「羽生結弦は変わったと思う」 ~鈴木明子氏コラムより
昨日付けの記事です。昨日UPできなかったので、遅ればせながらですがあげときます。
フィギュア五輪シーズン、混戦の予感 鈴木明子(20170905 日本経済新聞)
9月からフィギュアスケートも国際大会が本格化、いよいよ平昌五輪シーズンに突入する。5~8月のショーシーズンに何度か平昌を目指す選手と共演したが、皆、いい意味でマイペースだった。
~(中略)~
羽生結弦は変わったと思う。2014年ソチ五輪前くらいから常に近寄り難い雰囲気があり、いつ肩の力を抜くのか、心配になることもあった。もともとはおしゃべりな子だったから。今年の彼は明るくはしゃぎ、「世界王者である前に一人の男の子」だったのでホッとした。しかし、「集中したい」と思った瞬間から自分の周囲にバリアーを張れるのはさすが。「あ、今は話しかけてはダメなんだな」と周囲も分かる。
この切り替えの鮮やかさは、世界女王エフゲニア・メドベージェワ(ロシア)も同じだった。彼女の技術には練習でも寸分の狂いもない。ショーのときでも、出番前のウオーミングアップは試合さながらの雰囲気をまとっていた。同じロシアのアンナ・ポゴリラヤは感情豊かで演技後に本人が涙を流すほど音楽に入り、素晴らしい世界観を作り上げていた。感情が制御不能に陥ると、春の世界選手権(13位)のようにボロボロになる。どっちに転ぶか分からない人間臭さがある。
ショーも一通り終わった今、滑り込みも終盤となり、プログラムの仕上げに入る頃。夏に頑張った成果がどう評価されるか。選手はドキドキと同時にワクワクする気持ちもあり、希望に満ちた時期だ。初めて五輪出場を狙う選手はその気持ちのまま突っ走ってほしい。満足のいかない試合があってもがむしゃらに進み、流れに乗る。私の10年バンクーバー五輪がそうだった。
2度目以降はそうはいかない。経験は大きなプラスだが、知識が増えた分、余計なことも考え始める。他の選手が調子がいいと聞けば焦り、「(今の地位から)引きずり下ろされるかも」という恐怖もある。そんな負の部分をねじ伏せるには粛々と練習するしかないのに、余計な考えは頭からなかなか抜けない。それは自分との戦いだ。
今季のフィギュアは例年以上に混戦で展開が読めない。選手は心をすり減らす場面も多いと思う。そんなスリリングな戦いを見られることを選手に感謝しつつ応援したい。(鈴木明子:プロスケーター、振付師)
ソチ五輪前もですが、特に、金メダルととった後、結弦くんは「金メダリスト」という看板の重圧にピリピリしている雰囲気はありました。必要以上に気負っていたと思います。年齢とは思えないほどしっかりしている結弦くんですが、その頃のインタビューの映像をみると、今と比べると「青い」と感じます。色々な経験が、彼を成熟させたのでしょう。オンオフの切り替えがうまくなったのも、それだけ「大人」になって、心に余裕ができたということなのではないでしょうか。
原真子記者のせいで、ゆづファンの間でとかく評判の悪い日経新聞。このコラム自体は別段何も引っかかるところはないですが、以前に、日経は高橋さんのコラムを掲載していたこともあります(例の「フィギュアの楽しみ ズバリ『色気』こそすべて」というコラム)。高橋さん、鈴木さんという人選に、「表現力至上主義」の原さんの好みがモロにでてるような・・・。もう全然隠す気ないのね(笑)
昨日の読売の紙面記事、文字おこししときます。ハビくんの記事です。
元王者 表彰台へ舞う 男子フィギュア ハビエル・フェルナンデス(20170905 読売新聞)
三連覇をかけた今春の世界選手権は、ショートプログラム(SP)で首位に立ったが、最終滑走となったフリーで崩れた。羽生に逆転優勝を許したのは、「ユヅ(羽生)がいい演技をした後、どうしたら勝てるかを考えてばかりいて、自分の演技に集中できなかったからだ」と明かした。5年ぶりにメダルを逃す4位に終わったが、この結果については「おかげで自分への注目度が下がった。五輪はリラックスして臨める」と前向きに捉えている。
今季初戦は、21日開幕のオータム・クラシック(カナダ・モントリオール)で、羽生といきなり顔を合わせる。実力者同士の対戦に注目が集まるが、「オフはしっかり休んでリフレッシュした。他の選手より調整が遅れているから、少しずつ調子を上げたい」と焦らずマイペースで臨む。
とはいえ、男子は空前の「4回転時代」。新技の4回転ループを練習中で、状態が良ければ試合で跳ぶつもりだ。一方で四回転の数には、「もう若手じゃないし、フリーで4回転を5本も跳ぶのは無理」。SPは2本、フリーは3本に抑える予定という。考え方の背景には「僕には高いスケーティング技術と美しいジャンプがある。ミスなく滑りきれば、加点を十分に得て勝てる」という自負がある。
平昌五輪へ向けては「もちろん金メダルを目指すけれど、表彰台に上がるのが最大の目標だ」と語る。スペインには、フィギュアスケートでメダルを取った選手がおらず、「母国に新しい歴史を刻みたい」と意気込んでいる。フィギュアの世界では26歳はベテランと言える。「平昌の次の五輪(北京)を目指すのは、大変なこと。今季やりきったと感じたら、引退も考えている」と、並々ならぬ意気込みを胸に抱いている。(聞き手:永井順子)
4回転フリー3本でも戦えますが、今季のルール改正に、「ジャンプにミスがあった場合、PCSで満点は出さない」というのが加わっていたような気がするので、4回転の数が少なければ、よりクリーンな演技が求められます。昨季は、ハビくんはジャンプにミスがあっても、PCS項目で10点を出していたジャッジがけっこういたけど、今季はそうはいかないのではないかな。
また、平昌後、4回転の基礎点が下がるという話もあります。そのかわり、GOEの上限が今の3から5へ。下限が-3から-5に。ただ4回転跳べばいいってものではなく、「いい4回転を評価する」という方向になっていくのでしょうか。フリーのジャンプの数も1本減るし、時間も30秒短縮される。体力的に不利なベテランに優しいルール改正のような気もしますが、やはり、チャンやハビくんは引退するのでしょうか。
今日の日刊スポーツに、バトン氏の2回目の記事が掲載されています。明日とりあげる予定です。
1回目はまずまず良記事と思いましたが、高場氏、もう2回目で本性がでてしまいましたね。
まあ、そのうち我慢できなくなるだろうとは思っていたけど、2回目で馬脚を現すとは・・・。一応仕事なんだから、せめてもうちょっと我慢しようよ。
それから、昨日の記事、よくみれば、年表に重大なミスが・・・。
結弦くんが全日本初優勝したのは2012年です。2013年ではありません(18歳は合っています。しかし、2013年なら19歳になっていました。どっちに転んでも間違いです)。高場氏からすれば、2012年の結弦くんの優勝が今だに許せなくて「なかったこと」になってるのかな(笑)
いずれにしても、テキストだけなら買わなかったけど、この年表が欲しくて買ったのに、間違えないでほしいわ・・・。
今頃、頑張ってるのでしょうね・・・。
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2017/09/06 09:50 | テレビ番組・コラム(2017-2018) | COMMENT(6) | TRACKBACK(0) TOP