清塚信也と真壁喜久夫が語る、羽生結弦の「春よ、来い」エピソード

ユーミンのオフィシャルサイトから24時間テレビの告知です♪



能登さんは今年も撮影担当で参加です♪


ワールドのときも温かいメッセージをくださっていた清塚さん。


清塚さんが語る「春よ、来い」エピソード。


出水:フィギュアスケーターの羽生結弦さんと、ファンタジー・オン・アイスで共演されていますね。清塚さんの生演奏で、羽生さんのスケート・・・観客にとってはトンデモないご褒美だったと思いますが、どういった経緯で実現したのですか?

清塚:生演奏とスケーターのコラボレーションというのは、ありそうでなかなかないんですよ。彼らはすごくシビアなことをやっていて、タイミングが1秒でも狂うと1秒遅かった、という世界。でも僕らは生で弾くときに、毎回一緒だったら、生の意味がない。そこでみんな苦しむんですけれど、羽生さんはむしろ楽しんでくれて、だからこそできることを探していこうと言ってくれた。
「黒鍵のグリッサント」というのがあって、輝かしい音が出るんですけど、けっこう手が痛いんです。白鍵よりも痛い。ガーッとやると、指をケガしちゃう。羽生さんの時はこれぐらいやらないとと思って(笑)、グリッサント三連続でラストを決めたんです。そしたら、羽生さんがこれを撮って練習したいと言って。すごくストイックな人なんでね。そうやって一緒に稽古をして、最終的にはいいものが出来ましたね。

出水:それがスケーティングとがっちりマッチした瞬間はものすごく気持ちよさがらいそうですね!

JK:でも、音がないとスケートって映えないですよね。音楽のイメージで踊るわけだから。

清塚:今回はユーミンさんの「春よ来い」をピアノアレンジでやったんですけど、羽生選手が男性でもない女性でもない、両性みたいな感じで。

JK:あの方、本当に細くてお顔も小さくて、本当に神秘的よね。宇宙人みたい。

清塚:いやいや、先生も(笑)絶対負けてないです。

※JK→コシノジュンコさん





コラボしたピアニスト清塚信也が称賛。羽生結弦の才能とカッコいい生き方。(20181127 NUMBER WEB)

 羽生結弦が五輪2連覇という偉業を達成して迎えた春のアイスショーシーズン。

 昨年に引き続いて出演した「ファンタジー・オン・アイス2018」では、新たな境地に到達した王者の滑りで、観客を非日常の世界へと誘った。

 全国5都市をめぐるツアー後半の公演(神戸、新潟、静岡)で羽生が選んだプログラムは、『春よ、来い』。松任谷由実のポピュラーな曲だが、クラシック・ピアニスト清塚信也さんとともにアレンジを繰り返し、二人三脚で完成させたという。

 ピアノ生演奏のエモーショナルな音色にのせて、毎公演、その時々で印象の異なる美しい演技を披露し、話題を呼んだ。

「Number」のフィギュアスケート&体操特集(11月22日発売)では、羽生結弦とともにプログラムを作り上げたピアニスト清塚信也さんに取材(執筆:西澤千央)し、制作秘話などのエピソードを聞いた。詳しくは誌面をご覧いただければと思うのだが、そのインタビュー中、間近で感じたフィギュアスケーターとしての才能だけでなく、「彼は生き方が素晴らしいんです」と人間性を繰り返し絶賛したのが印象的だった。

生演奏のコラボは想像以上に難しい。

 実は、生演奏とフィギュアスケートのコラボレーションは、観客の想像以上に難しいことらしく、「生演奏というのは、毎回同じ演奏にはなりません。フィギュアスケートというのは、そのほんの少しの音のズレがジャンプなどのタイミングに影響してしまうシビアな世界です」と語ってくれた。

 だから、「CDをかけたほうがミスが少なく安全だし、演出しやすい」。それでも、アイスショーで生演奏とのコラボレーションを選ぶ姿勢が素晴らしいのだという。

「まず、守りに入らず、こういう難しいことに挑戦しようという価値観を持っていないとできないことですよね。普通は、リスクをとらずに自分の演技のことだけ集中して考えたいじゃないですか。でも、羽生選手には、このコラボレーションでしか築けないものがあるんだ、この経験からお互い何か掴み取ろうよという姿勢がある」

「どういうふうにカッコよく生きていくか」

 リハーサルが始まる前は、音楽が演技に合わせて追いかけていくしかないコラボレーションになる可能性を心配していたが、「羽生選手がすごいのは、僕に合わせて弾いてほしいと言ってこなかったこと」。

