「1度でも勝てたら、100回負けてもいい」 ~NBC記事より
羽生結弦オンリーのうちのブログで、宇野選手の海外記事を英訳してまで紹介することはまずないのですが、この記事は、宇野選手の結弦くんに対する考え方や、海外からみた二人の関係性が載っており、その内容がなかなか興味深かったのでピックアップします。なお、機械翻訳とプラス意訳です。変なところがあるかもですが、ご容赦を。だいたいの感じと考えてください。
宇野昌磨に関する記事(NBC Sports、英語)https://t.co/jLbsTmcFeJ
— 岩信祐理@元祖ユーリonアイス (@yurii_rusFS) May 20, 2020
フィギュアスケートのシーズン、宇野昌磨は氷を離れることを検討した(20200519 NBC)
短縮されたフィギュアシーズンには、宇野昌磨の 2つの永続的な画像があった 。
11月2日のフランス杯、キャリア最悪のグランプリでの演技の後のキスアンドクライ、オリンピックの銀メダリストである宇野は、たった一人でコーチもいなかった。2つのプログラムで5回転倒して最終9位— ネイサンチェンに81.32ポイント差をつけられた。宇野は、涙を流したが、それはスケートのせいではなく、彼の心を後押ししてくれた観衆の応援の対してだと語った。
それから、12月22日、宇野は半分泣いて、半分笑っている。 羽生結弦が彼の肩を振る。 宇野は、自分のキャリアにおいて、全日本選手権で、初めて羽生に勝った。
その秋、宇野(22歳)は、競技会からの引退と休養を考えていた。 彼は、YouTubeユーザーが翻訳したTVインタビューの中でそう語った。 宇野のマネージャーがその英語の字幕に「かなり正確」とOKをだした。
「唯一の相違は、その(引退休養)の考えが彼からのものではなかったことです」と、宇野のマネージャーはメールで語った。 「それは彼の周りの人々から提案されました。」
宇野は、おそらく彼の世代の中で、オリンピックや世界のタイトルを獲得できない最高の男性スケーターだ(彼にはまだ十分な時間があるが)。史上最高の2人のジャンパーであるチェンと羽生との直接対決において、オリンピック、世界選手権、グランプリファイナルの7回の内、彼は2位か3位だった。
宇野は、コーチのいない最後の試合が終わったあと、グランプリシーズンのその階層から脱落した。
「確かに多くの人と話して、スケートをやめることを考えたのですが、そんなひどい演技を披露した後、もう失うものは何もなかったので、スケートを楽しみたいだけでした」と、スケーターの考えの正確なタイミングは不明だが、彼のマネージャーがレビューした字幕によれば、宇野はテレビのインタビューでそう語っていた。
「私は家族と話しました。スケートが僕にとってそんなに苦痛なら、今の僕にとって難しいのであれば、休養を取ることも選択肢の1つです。何度も話し合いましたが、同じような演技を再び披露することになったとしても、スケートを楽しみたいと感じました。 思いっきりスケートをしたかった。 もう一度やり直して、トライしたかったのです。」
グランプリフランス杯に続き、宇野はロシアのロステレコムカップで4位で終わった。 彼のキャリアを開いた12度のグランプリ大会すべての表彰台を獲得した後、彼は2度ストレートに脱落した。宇野は、 2006年のオリンピック銀メダリスト、ステファンランビエルと共にすでに練習しており、スイスが彼の公式のコーチになると発表した。
クリスマス直前の全日本選手権で、宇野はショートプログラムの羽生に5ポイントの遅れを挽回し、7.8ポイン差で勝った。 彼はジャンプのエラーを抑え、5つの四回転を含む2つのプログラムを1つのマイナスで乗り切った。 羽生はクリーンにまとめきれず、フリーのトリプルアクセルで転倒した。
ジャパンタイムズによると、宇野はそのとき「それは僕の最高のスケートではなかったが、僕は本当にそれを楽しんだように感じる」と語った。 「今シーズンは本当に苦労しましたが、ようやく初めて練習と試合を楽しむことができました。 誰もがベストを尽くすと、結果は異なるはずです。」
宇野は何年もの間、2度のオリンピックチャンピオンで、3歳年上で、6インチ背が高い羽生に劣ると感じていた。 他の多くのスケーターも同じように感じるに違いないが、宇野の場合は、最もスケートが人気の国で、同じ国内選手である点が特殊である。
テレビインタビューの英訳によると、「僕はいつも羽生選手に一度、一度だけも勝ちたいと望んでいたので、それが実際に可能であるとは思わなかったが、その目標が僕のモチベーションだった」と彼は語った。 「一度だけでも勝てたら、もう100回負けてもいいんです」
この記事、ちょっとびっくりしました。マネージャーがyoutubeの英訳をチェックして、NBC側にOKをだしたとのことですが、こういう記事だと了解していたのでしょうか? 日本のメディアが内心では思っていても、絶対書かない内容だからです。
エースの責任はすべてゆづ君に背負ってもらおう!
