「ファン通信」に異変? についての独り言 2 ~「羽生本」の歴史を振り返る その2

「羽生結弦が表紙だと売れる」とばかりに、新顔のスケート誌が次々に参入してきて、スケート誌戦国時代となりました。

最初は、どれもこれもと食いついていたゆづファンも、年間100冊も「羽生結弦表紙本」がでるとなると、全部買うのは不可能です。ファンも”選ぶ”ようになりました。その中で、「応援ブック」は、以前ほど選ばれなくなってしまった。食べ物に例えれば・・・

飢えてるとき(羽生成分の多い本が少ないとき)は、なんでも美味しく感じるが
空腹が満たされると(他にも羽生成分の多い本が増えると)、以前ほど美味しく感じなくなる


・・・みたいなものかしら。最近、ピークのときに比べると、スケート誌の刊行数がいくぶん落ち着いたように感じるのは、要は「不味い」と選ばれなくなったスケート誌が撤退したからではないかな。「羽生本」ではありませんが、「日刊スポーツグラフ」のスケート誌撤退は、その象徴的な出来事だと思います。その中で、「応援ブック」が、刊行数が減ったとはいえ続けてるのは、今でもオールドファンの支持が根強くあるからかもしれません。


冷静にみれば、「ファン通信」は、アフロやフォートキシモトから写真を買ってきて、それを並べて、素人ライターに雑文を書かせて構成する・・・という、安直といえば安直な作り。奥付によると、写真に添えられている文は「フィギュアスケート研究会」という素人のスケオタライターが書いたもの。でも、こういうことは、こういう安いムック本ではよくあることだと思います。それに、プロのスポーツライターでも、ゆづファンの評判が悪い人はたくさんいますから(笑)、それなら素人ライターの方がまだマシ。下手なプロより詳しいし、なによりスケーターへのリスペクトがありますから。

私も、年1回だけ発売される「このBLがやばい!」という書籍のBL作品の紹介文を、数ページ程度ですが、頼まれて書いてるんで、まあそれと同じようなものなのだろうなと思っています。あ、一応、「BLやばい」を擁護するなら、ライターは素人使ってますが(そもそも、BL業界には、プロのBLライターやBL評論家というものは存在しないので、素人使うのは仕方がないのだが)、BL作家のインタビューをとってきたり、人気作品の番外編SSを掲載したりと、それなりの時間と手間はかけてるんで、本の作り方は「ファン通信」よりはずっと”真面目”だと思います(笑)

「羽生本」は、どれも作り方は似たりよったりです。その中で、「ファン通信」が、安直な作りながらも、「全体的なクオリティが一番高い」と、ゆづファンから「選ばれた」ということだと思います。

でも、以前から不思議だったのは、では、なぜ「応援ブック」は、ゆづ比率を高めるなりして、「ファン通信」に対抗しなかったのだろう?ということです。「客」が逃げている理由はわかっていたはずなのに。「応援ブック」も、ときどき90%以上のゆづ比率にすることもありました。でも、毎号ということはしなかった。


こんな話を目にしたことがあります。
出版社は、本当は100%羽生結弦にしたいが、大人の事情でそれができない

ネット上で目にしたことなので、信憑性はありません。話半分と考えておいてください(笑)

そのとき、私の頭に浮かんだのは、「『フィギュアスケート写真集』の体裁をとりながら、完全な『羽生結弦写真集』にするのがマズイということなのかな?」ということでした。
それなら、いわゆる「ファン通信」が、数ページだけオマケのように、他選手のページをくっつけてる説明がつくし、「応援ブック」が、ときどきは羽生比率を高めても、継続的にはできなかった理由もなんとなく理解できる(「ファン通信」より、より”自制”が働いていた)かな?と。


カンゼンの「フィギュアスケート memorial」シリーズというのがあります。

 ← 創刊号です。2015年11月27日発売。


「memorial」シリーズのゆづ比率(ゆづページ数/全体のページ数)

スケートカナダ2015特集 106/130
GPF2015特集 112/130
世界選手権2016特集 118/130

スケートカナダ2016特集 120/130
GPF2016特集 120/130
世界選手権2017特集 118/130



ここも完全に「羽生本」です。「ファン通信」と同じ作り方。ゆづ比率も同じくらい。
刊行は年3回だけ。地味な・・・というか、そんなに目立つ存在ではありません。


勝ち組だからこそ、2年間も月刊ペースで同じ路線を続けたからこそ、そして売れすぎたからこそ・・・「ファン通信」は目をつけられたのかな?と感じています。個人的な考えですけどね。
月刊どころか、別冊という形で、月に2回発売してたときもあった。
目立ちすぎた。派手にやりすぎた、売れてる勢いでイケイケドンドンすぎたのかなと。

楽観的かもしれませんし、希望的観測かもしれませんが、他の出版社へも圧力が波及する心配はあまりないのではないかな? それを「見せしめ」ととって、他の「羽生本」をだしてる出版社が「忖度」をする可能性はなくはないけど、個人的にはそこまでの心配は、今のところはしてません(笑)


長くなっております。今回はここまで。すみません。まだ続きます(汗)


2012canada2
「君は薔薇より美しい」(古っ)・・・じゃない、「君は紅葉より美しい」(笑)


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2017/10/12 12:00 | CM・雑誌・商品情報(2017-2018)COMMENT(3)TRACKBACK(0)  TOP

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