 ピアニストが一方的に合わせるのでは、CDをかけての演技と変わらないものになってしまう。羽生は、リスクを負ってでも、ライブに価値を見出していたということだ。

 実際に、ライブでしか表現しえない演技だったからこそ、「今日はこうだった。こう感じた」という様々な感想がネット上に溢れ、会場によって、観る人によって異なる感動を引き起こしたのだろう。

「何かを犠牲にしてでも新たな価値観をもてるセンスというのはやっぱり、普段の生き方ですよね。どういうふうにカッコよく生きていくか、で決まると思います。それに、羽生選手は日頃からすごく色んなことに本格的に興味を持っていらっしゃる。音楽のことも楽器のことも、そのときの付け焼刃じゃなくて、本当に普段から興味を持っていらっしゃるからこそ、成立したことだと思っています」

「やりたいけど、あんまり簡単には」

 いかに羽生選手がすごいのか、音楽家の立場から熱く語ってくれたが、逆も然りで、クラシック・ピアニストの枠を超えて、新たな挑戦を続けている清塚さんが相手だったからこその幸福なコラボレーションだったのではないだろうか。

 あの奇跡のようなコラボレーションをもう一度、と思っている人はたくさんいるはずで、その可能性を問うと、少し間をおいて、真剣な表情で答えてくれた。

「もちろんまたやりたいけど、あんまり簡単には手を出したくないですね。僕にとっても、今回の出来に関しては、すごく満足していますし、羽生選手との思い出を含め、神聖なものという感覚があるので。これ面白そうじゃない? ぐらいの気持ちでは、やりたくないかな」



CIC真壁喜久夫さんが語る「春よ、来い」エピソードです。
ソースは、「フィギュアスケート男子ファンブック Quadruple Axel 2019」より。

私たちはクラシックのピアノ曲を提案させていたのですが、羽生選手は出演が決まっていた清塚さんのアルバムから「春よ、来い」を選んで、「この曲で滑りたい」とアイデアをくれたのです。原曲は演奏時間が1分16秒と短かったため、羽生選手は「これを3分くらいの長さに編曲してほしい」とリクエストされました。そこで清塚さんにお願いして、3分の長さになるようにアレンジを加えてもらい、何パターンか録音していただきました。そのなかから羽生選手が選んだのが、みなさまにご覧いただいたバージョンです。

じつは今回のコラボレーションでは、難しさも伴いました。トロントを拠点にしている羽生選手には、あらかじめ清塚さんが録音した音源で練習してもらっていました。ところが、いざリハーサルを行なうと、羽生選手の滑りと清塚さんの生演奏がどうしても合わないのです。その理由は明快でした。音感に優れる羽生選手は、曲を何度も聴き、音と一体になるように練習してきました。そのため録音された音源のテンポが身体にしみ込んでいたのです。彼は試合のプログラムだけでなく、アイスショーにも本気で向き合ってくれる高いプロ意識を持ったスケーターなのです。

一方、清塚さんは、その時々で感情をこめて演奏するタイプです。清塚さんの長所はそれゆえ、生演奏が必ずしも録音どうりの演奏とはならないのです。それでも、それぞれの分野でトップを極めたふたりです。回数を重ねるにつれて、徐々に同調を見せてくれました。

いまでも覚えているのは、最後の静岡公演のこと。羽生選手は、2日目の演技で手応えをつかんだようでした。3日目の練習のときに、「昨日の演奏がよかった」と、入念に最後の確認を行っていました。そうして迎えた最終公演。ふたりの息は神がかったように合っていました。ラストがピタリと決まり、まさに最高のコラボレーションが実現したのです。羽生選手は、フィニッシュの瞬間、清塚さんに目を向けて、「ありがとう」と口を動かしていました。生演奏でしか味わえない興奮をあらためて体感した瞬間でした。



真壁さんの語るエピソードを読むと、なおさら結弦くんのすごさがわかりますね。

羽生選手がすごいのは、僕に合わせて弾いてほしいと言ってこなかったこと・・・実は、サラ・オレインさんも同じことを言っていました。「羽生選手からは、『僕がサラさんに合わせるから、サラさんから僕の方に合わせようとしないでください』と言われた」と。

録音音源と生演奏のテンポが違うために、合わせることにどれだけ苦労しようとも、アーチストには無理をさせない。自由に、思うままに、最高のパフォーマンスをしてくださいと。自分の方が合わせて、最高のコラボレーションにするからと。それが、羽生結弦のプライドなのかもしれません。福間さんにしろ、清塚さんにしろ、としさんにしろ、結弦くんと共演した芸術家肌のアーチストたちが、みなさん惚れ込んでしまう理由がよくわかります。清塚さんのおっしゃるとおり、本当にカッコいい男です(笑)


春よ、来い


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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ

2019/07/30 12:20 | テレビ番組・チャリティーCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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