「羽生結弦の健康と繁栄を願う」 ~アリ・ザカリャンインタビューより

かなり前の話題ですが、他の話題を優先してUPしそびれていたものです。
あげそびれた古い記事を、4大陸までに少しずつ蔵出できたらします。

スケオタに大変評判が悪いISUアワードを提案したのはアリさん。そのインタビューになります。
一部抜粋します。全文はリンク先にとんでください。



(現在のエキシビジョンの形式自体の廃止を提案されているのでしょうか。)
まったく違います。ただ、選手が普通に睡眠をとって、自分を取り戻して美しく着飾れるよう、始まりをもっと遅くに設定するだけです。そして、レッドカーペットも登場します。レッドカーペットは、あらゆる世界的に大きな賞にはあるものです。

(賞はいくつ、どんなものになるのでしょうか。)
今シーズンは7つを予定しています。「最優秀新人賞」、「最優秀指導者賞」、「最優秀振付師賞」、「最優秀プログラム賞」。これで4つ。さらに、「最優秀衣装賞」、「功労賞」、そして「最優秀選手賞」です。これは他のスポーツとの類似で「MVS」、最優秀スケーター(Most Valuable Skater)と呼んで良いでしょう。このカテゴリーの受賞者となれるのは、誰か1人だけです。各種目の最優秀者というわけではありません。

(極めて難しい選択じゃないかと思いますが。)
実際は違います。質問します。フィギュアスケート選手の中で、昨シーズン誰が一番良かったと思いますか、という質問に対し最初に思い浮かんだ人を答えてください。

(ネイサン・チェンだと思います。)
まったくそのとおりです。私が同じ質問をした10人のうち10人全員が「チェン」と答えました。2年前ならジェーニャ・メドヴェデワだったでしょう。3-4年前ならパパダキスとシゼロンです。オリンピックシーズンは絶対にアリョーナ・サフチェンコ。言うまでもなく、このようなタイトルを獲る選手には一定の利益があるはずです。まず、エキシビジョンでの選手の価値が違うものになるはずです。フィギュアスケートが好きな人たちは、自分の目の前にいあるのは単なる世界選手権の金メダリストではなく、MVS、最高の中の最高なのだとわかってくれるはずです。もっと目立ち、強くなれるよう、また候補者の中に入れるようできる限りすべてのことをするように、この賞は必ず各選手に刺激を与え始めます。かんたんな例を挙げましょう。ハリウッド俳優が亡くなったとき、彼が何本の映画に出てどれだけ稼いだのかについては誰も覚えていないでしょう。「オスカー」受賞者が亡くなった、あるいは複数回の「オスカー」受賞者が亡くなった、と言われるのです。フィギュアスケートの歴史はおよそ130年あります。そして、フィギュアスケートの歴史に多大なる貢献を実際にした人たちに敬意を表する機会を、我々は持っていない、ということになっているのです。

まあ、それに加えて、純粋のビジネスの観点から判断しています。「最優秀プログラム賞」や「最優秀衣装賞」といった賞ができれば、フィギュアスケート産業の多くの層を直接刺激します。つまり、振付師は違った風に仕事に取り組むようになり、裁縫師は自分の作っているものに対して違った態度をとるようになるでしょう。ただ想像してみてください。素晴らしい衣装を作っている誰かのお母さんが、フィギュアスケート界全体でデザイナーとして有名になるのかもしれません。ロベルト・カヴァリやワレンチン・ユダシキンといった人たちにとってさえ、このような賞の獲得はイメージを構成する大きなものとなるでしょう。



オリンピックシーズンは絶対にアリョーナ・サフチェンコ・・・これには大多数の人が異議を唱えるでしょう。確かに彼らは五輪、ユーロ、ワールドを制していますが、66年ぶりの五輪連覇よりインパクトがあったとは思えません。

スケーターと俳優は根本から違います。スケーターはアスリート。メダル以上の名誉はありません。振付師や衣装デザイナーは、自分が作ったプログラムや衣装で、選手が金メダルをとってくれること、そのものが名誉なのです。俳優とスケーターを同一視するのはどうかしてる。アリさん、優秀な興行主かと思っていたけど、これほどズレた人だったとは…。




