スポニチ記事「音楽とつなぎのないフィギュアに存在意義はない」& 男子TOP5TR比較分析、ほか

4月24日と25日にいただいたコメントにレスいれました。よろしくお願いいたします。


前に10代のタレントパワーランキングを紹介しましたが、今回は総合編。
結弦くん、79位から18位に急上昇ですね。




男子シングルトップ5のSPのトランジッション(つなぎ)分析です。



【以下スレッド:トランジションズ分析~2021-22シーズン男子SPトップ5】
(協力 @lunnarias)

全員同じ基準で審査しています。SPの最新で最もきれいなバージョンを使って注釈をつけました。
基本的なエントリー、ステップシークエンスで必要なフットワークは、トランジションとしてカウントしていません。




1.1 羽生結弦選手~序奏とロンド・カプリチオーソ
- 基礎的なパワースケーティング: 23
- 基本的な多方向のスケーティング 31
- スケーティングの基本動作:14
- スケーティングの複雑な動き:16
- 難しいターンやステップ 11

1.2 羽生結弦選手の序奏とロンド・カプリチオーゾの詳細なフットワーク





6.1 総評
- ジェイソン、優真、昌磨は、パワースケートの量が同じくらいで、結弦はその半分くらいでした。
- ネイサン、優真は、基本的なスケーティングの動きが、複雑な動きや難しいターン・ステップよりも多い。
- 結弦、ジェイソンは、基本的なフットワークよりも、複雑で難しいフットワークが多い。

6.2
ジェイソン、昌磨、優真:パワースケーティングよりも基本的な多方向のスケーティングが少ない。
結弦:パワースケーティングより多方向のスケーティングが多く、つなぎはほぼ50%。
ネイサン:基本的な多方向スケーティングの割合が高く、パワースケーティングは平均的、複雑な動きや難しいフットワークの割合は最も低い。



ものすごくおおざっぱにいうと、棒グラフの青と黄は簡単な要素で、オレンジと赤が難しい要素になるのだと思います。ネイサンが基礎的なスケーティングでただリンクを走り回ってるだけなのがよくわかるグラフだと思います。




個別解説
羽生結弦選手 - 序奏とロンド・カプリチオーソ

基本的な両足ストロークが少なく、スケーティング移動、片足、多方向のスケーティングを多様に、しかし意図的に使っているところが、このSPのすごさです

私には、スケーターは、ジャンプのスピードを上げながら(両足ストロークを多用し)、いつも分離しているように見えるんです。
ロンドは、クロスオーバーが連続しないことと、音楽に合わせてテンポや強弱をつけたフットワークが、結弦の音楽性とこだわりを際立たせています。





彼のトランジションは、プログラムの中で均等に広がっています。両足ストロークでスピードを上げているわけではありません。ジャンプのスピードは、片足の多方向のスケーティングの裏にうまく隠されているのです。様々なフットワークでスピードを得ている様子がわかる動画です。とても素晴らしい。

トランジション的には、ロンドで一番弱いところです。でも嫌いとは言えないのは、フットワークがシンプルだから。ゆづの上半身の動き&一定の方向転換が音楽に合っているからです。ジャンプの準備をしている感じがしません(クロスアンダー1回、BとFのクロスオーバー1回)





結弦の基本的な両足ストロークは、非常に効率的だ。ストロークから得られるスピードとパワーを、広範囲な脚の動きと深いエッジで十分に活かしている。1回目のクロスオーバーを見れば、それがよくわかる。1回1回のクロスオーバーを大切にしている。

最も興味深いトランジションは、間違いなくオープニングから4Sまでの間です。すべての動きには、音楽的な目的があります。イナバウアー、スプレッドイーグル、RBIグライドでのブレードの置き方など、音楽とマッチしている。また、音楽に合わせたバニーホップもアクセントになっています。





また、ステップシークエンスでは必要なかった3セットのツイルズも、スタミナを消費し、スピードとフローを失ってしまうのですが、音楽との相性が良いので、彼はやっていました。

結論から言うと、このプログラムは、トランジションの質、多様性、複雑さについてのマスタークラスです。それを演じるスケーターは、それを可能にする驚くべきスケーティングスキルを持っているはずです。



以下は、ジェイソン、ネイサン、宇野選手、鍵山選手の分析です。もしご興味があればどうぞ。





以下は、ジュンファンの分析です。トップ5ではありませんが、ツイ主の評価が高く、特別に分析されていました。





- ジュンは、難しいターン/ステップの数と割合が、2番目に多い (10)
- トランジション、ベーシックスケーティング、ベーシックパワースケーティングの割合は、本当にバランスがとれています(それぞれ33%前後)



ネイサンについては、ツイ主が「ネイサンのSPを最後に注釈と編集をしました。私の言葉が厳しく聞こえないことを祈ります。でも、他の4人のSPを見た後では、ネイサンのSPに良いところを見つけるのはとても難しい」と言ってることからも、評価は想像できます。けれども、現実のPCSトップはネイサンです。本当にマトモに採点すれば、ネイサンのPCSは90を上回ることはないはずです。

そして、それが、どれだけ勝利を積み重ねても、ISU村内では絶賛されていても、観客側に彼を支持する人達が増えない大きな理由でしょう。観客はバカではない。日本の表彰台組2人もまた然り。よく言われることですが、ジャッジは演技など見ていない。試合が始まる前から、誰にどれくらいのPCSをだすのか、あらかじめ決まっている(GOEもだが)。そしてその決まっているPCSは選手の演技の質を反映したものではないのです。

複雑なことをしても、現行ルールと採点では、ほとんど点数には結びつきません。スカスカの助走ジャンプでも音楽BGMでも、点数に響くことはありません。特に組織の大切な子供であれば。複雑なつなぎを入れれば体力を消耗する。けれども、手抜きの省エネ演技では観客の心には響かない。

ツイ主の分析によれば、ジェイソンやジュンファンのトランジッションが結弦くんに次いで評価が高いですが、3人にクリケット組という共通点があるのが面白いなと思います。ジャンプ偏重でなく、スケーティングやトランジッションなど、トータルパッケージを大事にするクリケットの教育方針が生きている。ジュンファンが北京五輪で人気が出たのはビジュアルだけが理由ではないでしょう。

ラファのような指導方針の方が点数には結びつく。特にアメリカの子供や日本の子供には。けれども、その結果は…北京五輪後のワールドの視聴率やアイスショーの集客を見れば歴然としています。


スポニチの藤山健二さんの記事です。


演技点を構成する5つの要素のうち「音楽の解釈」と「要素のつなぎ」をなくす動きもあるようですが、それはもうフィギュアスケートではないと思います。ただのBGMなら音楽もいらない。無音でジャンプだけ跳んでいればいいのではないでしょうか。

ファンタジーオンアイスが目の前です。レギュラーメンバーの男子はかなり高齢化しています。真壁氏も若返りの必要性は感じているのでしょうが、今の現役トップ層からFaOIに相応しい人材をなかなか見つけられないでいるのではないでしょうか。真壁氏はジャンプを跳べなくなったスケーターは嫌いますが、ただのジャンプマシーンもFaOIには不要と考えているはず。フィギュアスケ―ト競技は音楽BGMのジャンプマシーン製造機になってしまっている。FaOIは男子メインのショーなので、男子に関しては変な妥協もできない。真壁氏も頭の痛いところでしょう。



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2022/05/25 14:05 | 海外情報COMMENT(6)TRACKBACK(0)  TOP

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