僕はスケートを楽しめたらいいんだ!
1度勝てたから目標達成、あとは100回まけても平気だよ!
人一倍なんでもかんでも背負ってしまう、超苦労性の推しの性格を知る者からすると、なんとまあお気楽な…な内容ではあります。彼のような考え方・性格でスケートをしてたら、そりゃ楽しいことでしょう。その上、結弦くんと違い、ジャッジにはこの上なく愛されている。海外のスケオタが「ISUとは”I am Shoma Uno”のこと」と言うほどに(笑) だから技術を矯正する苦労すらない。
全日本選手権はショート・フリーとも現地でした。あまりにもひどい採点で言葉もありませんでした。宇野選手のショートのコンビネーションは4-2で、着氷も綺麗ではなかった。しかし、4-3のコンビも含め完璧だった結弦くんとはわずか5点差だった。目を疑うとともに、これは、「スケ連(ジャッジ)は結弦くんがちょっとでも油断したら、絶対足元をすくおうとしてる」と感じたものです。悪い予感が的中して、フリーでは逆転され結弦くんが負けたわけですが、結弦くんのフリーの得点の低さに会場がどよめきました。何とも言えないくらい後味の悪い試合でした。
それが羽生ファンの勝手な思いこみではないのは、勝敗が決まったときのメディア席がお通夜状態だったという報告でもわかります。某スポーツ紙の記者さんは、講演会で「気絶状態だった」と表現していました。勝負の世界を報道している現場の記者さんたちのこと。納得のいく負け方なら、そこまではショックを受けなかったでしょう。あまりにも非情な偏向採点でした。翌日のスポーツ紙が、そろって結弦くんに同情的な羽生祭だったのは、ただその方が売れるからだけではないと思います。
しかし、今、このNBCの記事を読むと、スケ連があの全日本でなりふり構わず宇野選手を勝たせた理由がわかったような気がしました。おそらく、全日本以前から、引退休養の話がでていたことは把握していたのでしょう。一度でも結弦くんに勝たせれば、もう一度奮起してくれると思ったか、あるいは、すでにピークアウトしていて、いつ引退するかわからないのなら、せめて一度くらいは勝たせてやろうという餞別のつもりだったのか(さすがに国際大会では忖度採点にも限度がある)。
個人的に注目したのは2点。日本では3強の一人として煽られている宇野選手が、実は2強にはどうしても勝てないポジションだということと、そしてもうひとつは、宇野選手の「羽生結弦」へのコンプレックスについてズバリ言及しているということです。この二つは日本では絶対書けないでしょう。まあ、「NBCさん、あなたとこのエースもけっこう羽生コンプレックス拗らせてますよ」と言いたいところはありますが、それはさておき。
「6インチ(15.24センチ)背が高い羽生」と、彼の身長にまで触れているのは驚きです。アメリカは、本音の偏見・差別意識はともかく、一応体裁上はポリコレにうるさいはずなので。ロシアなどはポリコレ意識が低いので、記者が「半メートルの脚」と言ったり、ミーシンが「野外大学の技術(技術が正当ではない)の宮廷の道化師」と言ったり、これまでもけっこう言いたい放題でしたが。
何年も「ゴエゴエ」と超えることを周囲から期待されつつも、実力・人気・容姿、すべてにおいて「絶対勝てない」と自覚していただろう彼の中で、コンプレックスは年々鬱積していったはず。珍バイトをはじめ様々なことがあっても、結弦くんが彼に優しく接しているのは、彼の内心の自分への複雑に屈折した感情に、誤解を恐れずにいえば、一種の同情があるからなのかなと思ったりします。まあ、結弦くんは誰に対しても、優しい人ではあります。人間には「自罰的」な人と「他罰的」な人がいますが、結弦くんは典型的な「自罰的」な人です。もっとも、生きやすいのは「他罰的」な人の方。そこまで自分に厳しくなくてもいいのですがね。「羽生結弦はドS」というファンがいますが、私は彼ほどドMな人はいないと感じています。
今回は、うちのブログ的にちょっと毛色の変わった記事をあげてみました。他の選手の記事からでも、色々見えてくることがありますね。試合の実況もそうですが、記事もあたりさわりのない忖度まみれの日本のものより、海外の方が面白いことが多いなと、最近思います(笑)
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タグ : 2019-2020_season
2020/05/21 15:40 | 羽生結弦以外 | COMMENT(34) | TRACKBACK(0) TOP