羽生選手へのロシアのファンからの贈り物
婦人画報さんのサイトの結弦くんの特集、3回目の更新がされていました。
婦人画報さんの特集1回目の記事はこちら
→ 「婦人画報」の羽生選手特集の感想
特集2回目の記事はこちら
→ 羽生結弦 氷上の芸術、美しさの秘密
羽生結弦選手特集③ロシアのファンからの贈り物(20180111 婦人画報)
平昌オリンピックまで1カ月。発売中の『婦人画報』2月号では、フィギュアスケート男子シングル代表・羽生結弦選手の特集を掲載しています。
婦人画報.jpサイトでも、オリンピックに向けて毎週エールを送りたいと思います。
執筆は、長年フィギュア観戦してきた編集者の中谷ひろみさん。長く観戦してきたからこそわかる分析・レポートをお楽しみに。
第三回は、羽生選手を早くから応援してきたフィギュアスケート王国、ロシアのファンの思いをお届けします。
長く羽生選手を撮り続けている、zhem_chugさんのスペシャルな写真も初公開です!
※zhem_chugさんの活動はこちらから
https://www.instagram.com/zhem_chug/
羽生結弦選手の人気はワールドワイド――。試合会場に足を運ぶ度に、それは強く実感できる。とくに海外では、思いがけず幸せな光景を目にすることが増えた。
今季、グランプリシリーズへの参戦は、ロステレコム杯(モスクワ・ロシア)だけとなった羽生選手。しかし、この大会は彼にとって特別な意味を持っている。シニアデビューから2シーズン目の2011年、若干16歳でグランプリシリーズ初優勝を飾ったのがこの地だったのだ。あれから6年。世界王者となって戻って来た彼を、ロシアのファンは熱狂的に迎え入れた。まるでホームと見紛うばかりにバナーや国旗が翻る。プーさんを抱き、黄色な耳を付けているのは、アジアのファンだけではない。幅広い年齢の現地のファンたちも大いに楽しんでいた。
「やっと来てくれた!この目で演技を見られたことが夢のようです」そう興奮気味に話してくれたのは、会員数7000人以上という、ロシアで最も大きなファンコミュニティを運営しているアナスタシアさん。羽生選手も気づいて笑顔になった、18枚からなる日本語の巨大バナーを掲げたグループのリーダーである。羽生選手関連のニュースは、すぐに翻訳して共有するそうで、日本のファンと変わらないほどの情報通だ。なので、惹かれるポイントも深い。
「ユヅルの魅力は、美しさやハイレベルな演技はもちろん、行動や言動に現れる品性。すべてを尊敬しています」
最年少メンバーとして加わっていた12歳の男の子、ドミトリーくんはSEIMEIポーズを披露してくれた。ソチ五輪の時に羽生選手の演技を見て、フュギュアスケーターになる!と決意。スケート経験のあった母、オルガさんの協力もあり、今では5種類の3回転ジャンプをこなす期待のジュニアスケーターだ。「ロシアにも素晴らしい選手はいるけれど、僕にとってのアイドルはユヅル。上手く行かないことがあっても自分を信じる、ということを彼は教えてくれる。ユヅルがまた新記録を出すこと、僕が五輪の金メダルを獲ることを信じてるんだ」
シニアデビューから羽生選手を見守っている人がいる。アマチュアながら、長年スケーターたちの写真を撮っているロシア人、zhem_chugさん。2010年のロステレコム杯で、フィギュアに詳しいお友達から「あの子はいい」と言われて存在を知ったという。「第一印象は猫背で華奢で、お人形のような少年。そう、アニメのキャラクターみたい(笑)でもすごいエネルギーを感じた。彼はリアルファイターで私は一気に惹き付けられたの」
以前よりファンであったジョニー・ウイアー選手が羽生選手のサポート(衣装など)を始めたこともうれしかったという。「2011年のロステレコム杯ではより強くなったと感じた。初優勝は期待していたわ」
2012年の世界選手権(ニース・フランス)。彼女は練習リンクで羽生選手を発見。「サインを求めたらすごく照れてしまって。私も普段しないことで恥ずかしくなって2人で照れ笑い」。数日後、メインリンクでカメラをセッティングしていると、羽生選手が「Hi!」と声をかけて来たという。友達が「ユヅルがあなたに挨拶してるわよ!」と教えてくれたので、写真を撮らせて、と頼んだ。「いろいろポーズをしてくれて、可愛いかった。回りには誰もいなかったからリラックスしていたみたい」
この大会で羽生選手は、ショートプログラムでミスをして7位と出遅れた。「私としては残念だったけど、でも初出場の17歳よ!悪くない、と思った。そして期待したフリー。ステップでの予期せぬ転倒でがっかりしたとたん、すごい集中力ですべてのエレメンツをエネルギッシュに滑り始めた。そして観客は完全にユヅルと一体化したの。それは本当に素晴らしい時間だった」
Zhem_chugさんは、今でもこの時の興奮を思い出すという。「あなたはあの場所にいなかったの?それはとってもかわいそうね」残念そうに、でも、少し得意気に微笑んだ。
