羽生結弦を撮るフォトグラファーたち <小海途良幹>

神カメラマン・小海途良幹さんについて少し。



「太陽」と「神ラマン」

「いつもありがとうございます!」

フィギュア会場で、女性たちから話し掛けられることが増えた。中には海外のファンもいる。

「小海途神」
「小海途神ラマン」

Twitter上では、羽生を捉えた写真とともに、そんな言葉が並ぶ。

中国版TwitterのWeiboにまで「小海途 棒棒」なんて書き込みがあるという。
棒は「素晴らしい」という意味だと、小海途は友人から聞いた。

「もう変なことできませんね (笑)」
面はゆい思いもあるが、冷静に現状を見て言う。

「羽生選手は太陽なんです。まばゆい光を放っているからこそ、僕みたいな周囲の人間にも光があたるということなんだと思います」


王者に立ち向かう挑戦者

太陽の光は、すこぶる強い。

常にカメラを構え、どんな動きをするのか頭をフル回転しながら1日を過ごすと、まるで日光を浴び続けた時のようにぐったりする。

大会期間中、気を付けていても体重が減る。

体力勝負の面もあり、週2、3回は10キロ超のランニングは欠かさない。

「彼を撮るときは、王者に立ち向かう挑戦者の気持ちで臨んでいます」

全力でぶつかっていくと、思った以上の力を引き出してくれる感覚もある。

スポーツ選手というくくりでは片付けられない存在。小海途は「表現者」だと思って対峙(たいじ)している。

「いつも何かを表現しているからこそ、見ている者にインスピレーションを与えるのかなと」



長久保さんのコラムです。


 羽生結弦選手を撮るのは楽しい。優雅な舞い、激しいステップ、それをなんとかファインダーの中に押し込みシャッターを切る。予習復習は時として無駄だ。演技の大筋は同じでも顔、手、足先の向き、流れ…、思うままにアレンジ、ブラッシュアップされていく。一期一会の演技の写真を腕利きカメラマンたちが持ち寄って「さあオレの羽生結弦を見てくれ」と勝負する。まるで千変万化する万華鏡の一瞬の記憶を競い合うようなもの。それが楽しくてしょうがない。

(中略)

 翌日のエキシビション、「氷粒を投げ上げるシーンが撮りたい」と言ってカメラ席の外れに陣取る小海途良幹の姿があった。彼もまた羽生結弦という万華鏡をのぞいてしまったカメラマンなのだ。



太陽、万華鏡…オッサンカメラマンを次々に詩人にしてしまう結弦くんであった(笑)

長久保さんと小海途さんの講演会に行ったことがあります。たくさん写真を用意されていて、挙手で「どの写真が好きか?」というアンケートをとったら、最終的に長久保さんの写真が勝利。長久保さんが小海途さんに大人げなくドヤ顔をされていました(笑)  

小海途さん自身は「神」という呼び名は何気にプレッシャーのようですが(笑)、各カメラマンさん同志、心密かに互いに対抗意識燃やしているのではないでしょうか。そういうカメラマンさん同志の良い意味でのライバル意識が、素晴らしい写真集を次々と生み出しているのでしょうね。


こちらは小海途さん自身が書いたコラム。
小海途さんに限らず、変なライターよりカメラマンさん達の方がよい文章を書きますね。


 羽生選手は、その戦う姿を通して多くの人に影響を与えています。私もその一人。私は常々、彼に写真の表現を引き出してもらっていると感じています。

 スーパースラムを達成した四大陸選手権の会見場で、羽生選手の横に水の入ったペットボトルが3本並んでいました。それを彼の手前で、ぼかして撮ったのがこの写真です。普段なら「邪魔だな」と思ってよけて撮影していたでしょう。

 羽生選手が表現していることを写真で表現することは困難な取り組みです。自分が持てるもの全てをぶつけていかなければなりません。そんな葛藤を繰り返していると、普段と違うアプローチになり、思いがけずいい写真が撮れることがあります。羽生選手に自分の力を引き出してもらっていると感じる瞬間です。まさに、それがこの時でした。無機質なペットボトルをきれいな水玉に変えることができたのです。

 私に限らず、ファンの方もたくさんの力や感情が羽生選手によって引き出されていることでしょう。その影響力、そして功績は初代最優秀選手賞受賞にふさわしいものです。(写真部・小海途 良幹)



これも、羽生太陽の光が小海途さんを輝かせたのかも。
もちろん小海途さんの腕あってのことだけど、小海途さん、嬉しかったでしょうね。



小海途良幹-羽生


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2020/07/27 13:15 | アーチスト・裏方・メディアCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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