FS男子シングルにおけるジェンダー・バイアスについて思うこと & ネイサンがコロナに感染?

3月29日と30日にいただいたコメントにレス入れました。よろしくお願いいたします。

今日は、フィギュアスケート男子シングルにおけるジェンダー問題について。



「羽生選手はごく自然に男性的要素と女性的要素を融合させ常にジェンダーの固定観念を超越してきました。武道とセクシーなチョーカー、白鳥の羽、フリルのついたピンクのブラウス、そして何百万人もの女性ファンの歓喜を呼び起こす客席に投げ込まれるTシャツやタンクトップ等です。」

「何故ならばフィギュアスケートは、かつて羽生選手がインタビューで語ったように、ジェンダーではなく、自分自身の個性を表現するものだからです。羽生選手は、すべての人にとってのロールモデルです。」



結弦くんは、以前から、海外のスケオタから「男性スケーターの力強さと、女子スケーターの優雅さ」の両方を兼ね備えた稀有なスケーターとして認識されていたかと思います。

イタリアの作家で文化ジャーナリストであるコンスタンツァさんのFS界のホモフォビアと性的ステレオタイプについての考察。FS界は「女らしい」「男らしい」という括りからなかなか脱却できない因習的な世界ですが、そろそろステレオタイプな思考から解放される時期がきていると思います。

本来フィギュアの価値感からは真逆の個性をもった羽生結弦がなぜこれほど世界的な支持を得ているのか?…彼も若い頃は「もっと男らしい演技を」と散々言われていたものですが、今の羽生結弦には、もうそんな声は聞かれなくなりました。

ISUの役員選挙が行われるようですが、頭の固い老人ばかりの組織をそろそろ若返らせるときがきているのでは? あ、若い五輪王者もステレオタイプ思考の代表格でしたっけ(民主党支持者のはずなのに)。とすれば、年齢には関係ないのかもしれませんね(笑)


この論文を以前から紹介したいと思ってました。ちょうど良い機会なので。


近年、FS界のジェンダーバイアスの分野を大きく切り開いた存在として、筆者はプルさんとジョニーを高く評価しています。そして、最後の方で、その後継者として羽生結弦についても触れられています。この系譜での羽生結弦の位置づけを考えると、アメリカが彼を目の敵にしている理由が、また別の観点から推測することができるかもしれません。

「極東のアジア人のくせに、五輪金と世界的人気を一人占めしてるけしからん奴」というアメリカの商業至上主義からの敵視だけでないのかもしれない。羽生結弦は、アメリカがこれまで信じていたステレオタイプの価値観を覆す、自分達のフィギュアの理想像を否定する、恐ろしい存在でもある。

過去に、ジェンダー・バイアス、セクシャリティ・バイアスについてとりあげたことがあります。
→ フィギュア選手と同性愛 ~男子フィギュアの価値観とセクシャリティの狭間~ その2

ISUもアメリカのスケ連も、LGBTQへの支持を公言しています。リッポンは現役中にカミングアウトしても、ジョニーのように、米スケ連から冷遇されることはありませんでした。今は、ジェイソンがLGBTQ枠になっているでしょうか。彼らのようなスケーターは、「我々はセクシャリティバイアスなどない」という組織のアリバイ作りに利用するのはちょうどよい存在です。強すぎるわけではないので、組織が本来勝たせたいと思っている「男らしい」スケーターの邪魔にはならないからです。

アメリカはジョニーに下げ採点をして、サエグサがマネージャーをしていたライサチェックを推して、バンクーバーで金メダルをとらせました。共通しているのは、ライサチェックもネイサンも、サエグサがマネージャーだということ、インテリ売りをしていること、男らしい演技を売りにしていること…でしょうか。アメリカが本来勝たせたい男子のロールモデルがどんなタイプか、わかりますね。

本音と建前。ポリコレがうるさいアメリカで、バンクーバー時代のような露骨なLGBTQ差別はできない。しかし、建前が変わっても、人間の本音は早々変わるものではありません。人の価値観を変えることは大変難しいものです。組織の役員も、ジャッジの面々も。

しかし実際は、ライサよりジョニーの方が人気があった。今、ネイサンより羽生結弦の方がはるかに人気がある。頭の固い偉いさん達はわかっていない。「男らしい」競技を見たければ、アメリカ人はフィギュアなんて見ない。アイスホッケーやアメフトを見るでしょう。

米国拠点時代は長髪をポニーテールにしていたジェイソンが、クリケ移籍後は短髪になってしまったのは残念でした。「男らしく」というアドバイスがあったのかもしれませんが、クリケの指導でスケーティングは良くなったものの、昔あったジェイソンならではの個性は薄味になってしまったような気がします。人を魅了する個性と、固定観念は全く相反するもの。ジェイソンはその一例ではないかと思います(今のジェイソンの方が好きな方はすみません)。

しかし、一番残念だなと思うのは、組織から疎まれ、下げ採点されても、決して自分のポリシーを曲げなかったジョニーが、引退後、組織の犬になり下がってしまったことでしょうか。いつまでも「青い」ままではいられないのはわかりますが、およそ彼の好みだとは思えないスケーターを大絶賛しているのを見ると、彼にも生活があるのは理解していても、悲しくなります。100歩譲って、羽生結弦下げをセットにしていなければ、まだ許せたのですが…。


スイスのクオリティペーパーもジェンダーの観点から羽生結弦をとりあげてると。



ところで、ネイサンがコロナに感染したそうです。




カレンは体調不良でアメリカのスターズオンアイスを欠場しています。カレン、チョクベイ、ネイサンはホワイトハウスの集合写真にはいませんでした。コロナ陽性だったのでしょう。無症状でもスターズオンアイスは出れるとは思えないので、では3組も欠場ってこと? 定価でチケット購入したお客さん達(どれだけいるか知らないけど)は気の毒ですね。払い戻しはないだろうし。

ツアー中に、ノーマスクで不特定多数がいるパーティに参加して、それが原因のコロナ感染によりショーを欠場する。日本だったら、プロ意識に欠けると批判される案件ではないかな。2人に1人が感染しているアメリカでは、日常茶飯事すぎて問題視されないのかもしれませんが。 

いずれにしても、5月5日はネイサンの誕生日でしたが、ネイサンも散々な誕生日でしたね。


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2022/05/06 15:15 | 問題提起COMMENT(26)TRACKBACK(0)  TOP

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