「人間なので弱い時はすごく弱い」 ~NHK杯2019 SP後会見より

朝日新聞から一問一答含む記事がきてます。有料記事なのでベタ貼りします。
完全版ではないですが、とりあえず。
そのうちスポニチさんや報知さんの完全版くるような気がしますが。



羽生結弦「人間なので弱い時はすごく弱い」 一問一答(20191122 朝日新聞)

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終第6戦のNHK杯は22日、札幌市の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで、男子ショートプログラム(SP)があり、羽生結弦(ANA)が全てのジャンプを着氷して109・34点で首位に立った。演技後の報道陣との主なやりとりは以下の通り。

 ――演技を振り返って
「今日はありがとうございました。えっと、今日は自分の及第点を出すことができたかなと思っています。ベストを出したとは言い難いですけど、ただ、今日の演技をまた糧にしっかり練習して、次の試合ではいいショートをしたいなって思いました。明日は明日でまた別の演技ですし、また違った集中の仕方をして、しっかりまた健康で最後まで滑りきれるように頑張りたいなと思います」

 ――3本目のジャンプの4回転トーループはよく耐えた。その疲れが、その後の演技に出たか。
 「ま、疲れたということではなく、えっと、ちょっと慎重になったかなと思っています」

 ――その4回転トーループに3回転トーループをつけられた要因は。
 「ま、でも、あの状況でつけられるように練習はしているので、どんな状況でもトーループはつける練習はしているので、その成果が出たと思います」

 ――今日になって、(練習で)4回転トーループが珍しく乱れたのはなぜか。
 「ま、原因は自分の中ではあります。ただ、それを言うと言い訳にしか聞こえないのでやめます」

 ――スケートカナダで点数が良かった喜びは、ここに持ってくるのか、それとも忘れてくるのか。
 「えっと、スケートカナダは良かったは良かったですけど、まだできることがあるっていう良かったなので。あまりなんか良かったなぁって思ったというよりも、良かったから次、頑張んなきゃという気持ちの方が強かったです」

 ――世界最高を期待される。フリーで満足の演技をするためには。
 「えっと、特に何か変わったことをするつもりはないです。ただ、自分がやるべきこと、やりたいことをまた常に見つけながら集中したいなと思っています。ま、世界最高得点についていっぱい言われますけど、でも、自分にとっては今は意識するものではないとすごく考えていますし。今日の演技を終えて、特に改めて感じたので。とにかくこのNHK杯というものをしっかりやりきって、そのなかで、また明日は明日のフリーが気持ち良く滑れるようにしっかりと準備をしていきたいなと思っています」

 ――演技を終えて、天を仰いで、目を閉じて、かみ締めていた。何を思ったのか。あと、拍手は何に対しての拍手なのか。また、胸をポンポンとした意味も教えてください。
 「えっと、まず天を仰いだのは、とりあえず良かった、ホッとしたっていう気持ちでいたのと、あとは拍手はパリの散歩道のいつからか明確ではないんですけど、良い演技をした時は拍手するって決めていたので。SPで良い演技をしたので、そのルーティンというか、それで拍手をしていたので。あとは、胸に手を当てたのは、とりあえず、みなさんの応援をちゃんと心で受け止めきれたよっていうのを自分自身に言い聞かせるっていうか、そういう感じでやっていました」

 ――演技中は何を考えていたのか。
 「えっと、なんか、フフフ、曲をすごく感じようと思っていました。あの、どんなに緊張しても、どんなに感情が変わっても、曲だけは変わらないって思っていたので。その曲自体に感情を任せて、いいイメージを持ちながら演技をしていました。やっぱり、曲に感情を入れきるとジャンプを跳ぶのがすごく難しいんですね、僕の場合は。それはなんでかって言うと、やっぱり曲にすごくジャンプのテンポを合わせすぎちゃうから。そうすると、自分のジャンプのテンポじゃなくて、曲のテンポになってしまうので、そこが難しいところなんですけど。ただ、僕のスケート、僕のフィギュアスケートはやっぱり、そういうところが一番大事なところだと思っていますし。それができてこそ、やっぱり羽生結弦って言えると思っているので。ま、それも改めて感じながら、今回、緊張したからこそ、より曲を感じたっていうところはあるんですけど。改めて曲を感じながらジャンプをするっていうことの気持ち良さだったりとかを感じました」

