ランビ「FSはジャンプ偏重により、芸術性だけでなく質も低下している」~ロシアインタビュー

ランビがロシアのインタビューに答えています。
イタリア大会に帯同してたので、そのときに受けたのでしょう。



- あなたは、信じられないようなスピンと非常に優れた解釈で有名です。しかし、最近のスケーターは、ジャンプ以外の要素にきちんと注意を払っている人ばかりではありません。テクニックにシフトしているように感じますか?

「フィギュアスケートは進化している部分もあります。私の時代でも4回転を着氷しなければなりませんでした。でも、今は空中での4回転にすべてが集約されているのが気になります。私の時代と比べて、フィギュアスケートは芸術性だけでなく、質も低下しています。なぜなら、空中でのより多くの回転を求めているからです。

私は古い学校の代表であり、伝統主義者であり、純粋さを愛する者です。純粋な技術、純粋なフィギュアスケートが好きなのです。私がフィギュアスケーターに氷上で見せたいのは、深い感情だけではなく、観客とのつながりを感じられるような、より深いパフォーマンス全般です。そしてこれは、芸術性だけでは達成できない、もっと何かが必要なのです」

- ネイサン・チェンは、フリープログラムで4回転を6回行う予定です。今の段階で彼のライバルはいると思いますか?

「4回、5回、6回、7回、それは私にとって重要ではありません。4回転がどのように行われるか、そしてプログラム全体がどのように表現されるかが重要なのです。ISUの指示に従っているスケーターたちを責めたいわけではありません。しかし、ISUはスケーターに何を求めているのかを慎重に判断する必要があると思います。フィギュアスケートがどうあるべきか、若いスケーターが誰に導かれるべきか、明確なシグナルが必要なのです。発展の方向性を選択することは、すべてのフィギュアスケートにとって最も重要かつ非常に難しい課題です。ISUはその責任を負っており、ルールを作成しています」

- また、コーチとしてどのようなフィギュアスケート観を伝えていますか?

「私は、子供の頃にテレビでフィギュアスケートを見ていたときに形成された、自分の好きなもの、自分のビジョンを伝えるようにしています。私は、4回転ジャンプの裏にどれほどの努力が必要かを知っていますが、多回転だけが努力すべき細部であるとは思いません。

多回転だけではなく、離氷の質、着氷の質、そしてジャンプがどのように実行されるべきかということも重要です。それを次の世代に伝えていかなければなりません。一面だけではなく、もっと広い視野で物事を見ることが大切なのです」



ランビが現状のフィギュアスケートを憂いているのがわかるインタビューです。インタビュアーのネイサンの質問についても、さらりとかわすのはさすがです(最近のロシアのメディアの傾向からして、ネイサン絶賛の言葉を誘導しようとしたと思われる)。

ランビはわかっている。今のフィギュアスケートのルールに問題があること。ジャンプの質と採点が連動していないこと。今のように、ただジャンプの回転数と回数だけ重視した魅力のないフィギュアスケートがこのまま続けば、競技としていずれ衰退してしまうことも。

マッシさんと解説でコンビを組んでいたアンジェロさんは、今シャンペリ―でコーチをしています。アンジェロさんによれば、シャンペリ―で「完全に正しいジャンプを跳ぶ弟子」はラトデニくんだけだそうです。ランビも、正しいジャンプを跳ぶ愛弟子のラトデニくんより、ちょろまかしジャンプを跳ぶ選手の方が高いGOEをもらう現状に、内心はモヤモヤするところはあるでしょう。ボーヤン、キーガン、コリャダなど、お手本ジャンプを跳ぶスケーターはジャンプが安定しにくい傾向があります。それだけ正しいジャンプは難しいということ。ちょろまかしジャンプの方が簡単だということです。


この選手のジャンプも、海外のスケオタからかなり指摘されています。


海外ファンの間では、彼が日本スケート連盟の新しい「息子」であることは既成事実化しています。

ジャッジが見逃してくれるとなれば、選手は苦労して矯正しようとはしない。なにせ、この謎3回転ルッツにGOEが1.94もついているのだ。彼のコーチは父親だけれど、父親は現役時代正しいルッツを跳んでいたらしい。なのになぜ息子にマトモなジャンプを教えないのか。たぶん、息子の能力ではできないのだ。そして、長年フィギュア界にいる父親は「スケ連のお気に入り」になれば、そんなものどうとでもなると知っている。

