トロントで練習公開の羽生が語る その1 ~スポーツ報知一問一答まとめ
スポーツ報知さんも、デイリースポーツ同様、一問一答を詳細にあげてくださっています。
報知のも自分用メモとしておいておきます。デイリーさんよりさらに忠実かな?
結弦くんが話したことを端折らずに、一言一言すべて書き起してくださる・・・こういう記者さんが増えたのも、間違いなく、山口さんのレガシーだと思います。山口さん、お元気でいらっしゃいますでしょうか(涙)
長いので分けます。全8回のうち、まず1~4回まで。
トロントで練習公開の羽生が語る1 「自分のスケート人生の始まりを込めたOrigin」
―新しいプログラムについて教えてください。
「えっとー、うーんとぉ、どこから言えばいいんだ。今シーズンのフリーはシェイリーン・ボーンさんに振り付けしてもらったものです。曲は「アート・オン・アイス」。エドウィン・マートンさんの「アート・オン・アイス」で、まあ少し、もう一つ曲を使っていて、ちょっとアレンジもしているので。「陰陽師」をやっていて「SEIMEI」ってつけたみたいに、今回プログラム名としては「Origin(オリジン)」っていうタイトルをつけさせていただきました」
―理由は?
「英語で「Origin」なんですけど、自分のなかでは起源とか始まりとかいう意味を一番もたせたかったので、こういうテーマにしたんですけど。まずこの曲自体が、自分がある意味スケートに没頭した始まりであったりとか、または、そうですね、自分がこれから挑戦したいアクセルであったり、またはスケートを楽しむこと自体とか、そういったものを感じながらこのプログラムを滑りたいと思っているので。そういった意味で、自分のスケート人生の始まりというか、起源というか、なんか根源的なものを感じながら滑りたいなというふうに思っていました」
―以前滑っていたスケーターについて?
「あのお、やはりプルシェンコさんが滑っていた印象がすごく強くて、うんとお、やはり、彼の代表曲というか、彼を代表するプログラムの一つなので、そういった意味では、ええ、なんだろう、使わせてもらうのもさすがにちょっと気持ちが恐縮するような感じはあったんですけど、実際に「Continues~with Wings~」の時に、この曲を使わせていただきますということをプルシェンコさんにお伝えてして、それで許可をもらえて、「是非頑張ってね」という言葉をいただけたので、しっかり。彼の「ニジンスキーに捧ぐ」という素晴らしいプログラムはやっぱりずっと消えないと思いますし、僕のなかでもすごく大切なものなので、それとは別に自分のプログラムとして完成させることができたらなというふうに思っています」
―自分らしさの表現はどのあたりにある?
「そうですねえ…。まあ振り付け自体が本当にがらっと違うものになっていると思いますし、あとはなんか、なんていうんだろう。僕が小学校3年生、4年生の時にやっていたプログラムの「ロシアより愛をこめて」というプログラムがあるんですけど、ええ、その頃からわりとロシア系というか、ヨーロッパか、うんとお、なんていうのかな、ヨーロッパとかロシア流の表現の仕方であったり、曲であったり、物語であったり、そういうものが非常に自分のなかでも原点にあって。また教えていただいた都築先生だったりとか。都築先生の原点もロシアの方にあったりとか、そういったまあ、自分のなかでもその、ロシア系、旧ソ連系の教えだったり表現が入っているので、そういう意味ではこのプログラムはすごく自分のある意味、原点に返った感じでやっていますし、振り付け自体も、ただきれいに滑る、ただ、なんだろう、ありきたりの表現をする、手の使い方をするっていうものだけじゃなくて、まああの、随所にいろんなジャンプが入っていたりとか、音のはめかたもいつもと違った感じでできるのかなというふうに思っているので、そういったところがオリジナルになるのかなというふうに思っています」
トロントで練習公開の羽生が語る2 今季の目標は「一つずつ丁寧に確実に成長していけたら」
―4回転アクセルは入れるのか?
「えっとー、まだ、入れる予定はないです。まあでも練習はしてます。はい」
―完成度は?
「まだ降りれていないので。まだ降りてはいないので、これからもうちょっと、もうちょっとというか、まだかなり練習しないといけないかなと思っています」
―SPは?