 ――演技が終わって、緊張感に少し負けた、と。ただ、見ている側は強いなと思ったと思う。強い自分は努力して作っているのか、自然に出てくるのか。どう感じているか。
 「えっと、自分の中で明確な答えは出ていないです。ただ、僕も人間なので、弱い時はすごく弱いです。ただ、強い自分をすごくみなさんが印象強くもっていてくださるということによって、僕も常に強くなくてはいけないという風には思っています。やっぱり、それはファンのみなさん含めたスケートを見てくださる方々が、やっぱり羽生結弦はこうだよねっていうのを期待してくださるからこそ、強くありたいとも思いますし。それは時にはすごくプレッシャーになって、さらに弱い自分がまた露呈してしまうきっかけにもなることはあるんですけど。ただ、やっぱり、それがあるから、そのプレッシャーがあるから、やっぱり強くありたいって思えるんだと思うんですよね。だから、人より人の何倍っていうプレッシャーを抱えていると思いますし。僕自身、みなさんに強いって思われているからこそ、なんか、自分の心すごく弱いなって思ってしまうんですけど。だから、なんていうんですかね、でも、その弱い自分を見せたくないなっていう風にはすごく思います。強くありたいなってすごく思います」(構成・大西史恭)

「もっと頑張らなきゃって」

 耐えて、跳んだ。羽生がSPで予定していた三つ目のジャンプ要素、4回転トーループから3回転トーループへの連続ジャンプ。最初の4回転で着氷したときに右ひざが深く曲がり、スピードが落ちてしまった。それでも、再び右足に力を込めて跳び上がり、三回転を回りきった。

 シニアに転向して10シーズン目。羽生は言う。「どんな状況でも、(後半の)トーループをつけられる練習はしている」。この連続ジャンプを含め、三つのジャンプ要素はすべて出来栄え点(GOE)で加点がついた。スケート技術など5項目の演技構成点も、出場12選手中でただ一人、全項目9点台(10点満点)をマークした。

 過去2シーズン、GPシリーズ2戦目で右足首を痛める試練があった。だからこそ、今大会の目標は「健康」。頼りにするのは経験だ。「自分の中で『この感触の時はこれくらいできるな』というのはある。自分にポジティブなリミッターをかけている」。体と相談しながら、常にベストな状態を探っている。

 ミスらしいミスはなくても、得点はスケートカナダで出した109・60点にわずかに及ばなかった。「そこそこ頑張ったなって思って(得点を確認する)キス・アンド・クライに入ったら、シーズンベストじゃなかった。もっと頑張らなきゃって思える」。昨日までの自分を超える。向上心をエネルギーにして、またリンクに立つ。(山下弘展)



僕も人間なので、弱い時はすごく弱いです。ただ、強い自分をすごくみなさんが印象強くもっていてくださるということによって、僕も常に強くなくてはいけないという風には思っています。やっぱり、それはファンのみなさん含めたスケートを見てくださる方々が、やっぱり羽生結弦はこうだよねっていうのを期待してくださるからこそ、強くありたいとも思いますし。それは時にはすごくプレッシャーになって、さらに弱い自分がまた露呈してしまうきっかけにもなることはあるんですけど。ただ、やっぱり、それがあるから、そのプレッシャーがあるから、やっぱり強くありたいって思えるんだと思うんですよね。だから、人より人の何倍っていうプレッシャーを抱えていると思いますし。僕自身、みなさんに強いって思われているからこそ、なんか、自分の心すごく弱いなって思ってしまうんですけど。だから、なんていうんですかね、でも、その弱い自分を見せたくないなっていう風にはすごく思います。強くありたいなってすごく思います。


インタでの結弦くんのこのくだり、雑誌のインタでの指田さんのこの言葉と呼応すると思った。指田さん、結弦くんをよく理解しているね。さすが結弦くんが「親友」認定するだけあるわ。


テレビなどから見る結弦の姿の多くは、活躍しているところ。でも、実際には一人の人間なので強い部分もあれば弱い部分もある。オンオフでいえば僕に見せてくれてるのは、オフ中の超オフ(笑)。その弱いときの彼がとても人間くさくて大好きですね。オリンピックの金メダリストになって、スターへの階段をどんどん上がっていますが、彼は”羽生結弦”であることを忘れていないと感じられます。弱音も吐くし、愚痴もいう。メンタルが強いと言われていますが、元からそんなに強いわけではないと思っていますよ。ただ、スケートと真摯に向き合って、毎日必死で努力を重ねている。その努力でみんなが言う”強さ”を支えているのだと思えます。(2016年発売「LOVE! フィギュアスケート」より)


結弦くんは生まれながら今のように強かったわけじゃない。17歳、カナダに渡った頃のインタ見たら、ハキハキしてるけど、もっと普通の高校生って感じだった。でも、いろいろな経験を経て、彼は人より早く大人にならざるえなかった。周囲のサポートしてくれる人達やファンの期待と応援を肌で感じながら、そのプレッシャーとも戦いながら、もっともっと強くなることを希求してる。そして「羽生結弦」の名前に恥じない自分でいたいと願っている。その思いが他のアスリートに比べて特別大きいのだろう。そしてそれが彼の強さを支えているんだろうね。


スポニチさんの記事いくつか。小出し感満載ですが、朝日の補完用に。




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タグ : 2019-2020_season

2019/11/23 15:30 | グランプリシリーズCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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