彼はジュニアの頃はルッツもフリップもエラーがついていたから、シニアで大成しないと言われていた。しかし、シニアに上がったとたん「!」すらとられなくなった。しかしこれをみれば、ジャンプが何も変わっていないことがわかる。変わったのはジャッジ。ジャンプを矯正しなくても見逃してくれるようになったのだ。

イタリア大会で、彼はショートで自爆して7位スタートだった。しかし、なぜかPCSは1位だった。シリアスエラーもとられていない。これはISUファミリーに入った証拠。彼にとってはそれでいいのかもしれない。引退後もフィギュア界で生きていきたいのなら、現役時代の実績がものをいう。人気はでないだろうが、人気はその場限りのものだと割り切ればそれでいい(これはネイサンにもいえる)。実際、ワールド銀をとったことで、小口ながら、彼にはスポンサーが8社ついた。

ただ、こういうことを繰り返していると、彼の人気云々はどうでもいいが、フィギュアスケートファンの心が離れ、フィギュアスケートそのものの人気がジリ貧になっていくのだ。音楽がBGM化し助走ジャンプ競技になってつまらないこと以上に、露骨な偏向ジャッジが見ている人をどんどん白けさせている。


正しい技術は消滅の危機にある。







たった一人で競馬業界と古参人気球団と真っ向勝負している結弦くん(笑)



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2021/11/09 11:00 | 海外情報COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

鍵山はエラーを矯正しない

みずほさんこんにちは
ランビも内心、かなり複雑に思ってるのでは。ランビは現役時代、表現や技術に定評があった。
一番弟子のラトデニくん。彼がジャンプ技術などは正確なんでしょう。でもなかなか成績に結びつかない… あとから来た弟子は、下回りでも点数が付く。もどかしいでしょうね。でも日本から資金が入って来るので目をつむる( ̄▽ ̄;)

鍵山選手の出回っている動画。自称3ルッツらしいけど、これは何のジャンプかしら?(笑)
どう見ても体勢も足の開き方も、エッジの形もルッツじゃないですね。 新種のジャンプか? エラーの点数は引かれないのか。
エラー自体は他の選手もある事。マイナス評価付いて、矯正の努力を他の選手達はするんですよね。

鍵山自身は、自分はエッジエラーは見逃して貰える。複数のエラーがあってもPCSは下がらない…と自覚してます。「互助会の恩恵」に預かってるのを分かっているから、直す努力をしない。

演技後はいつも派手に喜ぶ?らしいですが、「互助会万歳」ってか。そりゃ笑いも止まらんわ。
日本女子達は厳しくチェックされるのにね。

三原さんや宮原さんは、いつも厳しく採点される。PCSも何故か、なかなか上がらない…
彼女たちも実績キャリアは充分な筈ですが。
日本女子には厳しく付けても、宇野と鍵山の中京コンビ?には甘く見逃してね〜と言う取引。
その代わり、ネイサンのシリアスエラーも見逃す事になっている。 

もう世界のスケオタ達も見抜いていますよ! 


No:16342 2021/11/09 12:24 | てるこ #- URL [ 編集 ]

みずほさん、こんにちは。
それランビが言うんだ、が正直な感想。
自分の弟子にその最大の見本が居るでしょうに。それを引受ける繋がりで弟子ともども日本のショーに食い込めるうまみもあるし…ジレンマぐらい安い代償では(笑)
ランビがキスクラで、それぞれの弟子の採点をどんな気持ちで…というのには興味あります。アンジェロさん宇野くんのジャンプとそのジャッジ採点についてどう思ってるんだろ…本音聞いてみたい。

鍵山くんスケオタ村や国内メディアの忖度記事の『お外』では
こんな有様じゃ国内外で人気なんか出ないだろうな。
二世って、それだけで他より有利なんですよね。
まったく同じ出来ならそこで二世忖度が発動しちゃう。
顔見知り世話になった人…あんな組織ですから有りありの有りですよ。本当に本人が優秀ならそれに早くに気が付いて、たとえ困難でも正しい道を行くはず。
本人気が付いて無いならかなり〇〇だし、もし気が付いているなら用意された御輿に担がれて気持ちよくワッショイされてる
(いろんな意味で二世、二代目)
なので佐藤くんがんばりなよ…とは思います。
同期や後輩は近くで見ててなんとも思わないのかしら、もちろん気がついてるよね?それでもスゲーなんて言ってるの、私はちょっと。