ソチ五輪、バルセロナのグランプリファイナル、ヘルシンキの世界選手権と、羽生選手が世界最高点を記録し、記憶にも残る演技をした瞬間を目撃してきたzhem_chgさん。彼女のインスタグラムには、その時々の貴重な羽生選手の姿が残されている。「ついに平昌五輪のチケットが届いたの。ユヅルが金メダルを獲る瞬間を見るのが今から楽しみ!とってもHAPPYな気分よ」
羽生結弦選手に、彼の目指して来たスケーティングに、こんなにも惹き付けられる人が世界中にいる。その思いを共有できる。これは、願えば誰もが手に入れられる幸せだ。そしてこの2月、平昌冬季五輪という大舞台で、その幸せは最大限になるに違いない。
婦人画報さんのサイトにはアナスタシアさんのお写真たくさんあります。
→ http://www.fujingaho.jp/lifestyle/hanyuyuduru180111
ロシアには、結弦くんがジュニアの頃から「Yuzuru Hanyu」というファンサイトがあります。
→ Yuzuru Hanyu
ここ数ヶ月更新が止まっていますが、私が知り限り、このサイトが一番古い。
今でこそ、結弦くんのファンブログは日本にも山ほどありますが、最初のファンサイトは、おそらく日本よりロシアの方が先だったのではないかと思います。さすが、芸術の国。フィギュアの先進国。お目が高いというか、先見の明があるというか、審美眼が鋭いというか。このあたりが、やはりフィギュアに関しては、日本はロシアにかなわないなと思うところであります。
ジュニアの頃、ガチンスキーが結弦くんの最大のライバルでした。自国に有力選手がいるのに、ライバルの結弦くんを応援してくれていたなんて嬉しいではないですか。しかし、考えてみれば、ジュニアやノービスで様々な男子の最年少記録を作る天才少年だったわけですから、海外で注目されても当たり前なのですが、肝心の日本では扱いが全然小さかった。女子の時代だったから・・・といえば、それまでですが、今なんて、ジュニアワールドで表彰台どころか、入賞もできないレベルの男子でも、フィギュア誌などでけっこう取り上げてもらえることを思うと、隔世の感があります。でも、男子にスポットライトが当たる道筋を作ったのも、結弦くんなんですよね。
ロシアだけで7000人以上のファンコミュニティってすごい。
中国にも万単位の会員がいるファンサイトがあるようで、本当にワールドワイドの人気者です。
「プラネット・ハニュー」という国を超えたファンコミュニティもできています。
羽生選手関連のニュースは、すぐに翻訳して共有するそうで、日本のファンと変わらないほどの情報通・・・結弦くんは世界をつなぐ架け橋のような子ですね。結弦くんのファンになったことから、日本語勉強する人も増えているし。
そして、なによりも・・・このアナスタシアさんの言葉が心に響きました。
ユヅルの魅力は、
美しさやハイレベルな演技はもちろん、
行動や言動に現れる品性。
すべてを尊敬しています。
そうなのよ・・・アナスタシアさんは、ファンの気持ちをみごとに代弁してくれてる。
確かに結弦くんは美しい。何万回言っても足りないくらい美しい。
100年に一人といわれる、不世出の天才スケーターでもある。
でも!! それだけじゃない。
彼が多くのファンから、これほど尊敬されているのは、彼の品性・品格があってこそ。
だから、羽生結弦は尊いのです。日本の宝なのです。
だからこそ、ファンが皆誰しも、彼に世界で一番幸せになってほしいと願うのですよ。
かつて、皇太子殿下は、若い頃、お妃の条件として、「美しいものを見たときにそれを美しいものとしてこう評価できる、大切なものだったらそれを大切なものとそれを認識して、そしてそれを大切に扱うことのできる人」とおっしゃいました。
つまり「価値観があう人」ということですが、フィギュアスケートというのは、他の競技に比べて、同じ競技のファンであっても「価値観が合わない」ことが多い競技です。皇太子殿下の「結婚観」の言葉をあえて当てはめるなら、「美しいものを美しいと感じるものさし」「大切なものを大切に扱うことのできる配慮」の違いが、ストレートに反映する競技だからかなと。
それゆえに、スケオタ同士の軋轢も多い。〇〇選手のファンと△△選手のファンは、その時点で「価値観の違い」があるわけですが、それだけじゃなく、同じ〇〇選手のファン同士の間にすらある(その方がより厄介だったりする)。
だからこそ、アナスタシアさんのように、「そうなのよ!」と全力で共感できるような羽生ファンには、国籍や人種が違っていても、とても親近感を感じます。少なくとも「価値観の合わない」日本人よりはるかにお友達になれそうです(笑)
世界中の数えきれない羽生ファンが、結弦くんの復活を願っている。
これだけの想いが、天に届かないわけがない。
だから、結弦くんは、必ず平昌で復活します。
彼の言葉を借りるなら、「自身を超える」羽生結弦として。
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2018/01/12 14:15 | CM・雑誌・商品情報(2017-2018) | COMMENT(0) | TRACKBACK(0) TOP
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