羽生選手金メダル獲得のポイント ~「シューイチ」荒川解説より
今朝の「シューイチ」での荒川さんの解説を、後半部分だけまとめました。
(選手はどういう戦い方をするか)
荒川:完成度が高いことが重要になるので、完成度を上げるためにリスクを少し減らして、高い完成度で勝負するという戦い方を、羽生選手と宇野選手はするのではないかと予想します。
チェン選手も五種クワドをもっているが、完成度を上げなくてはいけないので、自分が一番うまくできる構成でいくはず。確実に得点がとれる構成にするのかなと思う。
(羽生選手は団体戦を回避し、実戦から遠ざかっているが、五輪連覇への不安は?)
荒川:羽生選手は、一度オリンピックを経験している選手なので、個人戦より先に行われる団体戦で、オリンピックの空気をつかまなければ、という選手ではない。経験がすでにあるので、(団体戦回避は)自分が照準を合わせたところにいかにベストにもっていくかの調整をするために、必要な時間を考えての結論だったと思う。出場することだけが目標ではなく、金メダル争いをするための調整をしなければいけないので、それができるというところにもっていくために必要な時間だと。
(治療がどこまで進んでいるのかという不安があるが)
荒川:身体がどれほど準備できているかは、情報としてはあまりでてきてはいないが、ただ、金メダル争いができるようなレベルでなければ、おそらく「出場できる」という判断を、本人がしないのではないかという風に推測することはできると思います。
(右足首の怪我だが、故障箇所として、どれくらい影響があるものなのか)
荒川:すべてのジャンプを足首で着氷するので、すごく負担がかかる。足首ということで心配されたが、最初怪我した瞬間をみたとき、「痛めたのは膝だったか」と思った。しかし、足首であれば、スケート靴はけっこう固くて、そこでまたテーピングをすることができれば、膝よりは、不幸中の幸いの場所だったかもしれないですね。
<羽生選手の金メダル獲得のポイント>
経験値と調整能力でカバー
荒川:羽生選手は経験値と調整能力が高い。大事なオリンピックに向けて照準を合わせるための過ごし方を、この怪我のあとはしてきていると思います。
ニースワールドでは、公式練習で捻挫して、直後のフリーはテーピングして臨んだ。
2012年のファイナル、エキシビションを欠場するくらい体調はよくなかった。
2013年四大陸、フリーの前、出待ちファンのせいでホテルのドアにぶつかり、目の横を負傷。
2013年のワールド、インフルエンザ明けと左膝の故障、右足首の捻挫のトリプルパンチで満身創痍。
昨年のヘルシンキワールド、優勝したが、決して体調万全ではなかったと後で知った。
ソチシーズンのときも、日本開催のワールドでは、あきらかに腰を痛めていた。
ショートの世界記録更新した昨年のオータムも、構成を落とすほど膝の調子が悪かった。
2014-2015は、まずフィン杯を腰痛で欠場。その後NHK杯での衝突事故。全日本後には病気で手術。
このシーズンは試練の連続で、体調のよいときなんて一度もなかった。
今、ザッと思いだすだけでこれだけあるけど、じっくり思いだしたら、きっともっとあると思う。
「羽生結弦は大舞台に強い」と言われるけど、考えてみれば、その大舞台で”完全に健康体”だったことの方が少ないのです。おかげで、私達ファンもずいぶんメンタル鍛えられたけど、結弦くんはなんらかの故障をした状態で、いかにベストなパフォーマンスをするか・・・という点においては、スペシャリストなのです。団体戦回避も、スペシャリストの判断なので、私は心配していません。
荒川さんのいうとおり、「出場できたらいい」という思い出作りでオリンピックに臨む選手ではありません。もうすでに金メダルはもっているのです。金メダル争いできるレベルに戻ってなければ、出場する意味はない。それは、結弦くん本人が一番わかっていることです。
それに、今、彼が団体戦に出場したら、どういう騒ぎになるか、想像がつきます。
リプニツカヤ選手は、団体戦で活躍し、ロシアの団体金に貢献しましたが、そこで大きくクローズアップされたため、メディアに追いかけまわされ、それがすごいストレスになったそうです。団体戦でSPとFS両方滑って疲弊し、メディア対応で神経をすり減らし、結果個人戦に影響し、メダルをとれなかったのはとても可哀想でした。
冗談抜きで、結弦くんへの注目度はハンパではありません。
日本のみならず、韓国のメディアも、フィギュア関連は結弦くんのニュースばかりのようです。
日本同様、「羽生×ネイサン対決」みたいな論調です。
結弦くんが、団体戦から出場するために、早めに韓国入りしたら、どういうことになるか。
昨日放送されたNHKの「ニュース深読み」では、早稲田大学の友添秀則教授が「オリンピック離れが、世界的に進んでいるわけですが、それを食い止めるための最後の切り札、これが羽生選手であり、フィギュアスケートだともいわれています」とおっしゃっていました。刈谷さんと八木沼さんが、旧採点脳的斜め方向な発言連発で、番組自体は微妙でしたが(笑)
IOCが公式チャンネルツィッターの平昌五輪紹介動画に、結弦くんの「I am my only rival」をもってきてることを鑑みると、友添教授の言葉は、決して大袈裟ではないと思います。
昨年のオータムクラシックのショートの日、関係者席にIOCのお偉い方が多く座っていたそうです。五輪シーズンとはいえ、たかがB級試合に・・・です。そして、結弦くんの演技が終わると、サッサと帰っていったとか。
B級試合の会場を満員にする男・羽生結弦の人気・集客力のすごさを、IOCはすでに知っています。実際、チケットが売れないといわれてる平昌五輪で、一番早く完売したのはフィギュアスケート男子シングルです。
オーサーが「五輪シーズンは、メディアを避けるために、できるだけカナダで過ごさせたい」と言っていたくらい、結弦くんとハビをあまり同じ場所で練習させないようにしてるくらい、オリンピックシーズンはピリピリした空気に包まれます。個人戦に絞って、ギリギリまでメディアの前に姿を現さないのは、戦略としても正解だと思います。
ところで、朝日新聞さん。こういう悪意ある印象操作はいいかげんやめようね。
日本団体、厳しいメダル獲得 羽生結弦、不出場の見通し(20180204 朝日新聞)
9日に開会式がある平昌(ピョンチャン)五輪のフィギュアスケート団体戦に、男子の羽生結弦(ANA)が出場しない見通しとなり、団体日本のメダル獲得はより厳しくなった。9、11日にあるショートプログラム(SP)とショートダンス(SD)の5位以上の国が争う12日のフリー進出を目指す。
結弦くんが団体戦にでようがでまいが、日本が団体戦でメダルとれないのは、スケオタなら誰でもわかってますよ。まるで結弦くんが出ないからメダルとれないみたいな印象操作は不愉快です。スケ連副会長の荒川さんでさえ、「団体戦は初出場の選手がオリンピックの空気に慣れるための場でしかない」と内心思ってますよ、あの発言の仕方だと(笑)
平昌のフィギュアスケート会場。まるで結弦くんのために用意されたようなカラーですね。
(写真はツィッターよりお借りしました)
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2018/02/04 15:20 | 平昌オリンピック | COMMENT(4) | TRACKBACK(0) TOP