組織全体で数名の選手を勝たせる、いよいよつまらない競技になってきちゃいましたね…

No:16343 2021/11/09 14:41 | 空音 #B4L7Kl76 URL [ 編集 ]

てるこ 様

てるこさん、こんにちは。

>日本から資金が入って来るので目をつむる

ランビはスケ連から頼まれたときに1度か2度断ったそうです。でもどうしてもと頼みこまれた。ランビは日本のショーにもたくさん出てるし、副会長の荒川さんともショーの共演などで親しい。強化合宿などの講師に招かれたりもしてる。そこまで絡んでしまうと断れないでしょ。まあ、お金も入りますしね(笑)

>自称3ルッツ

4回転フリップの動画も流れてきたけど、下回りのループみたいなフリップでした。U野式をマスターしたようですね。よく一緒に練習してるみたいだから。

日本は男子はともかく、女子は個人メダルは諦めてる。だから団体銅にシフトしてる感じですね。カナダが恐ろしく凋落してるので団体銅は十分ありえます。りくりゅうがだいぶ上手くなってますから。

ダンスのDさん、男子のU&Kコンビとプッシュしないといけない選手が複数いるので、女子までは手が回らないでしょう。女子ならS本さんがスケ連イチオシと言われてますけど、男子3人に比べたら優先順位は低いかもしれませんね。

コメント、どうもありがとう♪

No:16362 2021/11/13 11:06 | みずほ #o/PXu/q6 URL [ 編集 ]

空音 様

空音さん、こんにちは。

>それランビが言うんだ

インタビューで答えたのは「理想」。宇野くんは「ビジネス」でしょ。コーチは勝たせるのが「仕事」だから割り切ってると思う。

>アンジェロさん宇野くんのジャンプとそのジャッジ採点についてどう思ってるんだろ

アンジェロさんが離氷を矯正しようとしたらしいけど諦めたという話です(笑) あの年齢まで身体に染みついたクセは今更治らない。だから彼のコーチ欄にはアンジェロさんの名前はない。

あのラファでさえ「理想」はネイサンじゃない。ラファが「君のスケートはつまらない」と本人に言って、本人が「僕もそう思います」と答えたとラファが暴露してた。二人とも理想のスケートなんて求めてない。五輪金が必要な生徒と、オリンピックチャンピオンのコーチという肩書が欲しくて仕方ないコーチのWINWINのビジネス取引です。ラファは「理想の演技」で金メダルがとれる世界ではないことを骨の髄まで知っています。アメリカは「採点競技は政治力」と堂々と言ってる。でも結弦くんに「君のファンなんだ」とサインを求めたのは…一応本音じゃないかとは思ってます。

オーサーは幸せなコーチです。自分の弟子が理想通りのスケーターに育ってくれて、しかも五輪金をとった。ヨナも結弦くんも。だからラファが嫉妬して「ラッキーブライアン」なんて呼ぶんですよ(笑)

>いろんな意味で二世、二代目

親の地盤(派閥・縁故・知り合い)があると大変楽なのは政治家と似てます。箸にも棒にも掛からければアレだけど、見逃しでごまかせる程度なら勝たせる(当選させる)ことができる。あとはどれだけ金をバラまくか、裏で手を回すか…でもまだ、政治家の方が、有権者の選択で落選させられるだけマシかも(国会議員は比例復活があるけど)。露骨な政治ゲームを見せつけられてウンザリです。

>いよいよつまらない競技になってきちゃいましたね

NHK杯も予想はしてたけど…予想通り酷い(笑)
見てなくてもTLで嫌でも情報が入ってくる。とうとう後輩くんの誰がみても4-1にしかみえないコンビネーションを4-2と救済判定するところまできた。もうなんでもあり(笑)

コメント、どうもありがとう♪

No:16363 2021/11/13 11:50 | みずほ #o/PXu/q6 URL [ 編集 ]

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