思います。

たぶん、今までも、数えきれないくらいの苦しみを、自分の中でおさめて、明るく振る舞ってきたのだろうな・・・と、胸が熱くなりました。今回の「告白」なんて、おそらく、彼が経験してきた辛さのほんの一握りのはずなのです。

今回の24時間テレビ、「羽生結弦語録」の1ページ埋めそうな”金言”がたくさん飛び出しましたね。


苦しいことは苦しいですけれど、僕らぜんそく持ちの選手からしたら、それが普通なので
自分がぜんそく持ちだから、こんなにも競技がしんどいとか
そういう思いはほとんどなかったです


そして・・・宙くんへの励ましの言葉。

みんなと違う経験をしてるかもしれないけど
自分にとっては普通じゃない?
だから、別に人と比べる必要はないよ
自分が、それが普通だと思うなら
それを克服するために、いっぱい頑張ればいいと思います


コラボした郷さんへの敬意も忘れない結弦くんの言葉も素晴らしい。

自分自身、つらい事とかもたくさんあったかもしれないですけれども
こんなに偉大な人と一緒に作品を作ることができて
本当に幸せだなと思って滑っていました


共演したアーティストや、先輩スケーター、さらには後輩スケーターにも、常にリスペクトを忘れない。五輪金メダリストになり、絶対王者といわれ、「史上最高のスケーター」と讃えられても、決して驕ることはない。この言葉と今回の演技で、郷さんも「羽生沼」に堕ちたのではないかと想像しています(笑)  あ、それと今回の郷さんは声でてましたね。3年前の黒歴史(すみません)が上書きされてよかった(笑)

また、2014年の「言えないよ」より難しい構成にしたことについて

宙くん見てるし、目の前でやるんであれば
やっぱり難しいことやりたいなって思ってましたし
練習に向かって、良いイメージっていうのがつくと思ったので
入れさせていただきました


自分に憧れている少年にも、敬意を忘れない。絶対手を抜かない。100%の自分を見せる人。
しかし、最後はドSな言葉で締めくくっていた結弦くん(笑)

あと2回転回れば4回転だから
たった2回転


では、羽生先生。あと1回転回れば5回転ですが・・・いつかチャレンジOK?(笑)


スピスケの清水さんが結弦くんを励ましたというエピソードが紹介されていました。
そのエピソードについて、清水さんが2015年にコラムで書いておられます。

<ロケットトーク> ライバルは自分のみ 羽生君を応援(20151226 朝日新聞夕刊)

 このエピソードは一度書いたことがあります。フィギュアスケートの羽生結弦君との出会いです。長野五輪が終わってしばらくして仙台でイベントがあった時、一人の少年が僕にサインを求めてきたのです。色紙ではなくリュックでした。サインをすると横にプルシェンコのサインがあり、「ヒーロー2人からサインをもらっちゃった」と無邪気に喜んでいました。それが羽生君でした。その時、お母様が一緒で、言われた言葉を忘れません。「この子は喘息なんです。清水さんも喘息なんでしょう。それでも金メダルを取られた。この子はフィギュアスケートを続けて大丈夫でしょうか」。僕は答えました。
「大丈夫です。肺が弱い分、ハードな練習を続けなければなりません。それを乗り越えれば、人より練習した分、世界を相手に戦えるようになれるんです」。

 僕がその後、羽生君と会ったのは彼がソチ五輪で金メダルを取った後でした。
「すごいね。だから大丈夫だといっただろ」と言うと、羽生君は驚いた顔をみせました。「えっ、僕のことを覚えていてくれたんですか」。謙虚だった。

 今、彼は実は悩みの中にいると思います。NHK杯で世界最高得点をたたき出し、グランプリファイナルでは、さらにそれを更新しました。「異次元」の滑りだと言われる。

 僕にも経験があります。長野五輪で金メダルを取ったとき完璧な達成感ではありませんでした。親にもファンの皆さんにも感謝し、地元での優勝に安堵感はありました。でも、その前から世界記録の更新を追い求めてきた僕には、肉体や精神の限界にまで達したとは感じられなかったのです。
 そして、何度かの記録を更新し、追い求めたものに近づきたとき「これからどうしていこう」と思ったのをはっきり覚えています。羽生君もそういう心境だと思います。もう、ライバルは自分しかいない。そう思い定めて前を向く羽生君を応援したいと思います。(長野五輪金メダリスト 清水宏保)



ゆづリュック(プルサイン入り)
おそらく、このサインのそばに清水さんのサインをもらったと思われる


宙くん、小4から始めたということですが、ジョニー・ウィアーは12歳からスケートを始めて、全米選手権三連覇。ワールドメダリストにまでなりました。なので、頑張ってほしいですね。

実は、結弦くんはコーチに向いてないのではないか・・・と思ってました。天才すぎるから(笑) 凡人の目線まで降りてきて教えることができるのだろうか・・・と。でも、結弦くんには、コーチの適性まで備わっているようです。それがわかったのも、この夏の収穫でした(笑)


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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2017/08/27 10:40 | テレビ番組・コラム(2017-2018)COMMENT(8)TRACKBACK(0)  TOP

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