(レッドカーペットやオートクチュールの衣装、借り物の宝石…それがあなたの人生の夢なのでしょうか。)
いいえ、もちろんまったく違うものを夢見ています。これは、フィギュアスケートの人気を維持するための単なる一歩です。フィギュアスケートは、実際に失われつつあるスポーツなのです。このことについてはあなたともお話したことがありましたね。スペインでは、ハヴィエル・フェルナンデスの引退後はフィギュアスケートはなくなったと思ってください。カロリーナ・コストナーが去ったあとのイタリア、ステファン・ランビエール引退後のスイスと同様に。ドイツから目立ったフィギュアスケーターが現れるのはいつのことになるのかわかりません。アリョーナ・サフチェンコが引退したら、ドイツでもフィギュアスケートは衰えることになるでしょう。おかしく聞こえるかも知れませんが、とても危険な状況が日本で形成されつつあります。私はビジネスマンとして、羽生結弦に、最大限に長く滑り続けてほしいと強く思っています。

(あなたの考えを必ずしも理解できていないかもしれません。日本のフィギュアスケートは羽生一人だけにかかっているとでも主張なさるわけではないですよね?)
ただ例を挙げただけです。ユズルがグランプリ大会のためにロシアに来ると、私のデータではおよそ5000人の日本人ファンが彼のあとを追って日本からやってきます。ただ、この数字でさえある程度抑えられたものだと言われました。こういった人たちがホテルを予約し、チケットを買い、自費で時給制の通訳を雇うのです。ここまでの商業的人気を集める日本人選手はいませんし、これまでにいたこともありませんでした。浅田真央でさえ。つまりこれが、あなたからの質問への答えでもあります。ですので、羽生結弦に健康と繁栄を強く願うのです。このことを、世界のショー・マネージャー全員が祈っています。羽生と日本に。


―(中略)―

私たちがいまいるラスベガスを例に取りましょう。スポーツと興行の街です。フィギュアスケートのスターにローラースケートで一回りしてもらうために、ラスベガス大通りのラスベガス・ストリップが何時間にもわたって封鎖されていたのを覚えています。現在、ラスベガスのメインスタジアムでは二度の世界王者やアメリカ王者が滑っていますが、観客席の状況見ると、控えめに言っても、もうちょっとでもよくできなかったものかと…。


このインタビューの場所は昨年のスケートアメリカが開催されたラスベガスですね。要は二度の世界王者やアメリカ王者が滑っているのに観客がガラガラだと言っているわけです。なんとかならんのか…と。

もし世界選手権を二連覇したのがグレイシー・ゴールドだったら、状況はだいぶ違ったと思います。ネイサンに魅力がないのです。魅力がなければ、爆盛り採点で世界王者にしても、世界最高得点を更新させても、観客は集まりません。ISUアワードでネイサンを表彰しても変わらないでしょう。

私はビジネスマンとして、羽生結弦に、最大限に長く滑り続けてほしいと強く思っています・・・ISUはそうは思ってないみたいですよ。結弦くんには引退してほしいそうです。羽生結弦の代わりにしようと、華も魅力もない選手をスターに祭り上げるのに必死です。




オーサーも「日本がフィギャアスケートを延命させている」と言ってました。全米選手権のスポンサーはトヨタです。北米スターズオンアイスのスポンサーはシチズンとKOSEです。アメリカの地元企業もフィギュアスケートなんて見向きもしてくれないのです。そしてこれはアメリカに限ったことではありません。斜陽スポーツに企業はシビアなものです。

なので、本来ISUも、ATMの日本の意向を完全に無視することはできないはずなのです。スケ連に結弦くんを守ろうとする気持ちが全くないことが今の状況を招いているのだと思います。スケ連は、結弦くん引退後、勝手に沈没すればいいです。




ロシアではかなりの破格ですね。タクタミも言ってましたが、日本とロシアではショーギャラの相場がかなり違うようです。1公演で1万ドルなら、日本での金メダリストのギャラとさほど違わないかもしれません。二連覇の結弦くんはそんなもんじゃなくて、ギャラも規格外みたいですが…。北米のSOIは、結弦くんを呼びたくてもギャラが高すぎて払えないので無理だと言ってますね。


アリさんインタの後日談。
アリさんの羽生結弦を商品扱いするような発言にはかなり批判が集中しました。

201910アリ氏発言-1


羽生ファンの思いがけない反撃に、アリさんは「羽生結弦は最高のスケーター。彼と日本に感謝してるよ!」と言い訳して、トンズラしてしまいました(笑) 

201910アリ氏発言-2


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2020/01/29 12:40 | 海外情報COMMENT(6)TRACKBACK(0)  TOP

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