「ショートは、ジェフリー・バトルさんに振り付けしてもらった「オトナル」っていう曲です。このプログラム自体がジョニー・ウィアーさんがフリープログラムに使っていて、非常に印象に残っている。僕のスケート人生のなかでも非常に印象に残っているプログラムの一つで、僕が本当に彼のスケートに見入って、それこそ僕が、そこからスピンに手をつけたりとか、やわらかい表現であったり、ええ、曲の取り方であったり、ランディングの姿勢であったり、そういったもの一つ一つに注意をして、演技をするきっかけとなったプログラムの曲です。なので、これも先ほどの「Origin」と一緒にジョニー・ウィアーさんに「Continues~with Wings~」の時に、この曲を使わせていただきたいんだけどという話をして、それも許可をもらってきました。はい」
―ジャンプ構成は?
「ショートはサルコー、アクセル―トウループのコンビネーション、4回転3回転です。フリーは今のところ、4回転ループ、4回転トウループ、トリプルループ、4回転サルコー―3回転トウループ、で、4回転トウループ、今ハーフループってなんていうんでしたっけ。なんか新しくなりましたよね。なんか1回転挟んで、オイラー(Eu)? わかんない(笑い)。4回転トウループ、3回転サルコーのコンビネーションと。あとはトリプルアクセルのコンビネーションとトリプルアクセルの単発です」
―今季の目標は?
「目標(笑い)。そうですねえ。自分自身、結果としては先シーズン終わりからずっと言っているように、やっぱり結果としては自分としてはすごく満足しているし、達成感もあります。ただ、ええ、こうやって練習しているなかで、やはり自分の未熟さだとか、あとはアイスショーを通して、まだまだ磨くべきところ、成長すべきところ、自分の伸びしろであったり、そういったところを感じながら今滑っているので、一つずつ丁寧に確実に成長していけたらなというに思っています」
トロントで練習公開の羽生が語る3 「これからは自分のために滑ってもいいのかな」
―「起源」を今季にもってきた理由は?
「うんとー、すごくはっきり言ってしまうと、自分のなかで、なんだろう、今まで、自分のスケートをしなくちゃいけない、期待に応えなくてはいけない、なんか、結果をとらなくてはいけない、というようなそういったプレッシャーがすごくあったのが今外れていて。で、これからはもう本当に自分のために滑ってもいいのかなと、本当に自分がスケートを始めたきっかけっていうのは、やっぱり楽しかったからであって、スケートを滑っていて。で、自分の夢を追いかけて。その過程が楽しかったからであって。その楽しかった気持ちとか、または自分が今まで歩んできた本当に大変だった道のりを色々思い返して、なんか、その自分に対して、なんか恩返しっていうか、なんか、うんとー、その自分が報われるようなことをしてあげたいなっていう気持ちもあって、この2つの曲にしました。やはり、あの頃に自分はプルシェンコさんやジョニー・ウエアさんの演技を見て、やっぱりこの曲使いたいなって思いながら滑っていましたし、また、この曲を聴きながら真似したり楽しんでいた自分がいたので、そういう意味でやっぱり、なんかこの曲を使って自分のプログラムとしてやったらすごく楽しいだろうなって思いましたし、まあそういう意味でも、自分が本当に初心に返ってスケートを楽しんで、スケート自体を自分のためにやるということを感じながら滑れるかなということを思いました」
―プログラムを完成させるための今の課題は?
「とりあえずは、まだジャンプが完全に戻っているわけではないので。しっかりとジャンプを自分の納得できるかたちにもっていくことが一番大事かなと。やはりジャンプが決まって、すべてがちゃんとそろっている状態ではないとプログラムが完成するとはいえないので。まずはジャンプをしっかり決めること。そのジャンプをしっかり決めるためにスケーティングをどういうふうにきれいにやっていくか、または呼吸の仕方であったり、まだまだ滑り込めていない部分は多々あるので、しっかりと滑り込みだったり、本当に一つ一つ徐々にやっていくしかないかなと思っています」
―現在の4回転ジャンプの状態は?
「とりあえず、ルッツ、フリップ以外の、ええ、今まで跳べていたジャンプ…ごめんなさい。もう一回言います。4回転トウループとサルコー、ループまでは現状戻ってきたかなという感覚はあります。で、ルッツに関しては特に、まだちょっと不安がある状態ではあるので、ルッツはしばらくやめておこうかなと思っています。ただ、感覚としては、まあやれば跳べるかなという感覚はあるんですけど、とりあえず、足のけがを再発させないように、炎症を起こさないようにという意味で、しばらく4回転ルッツはおさえておこうかなというふうに思っています。けがの状態はおかげさまで、安定してきていて、もちろん、さきほど言った通りに、ルッツやフリップなどでトウをついた時に違和感を感じることはあるんですけれでも、ただ、なんだろう、痛みとして自覚することはほぼなくなってきているので、しっかりと、ええ、ケアしながら、ケアしていただきながら、また自分でコントロールしながら、まあ今シーズンやっていきたいなと思っています」
トロントで練習公開の羽生が語る4 「プルシェンコさん…ずっとこういうふうになりたいなって」
―新しいプロはいつ決めた?
「えっとー、曲自体は両方ともなんですけど、オリンピックが終わって、それから1か月間本当にスケートができない状況だった時にずっと考えていて、まあある意味、さきほども言ったように、もう自分の、なんだろう、勝つとか負けるとか、そういったものに、固執する、しすぎる必要はないのかなというふうに思ったのと同時に、なんか、自分のために滑ってもいいかなっていうふうに思って。今シーズンこの2つの曲にしようと思いました」
―プルシェンコの反応は?
「なんかすごくうれしそうにはしてくれていました。ジョニーもそうで。もちろん自分にとってはすごく恐縮であったのは、もちろんあって。話し出すタイミングとか、すごく緊張した思いはあるんですけど、本当に快く受け入れてくださいましたし、やはり、僕はプルシェンコさんではないので、まったく違ったものになっていると思いますし、これからももっとしたいなとは思っているので、そのむねは両選手…じゃないな、両スケーター? に伝えて、ええ、了承を得ていますし、そのうえで、自分もまあ、オリジナルにはしたいとは思っているんですけど、彼らへのリスペクトであったりとか、そういったものを非常に持ちながら、滑っていきたいと思っています」
―初めてプログラムを見た時のことを覚えている?
「本当にあのお、なんだろう。プルシェンコさんはもういわずもがな、もうずっと…うーん、なんだろう、うーん、ずっとこういうふうになりたいなっていうふうに思いながら見ていて、なんていうんですかね、あんまりこういう…かっこいい曲というか(笑い)、なんかうーん、なんていうんだろうな…ある意味自分がまだ使ったことがないジャンルの曲ではあったので、小さい頃からやりたいなって思ってました。で、まあずっとやりたいなと思っていたんですけど、やっぱり彼の、代表的なプログラムでもありますし、やっぱりそこは、自分が使うべきではないなとか思いながら、ずっと我慢していたんですけど、オリンピックが終わって、いいかなって思って、やりました。えっとー、なんて言えばいいんだろうな(笑い)。やっぱり小さい頃に一番思ったのは、あれを滑っている時の、ニジンスキーを滑っている時の圧倒的なオーラであったりとか、またはそのー、ニジンスキーのポーズであったりとか、一つ一つその音にあわせている動き、ジャンプ、そういったものにすごく惹かれた記憶があります。ジョニーの「オトナル」に関しても、僕らは「秋によせて」ってずっと思っていましたけど。「秋によせて」は、なんだろうな…。衝撃的だったのはやっぱり、男性だからこそ出せる中性的な美しさっていうのが彼の一番の魅力だなと思いましたし、あの頃って、あのー、ジャンプのGOEとかそういったものって、直接目に見えて評価されていたわけじゃないんですけど、やはりジャンプを降りた時の流れだったり、姿勢の美しさ、音にあわせたジャンプだったりとか、一つ一つの丁寧さだったり。一番はランディングの美しさ。その流れが。やはりそこにすごく惹かれて。自分もこういうふうにとびたいな、滑りたいなと思っていた記憶がすごくあります」
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2018/09/01 17:45 | 公開練習・新プロ | COMMENT(0) | TRACKBACK(0) TOP
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